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カプラン表参道校で学んだのは、自分は何者で、何をしたいのかということだったと書きました。
カプランに入学して、にわかに英語漬けの環境になって気づいたのは、自分の強みと弱み、そして何より英語を話す楽しさでした。
弱みは、今までも感じていましたが、発音の問題が多々あり、文法的な間違いが多いことでした。
またカプランで学ぶ人の多くが、社会的に活躍している方達や優秀な学生さん達なので
良い刺激をたくさん受ける一方、自分が仕事を持っていないことにコンプレックスも感じました。
「英語を使う具体的な目標も場もないのに、何のために高いお金を払って英語を学ぶのか」と、何度も自問しました。
答えは出ませんでしたが、「学んでいればいつか、英語が必要な場や機会がやって来る(様な気がする。)」でした。
今思えば、好きな英語をなんとか世の中で通用するレベルにすることで、停滞していた現状を変えたかったのです。
そんな気持ちに、カプランの代表であった石渡先生のブログの
「コンフォートゾーンを出なければ、英語はものにできない。やらない言い訳をするのをやめて、一歩を踏み出そう」
というメッセージは、とりわけ強く響いたものでした。
そして私の強みは、誰とでも臆することなく英語で話せるし、話すのも聞くのも大好きなこと。
きっと人間が好きなんだと思います。
スピーチの暗誦やドラマの台詞の練習をしていて気がついたのは
話の全体の内容や意味を掴むのが早く、また抑揚やリズム、メロディーを再現するのが得意。
そして全体を丸ごと覚えるのも早いようです。
カプランで英語に取り組んで、これらの強みを自分が既に持っていたことに気づきました。
これは、長年セルラスでやってきた、外国語を文字や文法からでなく、音声から捉え
シャドウイングを繰り返し、そのまま丸ごと言えるようになる過程で、意味も掴んできた経験が大きかったのだと思います。
よく人から、「長い台詞を暗記するの大変でしょう。」と言われたものですが
実は私は台詞を暗記しようとしたことはありません。
ただ音声を聞いてシャドウイングを繰り返していると、いつのまにか頭に入ってしまうのです。
カプランで学んで、改めて、音から「ことば」を捉え、シャドウイングを続けてきたことで培われていた、力に気づくことができました。
どんな「ことば」も、使わなければ出来るようにはなりません。
人とコミュニケーションを取って始めて、自分の強みや弱み、つまり自分らしさに気づくことが出来るのだと思います。
英語を話しているときは、自分がオープンになり解放される気がすることにも気づきました。
英語を話すと、日本語を話している時より(?!)もっと明るく積極的になります。
つくづく思うのは、「ことば」は受動的に習うのではなく、自分から積極的に伝えようとするから
出来るようになるのだなあということです。
その意味でカプランでプロジェクトワークが必修だったことは、幸いでした。
必死になって伝え、相手のことばを理解しようと受け止める。
ひとつのものを一緒に作り上げる過程での、ディスカッションや芝居の練習。
facebookでのメッセージのやり取りや、衣装、大道具小道具作り。
歌の練習、音楽や照明等々、発表のために取り組んだ全ての場面で、気がつけば英語で熱く語り合っていたのです。
「ことば」はフレーズを一人で黙々と暗記して身につけるものではなく、仲間や親しい人たちとのコミュニケーションの中でこそ、初めて身につくのだと思います。
特に同じ感動を共有した仲間とのやり取りは、まるで泉がほとばしるように「ことば」が出てくる経験もしました。
コミュニケーションは、等質の感動を共有することではないかと、その時思いました。
4月末には始めてのイングリッシュフェスティバルという発表の場を経験。
カプランのプロジェクトワークに取り組む全クラスがそれぞれのプレゼンテーションを発表します。
ドラマ、プレゼンテーション、ドラマティックディベート。
それぞれのプロジェクトが半年掛けて準備するプレゼンテーションは、まさに真剣勝負。
ドラマの演技や歌、ダンスは言うに及ばず、プレゼンテーションの内容もディベートでの議論も、本当に鑑(魅!)せます。
この発表のために、どのクラスも、クラス以外に何時間も集まって練習し、議論し、準備を重ねてきます。
みんなフルタイムの仕事を持ち、学生も専門の勉強や研究に忙しい人たちなのに、誰も忙しいことを言い訳にしません。
それどころか、如何に大変な仕事をしていようが、経営者であろうが学生であろうが、対等なプロジェクトのメンバーとして発表に取り組むのです。
我がドラマクラスは、4月末に『フォーチュンクッキー』を演じ、10月初めには、『電車男』を演じました。
年齢も職業も英語のレベルも関係なく、時には議論を戦わせ、うまく行かなくて悔し涙を流したりしながら、一つのドラマを作り上げていく。
メンバーは特技や才能のある人が多く、ドラマ作りの過程で、みんながそれぞれの優れたところをどんどん発揮してくるのも感動的でした。
そしてクラスメートはもちろんのこと、全てのカプラン生に尊敬と親しみを覚えました。
どの発表も素晴らしかったし、発表までの過程のみんなの努力が素晴らしかったから。
当初5月末の厚木への引越しまでカプランで学ぼうと考えていましたが
楽しくてたのしくて、虜になってしまい、引越した後も通学続けることにしたのでした。
つづく