Привет с России

【音の無い世界 その4】



色々思い出しながら書いてみよう。


街中を歩き回る度に必ずと言って良い程、Ю者はどこかで聾者とすれ違ったりするようになっていった。それで何とかしてこの国の、この都市で使われている手話を覚えたいと思うようになった。周囲の人々に手話について色々尋ねて情報を求めたものの、彼らは殆ど誰も手話の事を知らなかった。ただ「手話」というコトバだけ知っていた。唯一ガーリャだけが「手話でこう言うのよ」と言ってパパとママをやってみせてくれただけだった。だがそれでもЮ者にとっては貴重な情報で有難かった。


当面はテレビのニュース報道の際に画面下に現れる手話通訳の手をジッと見る事でなんとなく「このコトバはこうすれば良いのかな?」と予想しながらそれをノートに書きとめていった。(…人の手話通訳を見て新しい言葉をノートに書きとめて行くこの方法はこの国で新たに手話を学ぼうとしている人達の間で現在普通に行なわれている。それしか保存方法がないからだ)そのうちこの街にもろうあ協会が存在する事を知った。実は聾学校を訪問した際に校長から協会の存在について聞いてはいたのだが、具体的な場所などについては教えてもらわなかったので、電話案内などを通じて探し当てたのだ。
この街のろうあ協会はこういう名称だ。

ВОГ

ヴェー・オー・ゲー。


このろうあ協会ではこの都市に住むろうあ者達の住所氏名など大体把握しており、名簿などでその情報が管理されている。手話に関する本が手に入らないかとある日そこまで行ってみたのだが、あいにく訪問した日が水曜日で休みだった。他の曜日に訪問しようかとも思ったのだが、当分忙しくてココまで来る為の時間を確保できそうにない。だから諦めた。そして代わりに家から一番近い図書館へと向かう事にした。


・・・続く。



☆★☆掲示板でやっている ブログ de しりとり川柳もよろしく☆★☆



****************************

Привет с России


Владивосток

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: