乱見乱読快刀乱麻

Mar 10, 2009
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カテゴリ: セキュリティ
東京で開かれたセキュリティーショーで、


彼は、とあるメーカーに勤めていて、入退室管理のプロである。
(大阪では、西梅田にあるハービスエントなどを手がけている。)

入退室の管理は、いろいろなやり方がある。
例えば、指紋認証または、静脈認証。これは精度の問題がある。
もっと汎用性の高いものとして、ICカード。
通勤の時に定期をかざせば、ゲートが開くあの技術。

どちらにせよ、「人間」が「セキュリティーライン」をまたぐ話である。


ところが、このICカード、電池とか使えば、
技術的には15m、いや、100m先まで飛ばせるそうだ。
ただセキュリティーの世界では、そのような
先のゲートを開く意味がない。
誰かが15m先のゲートを開けば、別の誰かが侵入できるからである。

数m先のゲートを開くようなことって何かあるかなって考えた。
ETC!
これだったら、5m先のゲートを開く意味がある。
でも他に何がある?

何mも先のゲートを開けられる技術は、業界では周知だが
「使えない技術」と皆が思い込んでいた。


10m先のゲートを開くために、3mの補助円を使うシステム。
その3mの補助円を通過しないと、10m先のゲートが開かない。

なんと!人間の行動を制御できるのである!
受付の前を通過しないと、奥のEVが作動しないとか、とか、
いろいろ使い方が考えられるのだ。


発想の転換により、「商品」になる。
その瞬間を見た!と知人はかなり感動していた。

確かに、なるほどと私も感動した。

昔、建築設計をかじっていた私は、
別の観点からも感動した。

建築の世界では空間のヒエラルキーによって
ゆるく人間の行動を制御していたものが、
セキュリティーの世界では、いとも簡単に、確実に、
時に強引に、人間の行動を制御できてしまう。
業界が違えば、こうも違うのかと。

セキュリティーの世界は、非常に
哲学的な感じがするなぁと思ったのだが
ご興味があれば、是非来年どうぞ。







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最終更新日  Mar 14, 2009 11:00:42 AM


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