わかのん

わかのん

子育てに悩んでいるままへ



中山産婦人科クリニックの鮫島 浩二副院長が書いた詩です。

雑誌「マタニティ」で紹介されて大反響を呼び、絵本にもなりました。

子供が赤ちゃんのうちはうれしくて楽しくて毎日が天国のようでした
しかし、もう一人子供が増え 上の子がしゃべるようになり 手がかかり始めると
ついつい子供中心に生活していた 楽しい日々を忘れ
自分の思うように動いてくれない我が子に 強い口調で叱り付けている自分に
ふと気付くと 泣きたくなったりする事もあります
そんな時に出会った詩でした。。。ぜひ御一読下さい!

-*わたしがあなたを選びました-*

おとうさん、 おかあさん、
あななたちのことを、こう呼ばせてください。
あななたちが仲睦まじく結び合っている姿を見て、
わたしは地上におりる決心をしました。

きっと、わたしの人生を豊かなものにしてくれると感じたからです。
汚れない世界から地上に降りるのは、勇気がいります。
地上での生活に不安をおぼえ、途中で引き返した友もいます。
夫婦の契りに不安をおぼえ、引き返した友もいます。
拒絶され、泣く泣く帰ってきた友もいます。


あなたのあたたかいふところに抱かれ、今、
わたしは幸せを感じています。


おとうさん、
わたしを受け入れた日のことを、あなたはもう思い出せないでしょうか?
いたわり合い、求め合い、
結び合った日のことを。
永遠に続くと思われるほどの愛の強さで、
わたしをいざなった日のことを。
新しい”いのち”のいぶきを、
あなたがフッと予感した日のことを。
そうです、あの日、
わたしがあなたを選びました。


おかあさん、
わたしを知った日のことをおぼえていますか?
あなたは戸惑いました。
あなたは不安に襲われました。
そしてあなたは、わたしを受け入れてくださいました。
あなたの一瞬の心のうつろいを、わたしはよーくおぼえています。
つわりのつらさの中でわたしに思いをむけて、自らを励ましたことを、
わたしをうとましく思い、もういらないとつぶやいたことを、
わたしの重さに耐えかねて、自分を情けないとせめたことを、
わたしはよーくおぼえています。


おかあさん、
あなたとわたしはひとつです。
あなたが笑い喜ぶときに、わたしは幸せに満たされます。
あなたが怒り悲しむときに、わたしは不安に襲われます。
あなたが憩いくつろぐときに、わたしは眠りに誘われます。
あなたの思いはわたしの思い、あなたとわたしは、ひとつです。


おかあさん、
わたしのためのあなたの努力を、わたしは決して忘れません。
お酒をやめ、タバコを避け、好きなコーヒーも減らしましたね。
たくさん食べたい誘惑と、本当によく闘いましたね。
わたしのために散歩をし、地上のすばらしさを教えてくれましたね。
すべての努力はわたしのため。あなたを誇りに思います。


おかあさん、
あなたの期待の大きさに、ちょっぴり不安を感じます。
初めての日に、わたしはどのように迎えられるのでしょうか?
わたしの顔はあなたをがっかりさせるでしょうか?
わたしの身体はあなたに軽蔑されるでしょうか?
わたしの性格にあなたはため息をつくでしょうか?
わたしのすべては、神様とあななたちからのプレゼント。
わたしはこころよく受け入れました。
きっとこんなわたしが、いちばん愛されると信じたから。


おかあさん、
あなたにまみえる日はまもなくです。
その日を思うと、わたしは喜びに満たされます。
わたしといっしょにお産をしましょう。
わたしがあなたを励まします。
あなたの意志で回ります。
あなたのイメージでおりてきます。
わたしはあなたをこよなく愛し、信頼しています。


おとうさん、
あなたに抱かれる日はまもなくです。
その日を思うと、わたしの胸は高鳴ります。
わたしたちといっしょに、
お産をしましょう。
あなたの優しい声が、
わたしたちにやすらぎを与えてくれます。
あなたの力強い声が、
わたしたちに力を与えてくれます。
あなたのあたたかいまなざしが
わたしたちに励ましを与えてくれます。
わたしたちはあなたをこよなく愛し、
信頼しています。


おとうさん、おかあさん、
あなたたちのことを、こう、呼ばせてください。

あなたたちが仲睦まじく結び合っている姿を見て、
わたしは地上におりる決心をしました。
きっと、わたしの人生を豊かなものにしてくれると感じたからです。

おとうさん、おかあさん、
今、わたしは思っています。
わたしの選びは正しかった、と


-*わたしがあなたたちを選びました-*




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