小説家わかつきひかるのブログ

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2018年12月10日
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​ 藤原祐@FANBOX始めました‏ @fujiwarayu
(引用はじめ)
ここ数日見かける「 編集ガチャ 」という言い方にはすごく抵抗感を覚える。そりゃどんな担当に当たるのかは運もあるけど、だからって人と人との巡り合わせをガチャ扱いするのは違うんじゃないか。自分の担当編集が「作家ガチャが云々」言ってたら俺やだよ。そして自分が嫌だから言いたくないよ。
(引用おわり)

ご不快にさせてしまってすみません。編集ガチャって、最初に言い出したの、たぶん私です。編集ガチャで検索したら、私のブログがヒットしたから。編集トラブル皆無の作家さんには、理解できない感覚でしょうね。

作家ガチャは私は言われても平気だけどなぁ。だって作家は次々に湧いてでて、いくらでも切り捨てることのできる存在だから。私は「うちで書きたいアマは何千人もいるんだ。あんたは何千人のひとりなんだよ。作家なんて次々に湧いて出るんだよ」と怒鳴られたことがありますよ。

いやいやわかつき、それはおまえが悪いんだろう? おまえが編集者を怒らせたんだろう? そう思うでしょう?



手紙が入っていて、それが「あんたの小説はヘタクソだ。迷惑だから本を送るな」という罵倒の手紙でした。

困惑して、「お間違えです。困っております。この本どうしたらいいでしょう?」と電話したら、「ウチで書きたいアマは」と怒鳴られた。「聞こえていますので、普通に話してもらえませんか」と言うと、火に油を注いでしまって、さらに怒鳴られた。でも、この程度なら、かわいらしいほう。もっとすごいのもありますよ。

号泣編集。これすごいよー。
自分が支払い伝票を切り忘れて未払いを起こしながら、私が問い合わせると「経理のミスで未払いになった。うちのシステムでは二ヶ月後の振り込みになる。経理が悪い。きつく叱っておく」と平然と言いました。

自分が支払い伝票を切り忘れたから急いで振り込んでくださいと経理に言いたくないから、今日付で支払い伝票を回すつもりなんですね。「経理のミスなら、すぐに振り込んでくれますよね」と言うと、「会社が悪い。編集長の指示だ。僕は悪くない」

私は電話を切り、編集長に電話しました。いきさつを説明すると、編集長は絶句しました。「ボクは指示していません。○○に聞きます」15分後に電話がかかってきて「○○が自分のミスをごまかしたそうです。すぐ振り込みます」とおっしゃって頂けたのですが、○○さん号泣しているの。それもわあわあ大声で。

あんなに偉そうだったのに、とあきれるばかりでした。「今日中に直せ」と言い、「母親が脳腫瘍で意識がなく、胃ロウをするかの判断を迫られている。頭の中がごちゃごちゃで考えることができない。発売予定が○○だから、直しは○○日で間に合うはずだと思うので、○○さんには迷惑を掛けて申し訳ないが、三日ほど待ってもらえませんか」と言ったのに、「それがどうしたんですか? 仕事ですよね」と偉そうなんです。どうでもいい直しだったけど、言われたとおりに出したらやっぱり放置されました。すごいでしょう? 支払いをごまかし、母の病気でうわずっている作家に急ぎではない直しをいいつけ、放置する編集者。信じられないでしょう? 私も信じられません。

もっとすごいのありますよー。私はイオク様バイク便編集と呼んでおります。
編集者は小説を良くするために直しを入れてくるのですが、その直しが異常だったんです。大量で、日本語がおかしいの。「解離性同一性障害を性同一性障害に変えろ」と赤が入ってるんです。私はおかしな赤にネット辞書を印刷して添付し、「こういう意味があってこの文章を使っている。赤の通りに直すと意味が違ってしまう」と説明しました。ゲラ(著者校正)が倍の厚さになりました。

ところが、また原稿が戻されて来たんです。またおかしな赤が入っている。私は三回目で「これ以上は直しません」と言いました。そしたらいきなりバイク便が来ました。東京から千葉の市原市までバイク便!すごいお金かかりますよ。バイク便の運転手さんが汗まみれになっているのを見ると、受け取らざるを得なくなってしまいました。そのおかしな直しは、実に6回に及んだのです。二ヶ月間、他の仕事がまったくできなくなりました。そして、出来た本は誤字だらけ。ほんとうに国語教育を受けているのかと思うほど、日本語がアヤシイ人でしたね。

その編集者は、いきなり連絡が取れなくなりました。副編集長がおろおろして電話を掛けてきました。バイク便編集、失踪したんですって。引き継ぎもなく、いきなり会社に来なくなったって。信じられないでしょう? 私も信じられません。



他にも原稿料を踏み倒されて少額訴訟したり、いろいろ体験しています。かわいいところでは、打ち合わせの最中に、私の名前をずっと間違えていた編集者もいましたよ。目を閉じてらっしゃるから、考え事をしているのかなと思っていたら、寝てた人もいました。たぶん、忙しい中で時間を作って、私に逢ってくれたんでしょうね。ありがたいことです。打ち合わせのために奈良から東京に出たのに、打ち合わせをすっぽかされたこともあります。

皮肉な話なんですが、さっぱり増刷がかからない今は、編集者がまともなんです。

編集運は、純粋に運です。編集ガチャですよ。新人賞という課金で回すガチャです。でも私は思うんだけど、人生って全部ガチャじゃないのかな。

それに、こういうのは作家業に限らない。メーカーの下請けいじめってどこの世界でもありますよ。下町ロケットを見ていてそう思うもん。

来年1月9日発売予定のライトノベル「JKでエロラノベ作家ですが何か」に、そのあたりのことも書いています。作家と編集者の関係とか、ポルノ小説を書く女性作家は、何でポルノなのか。編集ガチャで不愉快になった人は、ぜひ読んでね。

JKでエロラノベ作家ですが何か? (講談社ラノベ文庫) [ わかつきひかる ] ​





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最終更新日  2018年12月10日 23時29分56秒


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