Привет с России

【ニーナと休息】



Ю者の家では完全休養日の日曜日に加えて月曜日もしくは週の半ばである木曜日が大抵の場合、休息日として充てられている。そうすれば2~3日動いて1回休憩というリズムで毎週活動できるからだ。これはЮ者がおろしや国にいた時から習慣付けてきた生活リズムのパターンである。日本の我家には喘息患者が居るし、甥っ子もまだ生後6ヶ月なのだから、仕事と休息に関してこの様なバランスを保っていくのが必要であり、有効だ。

休息の日には家の用事を少しずつ行なう。
掃除・洗濯・庭の手入れ・家の補修・買い物・そして肝心なのがリラックスする事。
次への新たな活動に備える為のステップとして体を休め、気分転換を図るのだから、休める時にはしっかり休んで心身共にリフレッシュさせなければ休んだ意味がない。
だからたとえ家の用事が溜まっていたとしても、決して休息の日に全てを一日で終わらせるような事はしない。残ってしまった用事は次の休みの日にすれば良い。それで十分だ。

熱意溢れる勢いのある人は、なんでも気合十分のフルパワーで一度に全てをやってしまおうと意気込んでやる。それはそれで楽しいかもしれないが、後でしっぺ返しが来るのも事実だ。現にニーナがそれで一度ダウンしてしまった事があるのだから。ニーナといっても先日の日記で記した例のニーナではない。もう一人別の人物が居る。仮にこのニーナをニーナ・Pとしよう。(おろしや国は同じ名前の人物が多いので、名前だけで話を進めるときまってどの○○の事?と苗字を聞かれる…笑)

彼女はとてもパワフルで、才色兼備(美の方はちょっと???かも!?)の女性だ。彼女は夫と離婚した後、女手一つで息子を育てて大学へ行かせたし、日本に留学もさせた。彼女自身が語学に堪能なので母国語であるロシア語・英語・ドイツ語・中国語が出来る。単身ドイツへ旅行に行った事があるほどだ。だから息子も言語の能力に長けている。彼の場合、ロシア語・英語・ドイツ語・日本語がペラペラだ。しかもそれぞれの言語を話す時、訛が殆ど無いキレイな発音で話すのでまるでネイティブの様なのだ。

そんな彼女だからロシアに居ても周囲の人達の持つロシア時間のルールを無視して突っ走っている。彼女のスケジュールはいつも分刻みなのだ。ロシアは動き回るのにとても体力を要する。一度に動き回る量を計算しながら予定を組まないと後でどっと疲れが出るし、思い通りに物事が進まない国だから予定も少しずつずれてしまい、調整が求められる事になる。なのに彼女はいつも突っ走っている。それが彼女の生活リズムになっている。だから他の人が彼女と組んで一日同行して働くとドッと疲れが出て寝込んでしまう。おまけに彼女は朝から深夜までまるで機関銃の如くよどみなく話し続ける。彼女の家に電話すると大抵留守か長電話で話中なので電話をかけて繋がる確立はおよそ10%にも満たない一桁台だ。彼女のこのスタミナ源は一体どこで何なのか-?そしていつも清潔できちんと整えられた彼女の家で一体いつ家事をやっているのか-?それは今もって謎とされている。

しかしそんな彼女もやはり人間、とうとうダウンする時が来た。
ある日、いつも通りの分刻みのスケジュールで飛び回っていた彼女が外出の支度をしていたЮ者に突然電話をかけてきた。「ゴメンナサイЮ者。今日は予定をキャンセルさせて。私なんだか今日はとても頭が痛くて起きていられないの。肩もガチガチに凝ってるみたい。マッサージしてみてるけど、こんな事今まで無かったし…。私どうしたら良いかしら」彼女にしては珍しく弱々しい声だった。どうやら体が悲鳴をあげているようだ。そこでЮ者は平衡を保つ必要についてやんわりと説明し、自分の実践している生活パターンを参考として彼女に伝えた。そこでやっと彼女は自分の今迄の行動パターンに幾らかの調整を加えて休息兼雑用の為の日を週のうちのどこか一日に定める事を学んだようだ。これは私がオリジナルで始めた事ではない。私よりもっと経験豊富な方々が実践してきた事を様々な機会に教えられ、それを私自身の生活に当てはめただけなのだから。

ダウンした翌日、ニーナの家を訪ねると、彼女は起き上がりすっかり調子が良くなっていた。少しの間、彼女の肩揉みマッサージをしてあげた。

あれから中国語の活動が増え、ニーナは今も忙しく走り回っている。だが顔色が良く、元気そうだ。


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