鍋・フライパンあれこれ美味
100万ポイント山分け!1日5回検索で1ポイントもらえる
>>
人気記事ランキング
ブログを作成
楽天市場
570058
ホーム
|
日記
|
プロフィール
【フォローする】
【ログイン】
華の世界
第三章
振り向けば夕暮れ
第三章:迷い
__
ダイナーの声は僕を現実に連れて戻った。「何を考えてるの?」
__
「別に。過去のことだ」
__
「過去?もう過ぎたから、考えてどうするの?」
__
僕はため息をついた「思い出したくないが、思い出しちゃったんだ」
__
「そうですね。同感ですわ。あのマフラーは?」
__
「家にある。あれはとても貴重な記念品だから、忘れないよ」
__
潮風が波止場から吹いてきた。
__
僕は「今どこに住んでる?前と同じ?」と尋ねた。
__
「うちに来たい?」
__
僕は黙った。
__
実は僕もこの質問の意味が分からない。ただ思い付いたたけだ。
__
「あたし、引っ越しした。今は北岸だ。ここからフェリーに乗って、バスに乗り換えて、一時間ぐらい」
__
「本当に北岸に行ったか?」
__
「遊びに来ない?」
__
「彼は・・・」僕は躊躇った。
__
「来る?来ない?」ダイナーは少し眉をひそめた。
__
「OK。どうせ暇だから」
__
僕たちはフェリーに乗って、後ろに座っていた。
__
「やっぱり後ろのほうが好きだ」ダイナーは言った。
__
「もう慣れたから、直れない」
__
「何年ぶりかしら?一緒にフェリーに乗って」
__
「久しぶりだ」
__
ダイナーは海を見つめて「三年でしょう。そんなに長くないよ」
__
「三年は長いんだ」
__
ダイナーは首を振った「三年は別に大したことないわ」
__
僕は黙った。
__
「あなたに会えるなら、三十年も長くないよ」
__
「ダイナー、僕たち・・・」
__
「何もしゃべらないで。あたし、あの感じを懐かしんでる」
__
僕は黙然だった。
__
あの時、僕は彼女と一緒にフェリーに乗った。親密に。
__
でも、今は・・・
__
ダイナーの髪はいい匂いをしていた。あの時と同じだ。僕は酔っていた。
__
突然、ダイナーの頭は僕の肩に近付いた。
__
僕は彼女を少し離れたかった。でも、彼女はすぐ「動かないで」と言った。
__
僕はこの一刻を享受していた。
__
懐かしい感覚だ。
__
もうとっくに忘れていた思い出が、心の底からゆっくり上がってきた。
__
僕は思い出の中に落ちた。これは過去と現在の網だ。
__
これはすべて夢だ。三年前、全部終わっちゃったから。でも、真実のようだ。
__
フェリーの笛が聞こえた。もうすぐ北岸に到着する。
__
ダイナーはきちんと座った。「あたしに従って」
__
僕は黙って、彼女に従った。
__
十五分ぐらい、バスは彼女の家に着いた。
__
「車、持ってない?」
__
「持っているよ。でも、中華街では駐車の所が少ないから、バスのほうがいい」
__
ダイナーの家は白い色をしている。
__
「誰もいない?」
__
ダイナーは首を振った「あたし一人だけ」
__
僕は「彼はどこだ」と聞きたかったが、ダイナーはもう僕の心を読んだみたいに、「入って」と言った。
__
普通のオーストラリア式の家だ。キッチンとリビングは一緒に、廊下の両側は部屋だ。
__
僕はソファーに座った。
__
ダイナーは「何を飲む?」と聞いた。
__
「コーヒー」
__
「相変わらず、一日中コーヒーばかり」
__
「慣れたから」
__
「ミルク少量、砂糖二つ、でしょう?」
__
「当たり」
__
ダイナーはコーヒーをくれた。僕は一口啜った「懐かしい味」
__
「悪くないでしょう」
__
僕は彼女の家を見回した。
__
壁にたくさんの絵が掛けてあるが、写真はない。
__
「ここは、二人の家でしょう?」
__
ダイナーは頷いた。
__
僕はコーヒーを飲んでいる。
__
ダイナーは「見学しない?」
__
僕はカップを置いた。
__
ダイナーはあるドアを開けた「ここは書斎です」
__
「小説が多いね」
__
「あなたのおかげで」
__
僕は見慣れた本を発見した「これ・・・」
__
「あなたの本ですよ」
__
「まだ持っているか」
__
「あなたの言うとおり、とても貴重な記念品だもん」
__
僕はパソコンを指して「新しいね」
__
「二ヶ月前買ったばかり」
__
書斎を出て、僕はほかのドアを指して「そこは何?」
__
ダイナーはドアを開けた「トイレ」
__
「こっちは?」
__
「入れば分かる」
__
僕はドアを開けた。寝室だ。
__
ダイナーはベッドに座った。
__
僕は彼女を見つめて「僕のコーヒーはまだ残ってる」
__
ダイナーは僕のそばに来て、僕の手を握って「座って」
__
彼女の顔を見て、僕は迷っている。
__
僕たちは一緒にベッドに座っていた。ダイナーはずっと僕の手を握っていた。
__
とても近い。彼女の香りとベッドの匂いが混ぜていた。この感覚は僕を酔わした。
__
「やめろ」僕は言った。
__
「あの夜、覚えてる?」
__
あれは悲しくて、忘れられない夜だった。
__
僕は首を頷いた「一生忘れない」
__
「あたしも」
__
僕の理知は「やめろ」と叫んでいたが、僕の手は彼女の肩に置いた。
__
唇が重なっていた。
__
ダイナーはオーバーコートを脱いだ。いいボディースタイルが見える。
__
僕はこれから何が起るかちゃんと分かっている。でも、止められない。
__
ダイナーはセーターとジーパンを脱いだ。僕の息を奪う体は、ほとんど僕の目の前に現れた。
__
僕はぼっとした。
__
ダイナーはベッドに座って「寒い」
__
僕は前へ一歩踏み出した。
__
「抱きしめて」
__
僕の心は戦っている。
__
ダイナーは「あたしの身分を忘れて」
__
僕はため息をついた。
__
ダイナーの声が小さくて「あの感じをもう一度感じたい。お願い」
__
僕は諦めた。彼女の体を抱きしめた。
__
時間は過去に戻ったみたいだ。あの夜に戻ったみたいだ。
__
ダイナーの目は閉じている。涙が見えた。でも、微笑みも見えた。
__
僕はもう何もかも忘れた。今、彼女の体が全てだ。
__
思い出はもう一度目の前に浮んできた。
(第三章・了)
(第四章へ)
ジャンル別一覧
出産・子育て
ファッション
美容・コスメ
健康・ダイエット
生活・インテリア
料理・食べ物
ドリンク・お酒
ペット
趣味・ゲーム
映画・TV
音楽
読書・コミック
旅行・海外情報
園芸
スポーツ
アウトドア・釣り
車・バイク
パソコン・家電
そのほか
すべてのジャンル
© Rakuten Group, Inc.
X
共有
Facebook
Twitter
Google +
LinkedIn
Email
Design
a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧
|
PC版を閲覧
人気ブログランキングへ
無料自動相互リンク
にほんブログ村 女磨き
LOHAS風なアイテム・グッズ
みんなが注目のトレンド情報とは・・・?
So-netトレンドブログ
Livedoor Blog a
Livedoor Blog b
Livedoor Blog c
楽天ブログ
JUGEMブログ
Excitブログ
Seesaaブログ
Seesaaブログ
Googleブログ
なにこれオシャレ?トレンドアイテム情報
みんなの通販市場
無料のオファーでコツコツ稼ぐ方法
無料オファーのアフィリエイトで稼げるASP
ホーム
Hsc
人気ブログランキングへ
その他
Share by: