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ヒトヅマ☆娼婦20


「・・・しの・・・詩埜?」水島さんがあたしに声を掛ける。
「あ、、、、」やだ、あたし、いつの間にか眠ってた。
水島さんを待ってるあいだ、ちょっとベッドに寝転がっていたら。。。
「ごめんなさい」急いで起き上がる。
「疲れているんじゃないの?もうちょっと眠っていいよ」
「いいえ、大丈夫です」
「する前に寝られたの、初めてだな」水島さんが苦笑する。
「ごめんなさい」あたしはもう一度謝る。
「いいよ」水島さんがあたしの頭をそっと撫でる。
「今日はなにもしないで帰る?」水島さんの声は、やさしい。
シャワーを浴びたのか、バスタオルを腰に巻いていた。
「いえ、します」あたしはカラダに巻いていたバスタオルをはずした。
はらり、とバスタオルはベッドに座ったあたしの腰元に落ちた。
あたしの乳房が、水島さんの前であらわになる。
水島さんは、あらわになったあたしの胸をわざと見ずに、あたしの目だけをじっと見つめて、近づく。
「しなくても今日の分は差し引かないけど?」
「いえ、します!」あたしがもう一度言うと
水島さんは噴出して笑った。
「あははははは」
水島さんの笑い声をはじめて聞いた。
その笑顔は、子供みたいに屈託がなかった。
あたしは釘付けになる。
「わかったよ。じゃあ、しよう」笑って言いながら、顔を近づける。
「詩埜って、おもしろい」
そう言って、あたしにくちづけた。

ちゅ。あたしのくちびるを、軽く吸う。
あたしの目を見る。そしてまたキス。
何度か繰り返しているうちに、くちびるは熱を帯びて
キスすることに集中していく。
口を軽く開けて、互いの舌を絡める。
「詩埜、もっと舌を出して」水島さんが言う。
言いつけどおり、精一杯舌を出すと
水島さんが、あたしの舌をくちびるで包んで吸う。
「詩埜も、やってごらん」水島さんが舌を出した。
あたしも真似てやってみる。
「こういうの、初めて」あたしが笑って言うと
「そう?」水島さんが優しく微笑む。

ああ、なんだか、いい感じ。
水島さんと、このまま、うまくやれそうな気がする。

水島さんがあたしをゆっくりベッドに押し倒して
あたしの目をじっと見る。
その瞳が、そんなに怖くないから
あたしも水島さんの、その瞳を覗きこむ。
水島さんの目に、あたしはどう映っているのかな。
「緊張してる?」水島さんに聞かれる。
「そんなにはしてないです。シャワー浴びてたときのほうが緊張してました」
「そう。この前みたいにカラダが硬くなってないね。どうしたの?」
「水島さんの顔が、怖くないから」
「え?この前はそんなに怖かった?」水島さんが聞く。
「はい。とっても怖い顔してました」
「そうか。ごめん」
水島さんが急に素直に謝るから
あたしの胸が、キュってなった。
痛いくらいに。






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