ヴィーテ・イタリア高岡(Hiruccio)のイタリアワイン&主夫日記

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2013/04/06
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カテゴリ: 映画と読書
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この年は、僕がローマにワインの勉強で出発する年なんですが
この映画の記憶がまるでありません(^^;)


同じ年の「フォレスト・ガンプ」「パルプ・フィクション」にはかなり
魅了されていたので(特に後者は日本で1回、イタリアで2回映画館に
行きました^^;)、陰に隠れていたのかな。


ともあれ、10年以上前にVHSで観て、かなり感銘を受けた記憶があった
のですが、今回は春休み中の息子と観ようか、というノリで借りて来た
のですが、僕の中の何が変わったのか、「アラ」の部分を強く感じてしまって



アラ、その1

レッドを含めた主人公の「仲良しグループ」があまりにも「綺麗に」
描かれているので、元凶悪犯であるというリアル感がありません。

大いにハリウッド的、大衆迎合的な演出といえるでしょう。

登場人物が、むしろ我々と同様の人間であるという共感、共鳴を
促しているともいえますが、やはり「生ぬるい」感じがします。


アラ、その2

主人公アンディが、無実の罪を証明できる希望を見出して刑務所所長に
かけ合い、拒否され、証拠を持つ仲間を殺され、絶望の淵に追い込まれて
いきますが、あの所長にすがりつくあたりに、アンディの甘さというか
あれほど周到で冷徹な脱獄プロジェクトを一人で貫徹しようとしている
人物にしては・・・という脚本の至らなさと感じます。


つまるところ、脱獄の感動的なシーンへの思い入れがやや軽減してしまい



アラ、その3

仲間にビールを飲ませる、図書館を拡張していく、オペラのアリアを
全員に聴かせる・・・・アンディーのリベラルで理想主義的なキャラは
この映画の核でそのエピソードは大いに映画を盛り上げますが、そもそも
凶悪犯を収容する刑務所において、そうした純粋な文化的な思い入れ、嗜好が
アメリカの刑務所で受け入れられていく脚本や演出に、イマイチ、リアル感を



モーツァルトの「フィガロの結婚」のアリアを刑務所中に流して懲罰房に
入れられる感動的な件がありますが、別の側面から
見れば「思い上がったヒューマニズム」だと思ってしまうんですよね。


それを囚人たち全員が、心を奪われたかのように聞き入る演出にも
行き過ぎたものを感じました。


もちろん、良いところもいっぱいある映画です。

質感としてとても成功している、気に入ったことを挙げると、仮出所の
後に自殺を遂げてしまうブルックス役のジャームズ・ホイットモアの
存在感。


刑務所に長年いると刑務所に甘えてしまい、塀を越えたときなすすべを
なくしてしまう悲しい人生を演じきってました。

この辺りはハリウッドの面目躍如といったところでしょうか。

その物悲しさがよく出ていたが故に、レッド(モーガン・フリーマン)
の仮出所後の緊迫感が引き立ちました。


様々なエピソードに静かに挿入されるピアノ曲も素晴らしかった。

レッドを通して、過去の記憶をたどるようなストーリー展開ですが、
記憶の紐を解いていく感じと静かなサスペンス感がとてもよく出ていると
感心しました。


ただ、人間を性悪説、あるいは虚無感をベースに捉えようとしているイタリア映画
のある種の潮流側を支持する僕からすると、非常に軽く、未完全で少々能天気な
文字通りのハリウッド映画=人間を性善説で捉えヒューマニズムを信じる
ことのできる人たちのシリアスな映画という感じがしました。


良い映画かもしれませんが、到底、キネ旬ベストテンで1位を取るような
映画ではない!

日本の映画評論家たちもどうかしている。
当然ながら淀川長治氏は、ベスト10にも入れていません(^^;)


しかし、このネガティブな感覚は、当然僕の「歳」のせいでもあるわけですが
悪い気はしません。


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Last updated  2013/04/06 10:57:48 PM
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