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華の世界
第六章(2)
第六章(続)
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僕たちは忘れられない休みを過ごして、学校に戻った。
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あの通行人の技術は悪くない。写真がよくできた。
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「あの人は手が震えてると言った?」と僕は言った。
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「間違えたかも」
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「君が緊張していたよ。震えたのは君のほうだった」
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「ありえないよ!」
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僕は一番よくできた二枚を選んで、8Rに焼き付けた。
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「なんでこんなに大きくするの?」とダイナーは聞いた。
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「ポスターのサイズにしたかったよ」
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「あなた、スターにでもなった?」
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「そうなるかもしれない。将来は」
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「子供っぽい」
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「ダメか?」
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僕は大きな写真を机の上に置いた。
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ダイナーは「なんかダーツの的みたい」と言った。
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「そんなことない」
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この時、永華は僕の部屋に来た「あれ?ワーレン、頭がでかいぞ。的みたいだ」
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ダイナーは笑い出した。
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第二学期、ダイナーはまた「帰宅」の習慣をした。
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金曜日の午後、僕はリビングルームでテレビを見ていた。ダイナーが急いで寮に走ってくるのを見た。
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「急ぐ?」
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「そう。もうすぐ発車」
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ダイナーは部屋に入って、ボストンバッグを持って、寮を出た。
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「気をつけろ」と僕は言った。
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ダイナーが去った後、寮は空っぽになった。
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正雄と家偉はまた授業中。永華は図書館。あのインドの女の子は行方不明(?)
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僕は昼寝でもしようと思った。
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自分の部屋に戻る時、ダイナーの部屋のドアが開いているのに気付いた。
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さっき急ぎすぎたにちがいない。
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僕は彼女のドアを閉めようとする時、机の上に何かが置いてあるのに気付いた。
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写真みたいだった。
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シドニーへ行く時の写真かな・・・
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僕は覗きのつもりはないが、好奇心のせいで、ダイナーの部屋に入っちゃった。
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あれは確かに写真だった。でも、写真の中の二人は、ダイナーとある男だった!しかも、親しく手を握っている。
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あの人は誰?ダイナーの新しい彼氏?
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もし本当だったら、ダイナーがいつも家に帰る理由は、たぶん彼氏に会うためだろう。
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怒っているが、どうしようもない。
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去年、ダイナーはもう新しいカノジョを探せと僕に言っていた。これはつまり、
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彼女も新しい彼氏を探すという意味だった。
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僕たち、いつか別れることがちゃんと分かっているから。
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シドニーにいる時、ダイナーは僕に新しいカノジョがいないかと聞いた時、あの何かを言いたそうな表情は、このことだっただろう。
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でも、あの時、僕はまだ分からなかった。
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僕は写真を元に戻した。
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僕たちの別れは、いつかきっと来る。誰も変えることができない。
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僕はダイナーを怨めない。同じように、二年前、紫華も怨めなかった。
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紫華の立場なら、僕がそばにいないから、もっといい男が現れたら、あの男と付き合うのが普通だった。
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ダイナーの場合は、年末に僕たちは別れることになっているから、新しい彼氏と付き合うのも普通だ。
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僕はバカだ。彼女たちのため、いつも言い訳を探していた。
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僕はため息をついて、ダイナーの部屋を出た。
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日曜日、ダイナーは戻らなかった。
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永華は「おかしいな、何かあった?」と呟いた。
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僕はご飯を食べている。
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「おい、ワーレン、ダイナーのこと、心配しないか?」
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僕は「僕にどうしろと言いたい?彼女の家まで行く?」と言った。
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「せめて電話をかけろよ」
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「明日、まだ帰って来なかったら電話する」
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「いつも緊張しているくせに、今回はわりに平気そう」
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あの秘密を知っていて以来、僕はなんか胸が痛い。
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月曜日の午後、ダイナーは戻ってきた。
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永華は「もう帰って来ないと思った」と言った。
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「急に用事ができたから、今朝出かけた」
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永華は僕を指して「あの人は病気だよ。よく看病して」
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ダイナーは僕のそばに来て「どうしたの?」
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僕は首を振った「別に」
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僕は部屋へ戻ろうとする時、ダイナーは「あげる物があるの」と言った。
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「何ですか?」
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「来て」
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僕は彼女の部屋の前に行った。あの写真を思い出したから、ちょっと不安だった。
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ダイナーはカギを取り出して「ちょっと待ってて。荷物を置いてからあげる」
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僕は自分の部屋に戻った。
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しばらく経って、ダイナーは僕の部屋に入った。
「それ」
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小説だった。
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「ずっと忘れていたのよ」
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「ありがとう」
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沈黙が広がっていた。
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「見た?」とダイナーは言った。
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僕は頷いた「どうして分かる?」
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「写真の方向が違った」
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見破られた。
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「ごめん」とダイナーは言った。
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僕は「いいよ。僕たち、最初から間違ったから」と言った。
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「あたし、好きなのはあなた」
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「いつのこと?」
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「去年、あなたが香港へ帰った時。あたし、アルバイト先で出会った」
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「そうか」
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「彼はあたしと同じ、ベトナムの中国人なの」
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僕は「そうか」と言った。このほかに、言える言葉はないから。
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「あたしを責めて」
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「いいえ。君の悪いじゃない。僕たちは最初から間違った」
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「でも・・・」
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僕は首を振った「僕はかまわない」
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ダイナーは涙を流した。
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「泣くな。これは運命だ。現実だ」
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ダイナーは涙を拭いた「もう泣かない」
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「泣くのはいいけど、僕のために泣くな」
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ダイナーは頷いた「分かりました」
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「いい子だ」
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僕たちが一緒にいられる時は短くなった。もっと大切にしなきゃ。
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十月から、ダイナーは家に帰っていなかった。
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「試験はまだよ」と僕は言った。
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「もっとあなたと一緒にいたい」
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永華は僕とダイナーがもうすぐ別れることに気付いたか、僕と口喧嘩をぜんぜんしなかった。
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十一月、僕は荷物を支度しはじめた。
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あまり重要ではない物を箱に詰めて、郵便で香港まで送る。そうすると、手荷物の重さが楽になる。
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積もった小説を指して、「これ、全部あげる」とダイナーに言った。
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「要らないの?」
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「前の学期にも要らないと言っていた」
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「ま、いいわ。記念のため。この本を見るとあなたを思い出す」
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僕はだんだん悲しくなった。
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箱を二個用意した。ダイナーは僕と一緒に郵便局に行った。「飛行機で?」と僕に聞いた。
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「まさか。高いよ。もちろん船で」
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「じゃ時間がかかるわ」
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「どうせつまらない物だから」
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あの箱を出した後、僕のオーストラリアでの生活も終わりに近くなった。
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最後の試験が来た。僕は複雑な気持ちを持って、会場に入った。
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一週間の「戦い」が終わった。成績が発表されたら、僕はこの南半球の土地を去る。
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卒業式は五月に行なわれることになっている。僕はたぶんわざわざここに来ないと思う。
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事務所に尋ねてみた。スタッフは香港でも卒業式が行なわれると教えてくれた。
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「本当ですか?」
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「近年、香港からの留学生が増えてきたから、我々は七月に、香港で卒業式を行なうことになっています」
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そうだったら、僕も卒業式に出られる。わざわざ休みを取らなくてもいい。
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香港行きの飛行機は朝に出発する。僕はシドニーで一晩泊まって、翌朝空港に行くつもりだった。
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寮を出る前の夜。
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ダイナーは僕のそばに座っていて、つまらない番組を見ている。
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「早く寝ろ」
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ダイナーは首を振った「寝たくない」
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僕は立ち上がった「聞いて欲しい物がある」
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僕たちは部屋に入った。僕はテープを取り出した。
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「何ですか?」
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僕はテープをテープレコーダーに入れた。
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「あの日あの時あの場所で
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君に会えなかったら
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僕らはいつまでも見知らぬ二人のまま
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君のために翼になる
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君を守りつづける
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柔らかく君を包むあの風になる」
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(「ラブ・ストーリーは突然に」より・ 小田和正)
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「僕は歌が下手だから、君を驚かすはずだ」
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ダイナーは僕を見つめた。
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僕も彼女を見つめた「ダイナー、僕、一生忘れない」
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ダイナーは僕を抱きしめた。
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「約束しただろう、僕のために泣かないって」
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「あたし、泣いてない」
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「僕は君を忘れない。でも、僕のことを忘れろ。君はここで生活している。君のことを愛してる人がいるから」
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「あたしも見て欲しい物があるの」
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僕は彼女の部屋に入った。
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「カギをかけて」
__
僕はカギをかけた。「どんな物?こんなに神秘的なのか?」
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この学期はもう終わったから、ダイナーもそろそろ寮を出る。だから、荷物も倉庫まで運んだ。別に特別な物がなさそうだ。
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ダイナーは深呼吸をした。「暑いと思わない?」
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十一月のオーストラリアは夏だ。夜になっても、少しは暑い。
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「少しだけど」と僕は言った。
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「でも、あたし、とても暑いわ」
__
ダイナーは着たシャツのボタンを外した。
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「何をしている?」
__
「あたし、暑いから、こうやって涼しくなるわ」
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「早くボタンをしめろ!」
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ダイナーは僕を抱きしめた「いや」
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気温が急に上がった。心拍数が激しくなった。
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いつのまにか、僕たちの唇が重なった。
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服は束縛のようだから、僕はTシャツを脱いだ。
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この時、ダイナーはもうベッドの上に寝転んだ。
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僕は彼女を抱きしめた。僕たちの呼吸は激しくなった。体が一つになった。
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一切が静かに戻った。
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「どうして?」と僕は言った。
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「一番大事な物をあげたかったから」
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「僕のため?」
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「ダメなの?あたしはきっとあなたのこと忘れられない。だから、一番大事な物を出して、この夜に換えた」
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僕は涙を流した。
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「あなたのために泣くなと言ったでしょう。だから、あたしのためにも泣かないで」
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「ごめん」
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「いいえ、こちらこそ」
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僕は何を言えばぜんぜん分からなかった。言葉で僕の気持ちを表現することができないから。
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「ね、明日出るでしょう。だから、お休み」
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「ここで寝ていい?」
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「いいよ。でも、約束してね。香港に帰ったら、新しいカノジョを探すこと」
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僕はため息をついた。
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翌朝、目が覚めた時、ダイナーはもういなかった。
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机の上に書き置きがあった。
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「ワーレン:
__
よく寝ているから、起こさなかった。あたしはこれから家に帰る。キーはもう事務所に返した。ドアを閉めればいい。あなたのことを忘れない。たとえ「彼」がいても、あなたのことを思い出す。だって、あなたはあたしの初恋だった。香港へ帰ったら、あたしを探さないで。引っ越しするかもしれないから。シドニーの北岸に。あそこはあたしが好きな所だから。幸せにしてね。
ずっとあなたを愛してるダイナーより」
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僕は書き置きを見つめて、何も言えなかった。
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午前シドニーへ行くつもりだったが、結局午後出発した。
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家偉と正雄はもうマレーシアに帰った。永華も僕より先に香港へ帰った。
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インドの女の子・・・あれ?もう一ヶ月前に消えた気がした・・・
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今、ダイナーもこの寮を出た。
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僕は残った物をボストンバッグに詰めた。支度が全部できた。
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僕はダイナーの部屋に入って、一緒にいることを思い出した。
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僕は大門のカギをかけた。そしてキーを事務所に返した。
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シドニーに着いたのは夜だった。僕は旅館で一晩過ごした。
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同じ夜だが、今夜と昨夜はぜんぜん違う。
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ダイナーの体はまだ僕の頭の中にある。消えていない。でも、今僕のそばには孤独な枕しかなかった。
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翌朝、僕は空港に行った。にぎやかな空港の中に、僕はなんか孤独な感じがした。
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この三年間の事はいっせいに湧き出した。
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樹仁の不幸、紫華との別れ、ダイナーとの出会い、そして、無声の別れ。
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僕は飛行機に乗って、この土地をあとにした。
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香港に帰って、一ヶ月が過ぎた。
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僕はようやく仕事に就いた。
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会社の同僚が親切だ。僕がオーストラリアに留学したことがあるのを知って、きっと「どうだった?面白かった」と尋ねた。
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僕は少し笑って、何も言わなかった。
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あれは全て過去の事だ。僕には「今」があるから。
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僕はダイナーのことを心底の奥の奥の奥に置いた。どこに置いたか自分さえ忘れた。
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彼女の誕生日も忘れた。
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僕は一生懸命に働いている。そうすると、過去を思い出す暇はない。
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ダイナーに新しいカノジョを探せと言われても、僕は探していない。傷はまだ治っていないから。
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しばらく経ってから、もう一度考え直そう。
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一年が過ぎた、もう一年が過ぎた、三年が過ぎた。オーストラリアでのことはだんだん薄くなった。
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でも、考えてもいなかったことが起きた。僕はまたオーストラリアに行くことになった。しかもシドニー。しかも、ダイナーと再会した・・・
(第六章・了)
(第七章へ)
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