PR
Calendar
Comments
Freepage List
Keyword Search
6/8拍子は日本人には苦手 と言って得意がるやからが多い。単に慣れていないだけの問題である。時間軸を基調とした音符の正確な位置を、まず身につけたい。が、ここで終わってしまう人がほとんど。だからどう聴いても6/8拍子なのか4分音符の3連分割なのかまったくわからない演奏があふれかえるのである。時間軸に正確な打点が見つけられたところで1段落。
次に最初の音符に必要なエネルギーを計算してみる。3連符は1拍を3等分した音価であるので、0.33。付点があると0.33+0.165、つまり0.495。それに対して、6/8拍子は、最初の音符は最後の音符に到達するのに必要なだけのエネルギーを内包する。つまり最初の音符は1÷3×2で0.66。付点がある場合はさらに3つ目の音符を響かせるだけのエネルギー0.165が付加される。つまり0.66+0.165=0.825になる。ただし、8分音符が連続する音型の場合は、テンポと曲想によりほぼ平均化される。(Jazzのバウンスもテンポが速くなると、ほぼ同音価になるのと同じ。)これを身につけてようやく平面的な打点から、立体的なリズムになった。私の場合、 リズム とは、時間的な打点のことを言うのではなく、必要なエネルギーが注入されてはじめてリズムと呼んでいる。なぜなら、生活のリズム、バイオリズムなど私たちが体感するリズムとは平面上で起きる事柄ではないからだ。ここまできて、ようやく2次元的なリズム表現が終了。ここまでくるのに、半年は必要。ようやくリズムの要素が自然にからだに沁みこみ表現される。
さらに、リズムは方向性を持たないと、真に生きたリズムとは呼べない。直進するのか、上昇するのか、下降するのか、旋回するのか で1拍目を取る方向が変わってくる。深さ(エネルギー量)を維持しつつ、1拍目をどの方向に打ち込むのか。ほとんど指揮者の世界だが、演奏者も指揮者と同様、それ以上の感性が必要。テンポ、音量、音域も刻々と変化する中での1拍目が持つ命。これを考えない演奏者、指揮者は即刻音楽から身を引いてほしい。はっきり言って、迷惑以外何者でもない。こんな不埒な人が「ベートーベンの7番・9番、チャイコフスキーの4番・5番」を演奏したらどうなりますか?考えただけで身の毛がよだつ。こんな人たちの「春の猟犬」は拷問技です。
水曜日の練習は、この講義で終わってしまった。DNAに刻まれるまで、続けますよ!
ラシーヌ讃歌 やってみた 2012.03.07 コメント(2)
ライモンダ やってみた 2012.02.08 コメント(2)