南トルコ・アンタルヤの12ヶ月*** 地中海は今日も青し

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2006/05/06
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テーマ: 海外生活(7808)


今月末に迫った上の娘エミのスヌフ・ギュニュの衣装を、そろそろ買うかオーダーしないと間に合わないので、朝からの雨模様が収まるのを待って、繁華街に出掛けた。

毎年のようにドレスを買っている行きつけの子供服の店には、今年はまったくいいものが来ていない。なので、前もって値段を聞いておいたゲリンリック(花嫁衣裳)の仕立て屋で、40YTL(約3500円)でドレスを縫ってもらうことにした。
シンデレラのペリ (妖精。本当は魔法使いだと思うのだが、ここでは妖精に置き換えられている) 役なので、色は白。娘の希望でシンプルなチュール使いに肩口は細い紐だけ。飾り等は仮縫いの時に決めるが、チュールを長いトレーン風に背中から流すことは決まっている。
大体のイメージは固まっていたので、あっという間に打ち合わせを終え、前金を払って店を出た。

その後、私たちはカレイチの現場へ。
娘たちをカレイチへ連れて行くのは久しぶり。カラバシュ (近所の皆に可愛がられている「頭の黒い」野良犬の名) に会いたいよう~と、娘たちの方が行きたがっていたのだ。

私たちを迎えた義弟エルカンは、庭の隅に植えられているバラ (ウスパルタ出身の石壁職人にプレゼントされたもの)
細い枝には、白い紙がふたつ針金でくくりつけてある。
「今日はフドゥレルレズだろう。願い事を書いて、バラの枝に今日一日下げておくんだとさ。今夜、海に流しに行くから、あなたたちも書きなさい」
へえ~っ。そうか、今日がその日なんだね。

今日5月6日は 「フドゥレルレズ祭り(Hidrellez Bayrami)」 * という春の到来を祝う日なのだそうだ。
「フドゥレルレズ゙祭り」に関しては、以前リンクさせていただいてる チューリップさんのサイト で拝読したことがあったのだが、身近に見聞きした経験がなかったので、アンタルヤ周辺ではほとんど見られない習慣だろうと無視していた。
ましてや今日がその日に当たっているなんて、まったく記憶になかったのである。

トルコ人のエルカンも、この日をどう迎えるかに関しては、メルスィンに住むネット友達から聞いたのだと言った。トルコでも、地方によって毎年きちんと祝う地方と名前だけで特に祝わない地方があり、また地方地方によってその祝い方も異なるのであろう。
エルカンが言うには、前の日の夜からお祈りを捧げ、願い事を書いた紙をバラの枝に結びつけ、フズル(Hizir)がやってくるのを待つのだそうだ。
フズルとは、不老不死の身体を持ち、春になると、困窮している人々の間を廻りながら手助けをしてくれると信じられている聖人で、フドゥレルレズの名前の由来でもある。


向かいのメフメット・アービイ(兄)は、私たちの周辺では最も困窮している人のひとり。エルカンにしても私たちにしても、なにがしかの問題抱え、困っていることでは同様だった。
私たちは早速エルカンから紙をもらい、それぞれに願いごとをしたためた。
エミは「犬が欲しい」、それから「バドミントンの試合に勝ちたい」。他にも何か書いたようだったが分からない。ナナの方も「犬が欲しい」と書いたようだが、手で覆って隠してしまったので、あとは秘密。
私は、もちろん工事のこと、事業のこと、それに必要な資金のこと。その他、家族と生活全般について、日本語で長々としたためてしまった。私には心の底からお願いしたいことが山ほどあったのである。

紙を二つ折りにし、針金をフック状に曲げて紙に通す。バラのところへ行き、思い思いの枝に紙をぶら下げる。その後で全員で、両手を開き天に向けイスラム風のお祈りをした。



私たちの願いごとは、はたしてフズルに聞き届けられたであろうか。
(後で、文化観光省の解説を読んで焦った。ちっとも型通りにやらなかった私たち。。。メルスィンの一部地域のやり方ということで、許してもらおう)

皆さんはこの日、何かお願いごとはされましたか?


フズルへの願いごとを書いて下げたバラの木




*フドゥレルレズ祭り:
フズルの日(Ruz-i Hizir/Hizir gunu)という名でも呼ばれるフドゥレルレズの日(Hidrellez gunu)は、預言者フズル(Hizir )とイリヤス(Ilyas)が地上で出会う日と考えられており、フズルとイリヤスという言葉が結びついて、人々の口から口へと語り継がれるうちに「フドゥレルレズ」という形に変化したものと思われる。

民衆の間で古くから用いられている暦によれば、1年は大きくふたつに分けられていた。5月6日から11月8日までが、「フズルの日々(Hizir Gunleri)」と呼ばれる夏の季節。11月8日から5月6日までが、「カスムの日々(Kasim Gunleri)」と呼ばれる冬の季節である。したがって5月6日には、冬の季節が終わりを告げ、夏の暑い日々が始まる意味があり、それがこの日に祭りが行われる理由となっている。
(ちなみにグレゴリオ暦では5月6日であるが、ユリウス暦では4月23日であった)

フズルとフドゥレルレズの起源に関しては、さまざまな説がある。そのいくつかはメソポタミアとアナトリア古来の文化に帰そうとするものであり、他のいくつかはイスラム化以前の中央アジアにまで遡るトルコ人の文化と信仰に帰そうとするものである。いずれにせよ、フドゥレルレズの祭りとフズルの信仰は、単一の文化の産物である可能性は低い。
古代以来今日まで、メソポタミア、アナトリア、イラン、ギリシャ、あるいはまた東地中海全域で、春および夏の到来にちなんで、時に神の名のもとにさまざまな儀式が執り行われているのを見ることができる。
トルコでは5月6日は「フドゥレルレズの祭り」であるが、この日はキリスト教徒にとっても春と自然が覚醒を迎える最初の日として認められている。この日はギリシャ正教においてはアヤ・ヨルギ(ヨルゴス)、カトリックにおいては聖ジョージ(ジョルジョ)の日として祝われる。
(※訳注:4月23日の間違いだと思われる)

****

フズルは、最も一般的な信仰によれば、「命の水(ab-i hayat/hayat suyu)」を飲んで不老不死の境地に至り、時々、とりわけ春になると人々の間を廻りながら、困難な状況に瀕している人々に援助の手を差し伸べ、富と恵みと健康を分け与える、アッラーの段階にまで到達した偉人あるいは預言者と考えられている。
フズルの身分、住んでいた場所や時代は不明である。
フズルは、春とともに姿を現す新しい生命のシンボルである。
フズル信仰の広まっているトルコで、フズルに属するとされる特徴は以下のようなものである。

1.フズルは、困難な状況に置かれている者の救済に駆けつけ、人々の願いごとを叶える。
2.フズルは、心の清らかな善意を愛する人々には常に援助を行う。
3.フズルは、立ち寄る場所に富と恵みと豊かさを届ける。
4.悩める人々には力を、病人には治癒を与える。
5.植物を芽吹かせ、動物を繁殖させ、人間を力強くさせるよう促す。
6.人々に運が開けるよう援助を行う。
7.幸運と運命のシンボルである。
8.奇跡と驚異の持ち主である。

****

季節の祭りのひとつフドゥレルレズは、トルコ各地で積極的に祝われる。大都市に行くほど少なくなる一方で、小さな町や村では前もって準備が行われる。この準備とは、家の掃除、服の洗濯、食べ物・飲み物に関した準備である。フドゥレルレズの前には、家々は隅から隅まできれいに清められる。なぜなら清潔でない家にはフズルは立ち寄らないと考えられているからである。フドゥレルレズの日に身につけるため新しい服や靴も購入される。

アナトリアの一部の地域では、フドゥレルレズの日に行われるお祈りと希望が認められるよう、喜捨や断食、犠牲を屠るなどの習慣がある。犠牲と供え物は、「フズルのもの」であり、これらすべての準備は、フズルに出会う目的で行われるものである。
フドゥレルレズのお祝いは、常に緑地や木々のある場所や、水辺、貴人や聖人の墓などの傍で行われる。フドゥレルレズでは、新鮮な春の植物や新鮮な子羊肉、新鮮なレバーなどを食べる習慣がある。春、初めての子羊を食べた時、健康と治癒がもたらされると信じられている。今日でも、野原で花や草を摘み、それらを茹でた汁を飲むと、あらゆる病気によく効くと、またこの汁で40日間身体を洗うと、若返り美しくなると信じられている。

フドゥレルレズの夜、フズルの立ち寄った場所や触ったものには多産と富がもたらされるという信仰により、さまざまな試みが行われる。食べ物の容器、倉庫、財布の口は開けたままにしておかれる。家、ブドウ畑、畑、車を望む者は、フドゥレルレズの夜に望む物をかたどった小さい模型をどこかに置いておくと、フズルが援助してくれると信じられている。

フドゥレルレズでは、開運の儀式もまた広く行われている伝統のひとつである。この儀式はトルコ各地でそれぞれ異なる名前で呼ばれている。この儀式は、春には自然とすべての生き物が目を覚ますのと意味を同じくして、人間の歴史も開けるという信仰により、運を試すために行われる。
フドゥレルレズの前夜、運を試し、運命(縁)を開きたいと望む若い女性たちは、緑の多い場所や水辺に集まる。中に水を入れた素焼きの壷の中に、自分の所有する指輪、イヤリング、ブレスレットなどの品物を入れ、その口をガーゼのような布で覆った後で、1本のバラの木の根元に置き去りにする。
早朝、壷の傍に行き、ミルクコーヒーを飲みながらお祈りを捧げる。その後で、壷を開けるのに取り掛かる。壷の中の品物を取り出す際、同時にマーニ(民謡の一種)が唱えられる。それにより、品物の持ち主に関する解釈が行われる。
フドゥレルレズに独特のこの方法は基本的にこの形で行われるが、地方によって多少の違いが見出される。近年においては、この儀式は単に家に独身で残っている娘たちの運命(縁)を開く目的で行われている。

(以上、文化観光省公式HPより抄訳)








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最終更新日  2006/05/08 03:59:02 AM
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