人口1万8000人、高知県の東端にある室戸市の県立高校が
近畿大会優勝校を破りました。
優勝候補vs県立高校、一方的な試合展開が予想される中、
満員になった地元応援団の声援を背に、大波乱を起こしました。
室戸高校をはじめて訪れたのは、大学2回生の時。
肩を壊して入院し、野球を続けるのも嫌やなと思っていたときでした。
捕手をしていた同級生が地元出身というコトもあり、
オフシーズンに気分転換も兼ねて、室戸を訪ねました。
目の前に太平洋、自然むき出しの環境はすごく新鮮に映りました。
なんか、自分の悩みもすごく小さく見えました。
そのついでに、室戸高校に立ち寄り、練習に参加させてもらいました。
すごく純粋な高校生だったことを今でも覚えています。
一方の報徳学園は言わずとしれた高校野球の名門校。
おそらく10回試合をしたら、室戸高校は1回勝てるかどうかすら分からない相手です。
でも、そういった波乱が起きるんです。
こういった現象って、小さな会社が大企業に挑戦する姿ととても似ています。
「小さなコトは悪いコトじゃないし、弱いコトでもない」
「小さいなりの戦い方がある」
まさに、室戸高校は実践してくれました。
0-0で試合が進むに連れて「優勝候補vs県立高校」の構図が崩れ、
「高校球児vs高校球児」になっていきました。
こんなハズじゃないと思う高校と、全力で戦うだけと考える高校、
焦りと充実感、正面をつく打球とラッキーなヒット、
すべての歯車が室戸高校に流れていきます。
今回は報徳学園が敗れましたが、彼らの戦いはまた始まります。
甲子園の魔物、試合の流れを経験した彼らは、また成長して戻ってくるはずです。
一方の室戸高校はこれで一躍注目され、次は違うプレッシャーが生まれます。
この試合でそれぞれの環境が変わり、取り組む課題も変わってくる、
その中で、どう対応し答えを出していくか。
どんなビジネススクールに通っても絶対に経験できないコトを
彼らは体験していると思います。
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