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2007.01.13
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カテゴリ: 亜爾然丁にて
アルゼンチンには色々な和食屋がある。

寿司や刺身をメインにした基本通りの日本料理店や、こ洒落た内装で料理の味よりも見た目で勝負する店、日本からの商社関係の人達をターゲットにしている小料理屋的な店、逆にアルゼンチン人の比較的裕福層をターゲットにした割烹風な店、、など。

2ヶ月ほど通ってなかった道を久々に通ると、以前はパスタ屋だったのに新しく日本料理屋がオープンしている、ってことも最近では特に珍しい事でもない。

細菌の増殖のように広がる、ここ数年のアルゼンチンでの日本料理屋事情。

最近のそういった日本料理屋の傾向は和食の「わ」の字、もっと言えば料理の「りょ」の字も知らないのに和食料理屋をやる経営者が増えてきて非常に不愉快な思いをすることも多々ある。

「あ、日本人がやってる新しい店だ」

と思って店に入ってみると何やら訳の解らない中国語を喋っていたりして「・・・。まぁこっちの人が見たら同じアジア人だしなぁ・・・」と食べる前からテーブルの上で頭を抱え「入らなきゃ良かった・・・」と半ば呆れたり、魚の扱い方も知らないアルゼンチン人が片言の日本語で「いらさいませ」と言いながら寿司を握っていたりすると、どうしてもこう、なんつーか、怒りは覚えないんだけど、一体どこまで日本の料理が一人歩きして「暴走」してしまうのか、非常に心配になるときがある。

もちろんお客として来店するアルゼンチン人の大半は、日本になんか行った事も無いし日本料理だって写真ですら見たことも無い人が大半、インチキでも「ジャパンレストラン」という看板を掲げている店で料理を食べると、当然のようにそれが和食だと思ってしまう。

以前、てか結構最近、料理本で見たんだけどフランスのパリでもそういう異常な事態が起きていて問題になっているらしく。パリの現地人に取材のため雑誌社が「日本料理食べた事ありますか?」と質問したら「焼き鳥おいしいですね」とか「焼きそばたまんねぇ」など突拍子もない答えが返ってきたらしい。



まぁ当方は日本人だから、自国の料理をひいきする訳じゃないけど日本料理の盛り付けの繊細さや料理人の持っている料理・食材に対する魂ってのは本当に優れていると思う。

が故に、偽者ではない日本料理を見よう見まねでコピーしても、毎日トマトソースばかり食べている外国人経営者にとったら難解な日本料理は真似すら出来るわけ無いんだし、ましてや口に入れて初めて感じる香りや味なんかも多々あるわけで、他国の料理の味分析が出来るようになる為には、ちゃんとした師匠に付いてその料理を専門で勉強するか、その国へ行って現地の料理を食べまくり、舌に味を記憶させないと無理な話であって。

日本料理を全く知らない外国人経営者からしてみたら、刺身なんか魚買ってきて切るだけだし、寿司も酢飯の上に刺身を乗っけるだけ、という「基本」や「魂」を重んじない軽い認識で、どんどん簡単な料理へとベクトルが進み、偽日本料理を自分で開発して提供する。

そんな時を経て、やがて行き着いたところが「焼き鳥」であって「焼きそば」なわけだ。ソース焼きそばなんだか塩焼きそばなんだか解らないけど、アレを日本料理と位置づけるのにはやっぱり無理があると思う。

では何故ゆえに挙って、インチキであってでも、自分のやろうとしていることが「フェイクなんじゃないかな」と頭のどこかで解っていても、恥も外聞もなく日本料理という看板で店をやりたがるのかというと、まず間違いなく「料金が取れるから」だろうね。

アルゼンチンもそうだけど、以前、ブラジル・メキシコに行ったとき、現地の日本料理屋のある程度の供給相場を聞いてみると予想通りやっぱり高価。実際に自分の目で確かめようとそういう店に入って食ったり飲んだりもしたけど、とてもじゃないけど毎日の食事という認識で軽く考えていると2週間ほどで破産してしまうくらいに高い。

フレンチでもバターや小麦粉をつかった料理が消えつつあるように、世界の食自体が世界的にヘルシー思考になり、その中でもノンオイリー代表格の「和食」はどこへ行っても結構な人気があることは皆さんも知っての通りで。需要があるから供給が成り立ち、供給が間に合わなくなればそこに経営者が目をつける。

「つー」と言ったら「かー」みたいなビジネスの基本戦略だけど、いくらなんでも「マジかよ、、嘘だろ・・・」と思うような日本料理屋が増えてきたのは本当に悲しい。

いや・・・正確には思っていた、という過去形。

ってのは、

さっき言った料理本の話に戻るけど、そのあまりの酷さに行政が動いたらしく、「盛り付け」や「味」などのいくつかのチェックに合格した日本料理店の看板に「桜に箸」マークが付くことに決定したらしい。要するにこのマークが付いている日本料理屋は偽ではありませんよ、ということだ。



そういう基本的な料理文化のフェイクは見てて辛いし、何よりも食べ手に誤解を与えるような供給方法はある意味犯罪にも近いように思う。

アルゼンチンでも出来ないかな、そういうシステム。今ある日本料理屋の3分の2以上は潰れると思うけど。いや、いっそのこと俺をチェックする側に回してくれ。これ1マーク100万ほどで売れそうだな、だははは。





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Last updated  2007.01.13 12:32:12
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