たぬきぶたの日記2

たぬきぶたの日記2

ダチの作品



 <2008年2月6日の日記から>

昭和47年8月3日

南九州撮影の旅の最終日となりました。

そろそろ、体力、気力がなくなっています。それに気になることがあります。

今回の旅は実は3人で出発しました。僕の相棒と高校の後輩です。

夜行列車で鳥栖で下りたのですが、そこまでは一緒でした。

しかし、その後の行動が別々になってしまった。撮影地の話は事前に計画していたが、

なぜか別行動になりました。

そして不思議なことに筑豊のどこかで偶然に再会したのです。

じゃあ、それから同じ行動だったかというと、これまた別行動になってしまった。

どこをどう撮影しているのか分からない。

今の時代みたいに携帯があればすぐに解決できるのですが、

当時はそんなことが全くできない。

ひたすら計画どおり撮影をするしかない。

僕は春休みにも一人できているので、なんとかなると思って行動している。

2人の内の相棒は2度目ぐらいなのでなんとかなるし、なんとかできる奴です。

でも一人はSL撮影旅行が経験がない同じ高校の後輩でしたから心配でした。

責任を感じます。なぜ、別行動になったのかなあ。

撮影地の希望が違っていたからとしか考えようがない。

相棒は僕以上に心臓が強く、厚かましさ、図々しさは僕のはるか上をいっている男です。

二人が同一行動ならばまあ大丈夫です。一目置いている男でしたから安心でした。

なんとかしているだろうと、妙に納得していました。

では、相棒が写した写真が数コマあったのでここに載せますね。

彼は可哀想に、家を新築したときの引っ越しのドサクサで大切なネガが行方不明と

なってしまいました。あんなに熱中していたのにです。

それに、撮影センスも良くて、良い作品が多かった。ほんとに残念です。

作品へのこだわりは異常で、駄作や失敗のネガは捨てていたくらいです。

僕が行ったことがない場所の写真を捨てようとしていたので、

「捨てるくらいなら、俺にくれ!」 というわけで、持っていました。

数コマくれたので、それが今よみがえります。



 筑豊本線の冷水峠です。北から南下しています。
 このあたりは道路と平行していて、人気の場所でした。
 勾配のきつい区間ですから、風向きによっては、このように煙が上に高くあがります。見事な煙ですね。

素晴らしい写真だったのでいらないコマを欲しいと言ったら、連続写真の内で、

現像時に傷の付いたものをくれた。カットしていますが、左側には大きなひっかき

傷がありました。いい写真だったから嬉しくて一緒に保存していた。

次は反対側からのD51です。



こちらは決めの写真を撮った後のオマケのコマですね。少しピントが甘く

なっています。この数コマ前はピントばっちりの迫力ある写真でした。

彼はこの撮影地を気に入っていました。筑豊本線での最大の峠、冷水峠です。

かつて行ったことがある場所へのこだわりでお互いが離ればなれになった。

僕が写したものと比べると、う~ん。負けたか。こっちの方がいいねえ。

他にどんな作品があったのでしょう。

もう一人の後輩はネガをきちんと保管しているでしょうか。

いつか、作品をアップさせてみたいですね。



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