師走の太陽をいとおしんで
エンジンを温める合間
アパート前の凍てついた運河を数ショット

車で向かう先は凍った庭
課題のソーラーパネル取り外し
でも本当は諦めていた
だって自前の4段脚立では2人組でないと屋根に登れない
日本であるまいに
無防備で大きな脚立やハシゴが置かれているはずない
でもなんとブラブラ探し始めるとすぐ見つかった
作業小屋の外壁に大型脚立
施錠もなく
簡単に屋根に上がれる
あとは慣れたもの
パネルを裏返しドライバーでケーブルを外す
この寒空の下でも酔狂な隣人がいる
裏んちのおばさんが声をかける
"ウチは屋根にパネル置きっぱなし。問題ないみたい・・"
"いや、はじめはいいだろうけど、そのうち氷結して壊れるよ"
と、わたし
"そうかなー・・・。ま、いいや。がんばってね、じゃ"
取り外したパネルと工具袋をもって屋根を横に歩く
脚立のそばまで来たとき
ツーッと足がすべりだす
"落ちる!!"
指の先で屋根トタンの小さな出っ張りをつまむ
体が屋根に倒れたまま落ちる直前で止まった
身動きできない
パネルを手放せば下に落ち壊れて一巻のおわり
そうしなきゃ、自分が落ちて骨折か、へたをすればお陀仏?
頭はフル回転
"もう帰っちゃったよな、おばさん・・・、もう一度顔出してよ!"
20秒ほど途方に暮れていたろうか
なんとおばさんまたひょっこり顔を覗かせた!
"助けてよー!!滑って落ちそうなんだ"
水路があるので飛び越しては来れず
自転車に跨って救助に駆けつけてくれる
まず、パネルを受け取ってもらう
両手が空けばもう軽く脚立に移動できた
ふー
ツキがまわりはじめたかな
"わたしJ。よかったね、落ちないで"
"うん、ありがとう、助かった!"
"あれっ、赤いカヌー!春になったら一度貸してくれない?パートナー(GF)と乗るんだ"
"もちろん!"
