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2006.02.08
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電話である。ただし、いつもと違う。怒気をみなぎらせている。
そこまでをまず再現する。七日火曜のことである。
早朝五時半過ぎ帰宅。受話器が点滅している。あわてて取る。
夕子「どこに行ってたの ! ? 」
私「あ、あのいつものお店・・」

夕子「月曜の仕事の翌朝はストレスが残ることがあるから、電話を請うと言ったのは誰だっけ ! ? 」
私「私です・・」
夕子「夕べは早寝だったのね」

私「はい」

私「えーと、十一時ごろ・・かな」
夕子「布団に入ってすぐ真っ暗にしたの、それとも何か見たの・・」

私「真っ暗に・・」
夕子「正直おっしゃい」
私「あのほとんど記憶がなくて・・」
夕子「『哀愁』のDVDを見ながら寝たんじゃなかったの ? 」

私「だから記憶が・・」
夕子「そんなにすぐのことを忘れるの ? 」
私「何しろこのごろ、ほとんど毎晩『哀愁』を見ながらだから、見たか見ないかわからなくなって・・」

夕子「多分、見ながらよね」
私「いや、そんなに決めつけられても・・」

私「あのね、午前三時半ごろかな・・。で、コーヒーをむしょうに飲みたくなって、茶の間に降りて、入れようと思ったけど、思いついてお店の500mlくらいのボリュームのを飲みたくなったから、着替えて、車で出て着いたのが四時ごろかな・・」

夕子「で、帰宅が ? 」
私「どうもすんません」
夕子「質問に答えてよね」
私「あの、五時半過ぎくらい・・」


私「あ、突然記憶がよみがえった。お袋と話が長くなって、寝床に入ったのが、午前零時ごろだった」
夕子「消灯時刻が一時間変化したわね。ビデオをつけたかどうかは ? 」
私「つけた。ロンドンがドイツ軍の空襲にあって、ウォータールー・ブリッジのところでヴィヴィアン・リーが現われて、あれ・・ ? 」

夕子「何よ」
私「訂正します。午前零時消灯。午前三時半覚醒。それからビデオをつけて見ながら着替え。そのうちコーヒー飲みたくなって、即、お店に直行。・・もう勘弁してよ・・」
夕子「あなたの記憶の修正の手伝いもして上げたのよ。それじゃ、あんまり寝てないじゃない」

私「火曜日は仕事が遅い時間だから、また寝るよ。もう勘弁してよ。どうせ俺はナマケモノだから・・」
夕子「あたしね、きょうの早朝電話、午前五時からずっとコールしては切って、ってのをもう五回くらい続けたのです」
私「申し訳ありません」

夕子「ま、このへんで許すか。また、お店に長居したわね。あれほど30分以内って注意したでしょ」
私「は、すみません」
夕子「とにかく注意しなさいね」
うるさいね。二度も立て続けに言うな。いえ、再三のご忠告、ありがたく受けます。

私「はい。あ。あのね、今度一緒に富士五湖ツーリングでもした時に、寄って下さいって、言ってくれたよ」
夕子「え ? ホントに・・」
私「ほら驚いたろ」
夕子「あら、何だか恥ずかしいわ・・」

私「あったかくなったら、寄るかい ? 」
夕子「照れるなあ。影武者立てようかな・・」
私「ほーら出た。お前が楽天日記に書かせない影武者のズバリ影を初めてちらつかせたな」
夕子「因果を含めれば、あたしに成り代わる人がいるからね」

私「でもそれは人の厚意をあざむくよ」
夕子「寄って下さいってのはご厚意よ。第一、ツーリングは昼間でしょ。寄るとしても、ご本人がいらっしゃる時間帯には行けないでしょ。と言って、あなた、奥さんを知らないでしょ ? 」
私「奥さんのいる時間帯は必ず避けてる」

夕子「よろしい。礼儀ですものね」
私「そうかぁ、ツーリングで寄って、ごく簡単にあいさつするのは無理か・・」
夕子「あなた、そのへんのこと、詳しくお話してみたの ? 」
私「いや、勧められたとたん、何か顔がほてって・・」
夕子「なるほどね。あなたも恥ずかしくなって、まともな返事が出来なかったってことね」

私「いや、その、今書いてるところは、お前が高校生時代だろ。『美少女』って書いた関係で、今のお前さんを見せると・・あ、いや・・その・・」
夕子「うーむ・・。言いたくはないけど、あなたって際限もないおバカさんね。誰だって年をとれば、くたびれて来るのは当たり前でしょ ! んん、もおバカっ ! 」

私「アハハ・・。その程度で許してちょ・・」
夕子「何かまだバカをしゃべったの ? 」
私「俺から話したんじゃなくて、あのね・・ほれた相手は皆美人だって、言われた・・」
夕子「このおバカさん ! だいたい、あたし自身が高校の時だって、いったいいつ美少女なんて言いましたかね ! ? 」
私「もう勘弁してよ・・」

バツとして、今度また食事をおごることで、不承不承許してもらいましたという話の結末だが、いったいこの朝、何回「バカ」と言われたか。
ただ、いつも心がけていることとして、出勤前にケンカをしたままというのは良くないので、ひたすら謝りっぱなしで、電話を終わった。お粗末。







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最終更新日  2006.02.08 23:39:18
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