~通過点~   

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父・その後




2008年9月
父、82歳の誕生日を迎えました。
82と聞けば、フツーに立派な「おじいさん」なんですけど
なんて言うか、それが自分の父だとまたちょっと違う感じなのね。
いつまで経っても父は父であって「おじいさん」とは違う、、、みたいなね。

でもホントに、今の父の認知症の症状とも重ね合わせれば
そうだよなぁー・・・82だもんなぁー と認めざるを得なくって
なんとも寂しい気持ちです。


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父が認知症だとわかってから早いもので3年が経ちました。

もともとまだらだった症状は、今はもう9割5分以上『向こうの人」で
たまにしか会わない私のことは、もうほとんどわからなくなり
当たり前なことを言うようですが、「症状」って進むんですね・・・やっぱり。

たまに私だとわかってるような感じの時でも
 「あー・・・知ってるような気がする」程度の薄~い反応で
実はわかってないのかも?と思います。

時にはデイの職員と間違うこともあって、
ちょっとしたことがきっかけで激高したりもします。

基本的にはとても優しい父ですが、それでもやっぱり「昔の人」ですから
どこかで“男尊女卑”の思考が残ってるんだと思うことも多くなりました。
「オンナのくせに生意気な!(ー"ー ) 」ってことなんでしょうね。
デイの職員さんたちにも、きっと世話をかけているんだろうなぁ~と
こんな様子を見ていると思います。
まぁ「病気」ですから仕方がありませんが。



認知症の症状も然るコトながら、
この3年で衰えたなぁーと思うのは「脚の筋力低下」。

認知症だとわかる以前から、腰や骨盤・脚などの様々な箇所の軟骨が磨り減ったことによる痛みで
糖尿病の自己管理がきっかけで10年以上続けていたウォーキングの距離が短くなっていました。

認知症になってからも、そんな痛みと付き合いながら
短い距離でも歩くことを止めなかった父でしたが
今はもう、フツーで10分ほどの距離を歩くのも 倍くらいかかるようになり
酷い時は、歩けなくなって座り込むこともあるようです。
だから今は母と一緒に30分ほどかけて
家の周りをぐる~っと回るだけになったみたい。
元気だった頃の父を思い出すと、なんだかとっても複雑です。


それよりも気になっているのが「嚥下力の低下」です。
食べる意欲も昔に比べて落ちているようだし
それでもまぁ食べてないわけではないんですが
固形物は難しくなっているようで
母も試行錯誤して食べられるものを作ってくれています。



私が思うに、歳をとって心配なのは
 動けなくなることと
 食べられなくなること・・・じゃないかと思うんですよね。
そう考えると、父のことがとても心配です。

母も「もう長くないかもと思って覚悟しなきゃ」なんて言うし
親の老いを受け入れるのって、しんどいです。

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