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今日は幕末から明治にかけて活躍した狂乱の浮世絵師、 月岡芳年(つきおかよしとし) の誕生日である。
キルスティン・ダンストの誕生日でもあるがそれはさておき月岡芳年(以下よっしー)について語ってみる。
よっしーのひととなりや年表などは冒頭のリンクを参考にしていただくとして、ここでは私が今まで目にしたよっしー作品の感想を書かせていただく。

奥州安達がはらひとつ家の図 。これが私とよっしーアートとの出会いである。ババァが妊婦を吊るしてウヒヒと包丁を研ぐ。これを小学校1年生のときに「日本妖怪図鑑」みたいな本で目撃。見ての通りなまなましく陰惨、かつエロティシズムを漂わせるこの絵を小学生が読む本に載せんじゃねーよ、このバカ出版社がッ!!おまえらのせいでワシの性格が歪んだんじゃ!!でもそんな自分が大好きなのでオッケー。ま~この絵が私のエログロ嗜好の原点と言えよう。
で、おそらくそれまでにたびたび目にはしていたであろうがよっしー作品をよっしー作品として認識するようになったのが確か大学生の頃である。よっしーの無残絵 「英名二十八衆句」 (←クリックで拡大)を主とした展覧会のポスターを電車の中で見かけ(確か白井権八の最期の絵が載っていた)月岡芳年の名を覚える。ま~ババァの絵がよっしー作だと分かるのはかなり後になってからの話なのだが世間でいう芳年といえばコレ!!こんなの!!スプラッター浮世絵!!当時はこの私も嘴の黄色いひよっこで血生臭いだけで「いい~」とか思っていたが、後年になって見返すとよっしーの表現力と観察眼の凄さがなんとなく理解できるようになった。

で、ほんの数ヶ月前にネットで発見した武者絵。実際には コレ ではなく牛若丸と弁慶が五条の橋で斬り合っている絵で確か義経八双跳びとういう題であったと思うが共通するものは躍動感、臨場感、緊迫感。スピードを感じる浮世絵を描けるのはよっしーだけではないだろうか?また描かれている人物の表情、目線、ポーズや構図、色彩などとても演劇的で1枚の絵で表現された極上のエンターテイメントと言えよう。カッコイイ!!

で、忘れちゃいけないのが妖怪画。上の絵をみると分かるように「ヒュードロドロ・・・。うぎゃーッ!!出、出たーッ!!逃げなきゃ・・・あわわ腰が抜けて立てん。誰かーッ!!ヘルプミーッ!!」という映画の1シーンのような情景が容易に想像できるほどリアルでドラマチックなのである。よっしーの描く妖怪には愛を感じる。よっしーも妖怪好きだったに違いない。LOVE妖怪!!
そんなパンクでロックな浮世絵師、月岡芳年の作品、お暇があったら探してみてはいかがであろうか。