CSI :Miami Files Annex

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January 19, 2013
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カテゴリ: CSI:マイアミS10
『残念な聖人君子』



海とボートというマイアミらしいオープニングの割には、内容的に地味なエピソードだったかも知れませんね。ただ、証拠を中心に捜査を続けるに従って、様々な事実が明るみになって繋がっていくという、いかにもCSIシリーズらしい作りになっていました。
ゲストにSmallvilleのテス・マーサー役Cassidy Freemanが出ていたのですが、彼女も良い役者さんですよね。もう一人、「チャック」からもRyan McPartlinが。ということで、個人的にCW祭りでした。
そして、これもNataliaお休みエピソードの一つでした。


モーターボートにひき殺された被害者。始めはサメに食われると思いました。あれはフェイントですね。(笑)
夕日をバックにたたずむおじさん3人。ゴム長を着ているDr.Loman、大男らしい広い背中を見せるFrank、腰に手を当てる定番のスタイルのH。
この冒頭のショットは、あまりにもマイアミぽくって美しく、静止画にしてポスターにしたいほどです。
今週はHoratioの顔を見ていて、スリムになったというか、シーズン1の頃のようなシャープな印象を持ちました。10年前とちっとも変わらないですね。本当に不思議な役者さんだなあ。
殺されたのはHenry Duncanという会計士で、Tomは「これは事故ではない」とHenryに何があったのかを全て言い当てるのだからすばらしい。

「諸君、そのボートを見つけるのだ。ボートが我々の凶器なのだ。」というような、Horatioでなければ格好が付かないオープニングでスタートです。
凶器のボートはすぐに見つかった。持ち主はテキーラの飲み過ぎでキーを盗まれたと言い、ハンドルに犯人由来のものと思われるトラックかバイクのグリースが着いていた。
被害者の息子Seanはバイクレースのチャンピオンで、レースの後父親と言い合いをしていたという情報で、まずは息子が第一容疑者となる。
EricとCalleighが並んで容疑者に会いに行くというのは、久しぶりで絵になりますね。かつては恋人同士だったのにな、と少し寂しく感じてしまいましたが、とにかく2人はゴージャスです。
Henryは息子のバイクが規定違反で虚偽のデータを報告していると忠告。勝つためには誰でもやっていることだが、何もそこまで目くじら立てて言わなくても。どうやら、Henryは勝つことよりも、正直である事の方が大切らしい。こんな父親だったら絶対に犯行しそう。
息子は悲しみに暮れるよりは、やや興奮気味でした。
Calleighに「黙れ!」と言った時は、Seanは何か女性に対して偏見なりコンプレックスがあるのかと感じました。
向かいの家に住むマダムConnie Jadenは、Seanの飼っている犬がやかましいとHenryとトラブルになっていたという。Connieは自宅で売春をしているらしい。このパターン、「デス妻」でもありましたよね。
彼女によるとHenryは「pain in my ass」、ここは自宅で商売したらだめな地区で、ルール違反ですよと、とにかくいちいちうるさい奴~
Henryは本気で彼女が公証人をやっているという言葉を信じていたようだから、芯から真面目なんでしょうね。
マダムのアリバイは、Henryと同じ職場のWill Kingsleyが証言するはずだという。本当に証言してくれるでしょうか。(笑)

そのため、会計士としては最適だが、妻は去っていった。何やら顧客の仕事で深刻に考え込んでいたらしいが、Willが「他の見方をしろ」と言っても、できない。
ということで、Henryが仕事場でどの案件に関わっていたかをファイルに着いている指紋で突き止めようとするわけですが、ここでRyanとSamanthaが変な雰囲気に?
あ、だめだめ、こら、Samanthaは離れなさい。それにしてもRyanってそんなウブだった?
Henryは大型顧客のBob Schernerの宅地開発会社のファイルに注目していたが、どうも担当者のJane Caldicottが中身をすり替えたらしい。
すり替えられた書類を探すため、Henryの自宅を調べ直す事になったCalleighはSeanと親しく話をする。

Henryは住宅地開発業者Schernerの土地に出向き、異変を見つけていたという事が靴の裏から判る。
現地に行くの?とSamanthaがRyanに声をかけていましたが、Ryanも鼻の下を伸ばしたらだめだぞ。
開発中の土地は重金属が含まれており、Henryはそのことを知ってしまったのだった。ここで育つ子供たちに健康に問題があることを隠して、ただ同様の土地を売買して大もうけするなんて許さない。
真面目なHenryらしいですね。口止め料も受け取らなかったという。
SchernerとJaneが第2容疑者かと思われたが、Ryanは疑いを持つ。
何もかもお見通しのHoratioは起訴に必要なのは「目標達成のための手段(leverage)」だという。
やっとHenryの乗っていた車を見つけ調べていると、とある少年からHenryに助けを求める電話がかかってくる。昨日Henryに何があったのか。
そこでAVラボガイのDaveが、昨日のHenryの行動をあらゆる手段を使って再現する。この方法はマイアミらしくて面白かったですね。
監視社会のアメリカではあらゆる場所にカメラが仕掛けられていて、Henryの足跡をことごとく見せてくれた。車にはGPSが着いている。タクシーにも車載カメラがある。もし、現実にそうだったら警察は楽です。(笑)
Henryは仕事に行く途中で、様子が変な少年とタトゥを入れた男の行方を追っていた。911にもそのことを通報している。市民の義務とは言っても、何て律儀なんだ。
犯人の車は乗り捨てられて見つかった。
顎を出して走るHoratioを久しぶりに見た、というか、あの表情はNYPDブルー以来ではないでしょうか。珍しかったです。
犯人Manuel Gonzalesはニカラグアから少年の身体にドラッグを忍ばせて運び込んだらしい。HenryはGonzalesの行き先を見失ったが、近くを走行中で目撃していたはずのレッカー車が車載カメラに写っていた。運転していたGeorge Olsenは仕事を失ったばかりの気の毒な男だが、Gonzalesと少年がつぶれたダイナーに行ったと証言した。良い人ですね。
HoratioとWalterがダイナーに入ると、Walterが犯人に捕まり包丁を突きつけられるというこれまでにない状況に。まあ、何があろうとHoratioはヴァンパイアのように犯人の後ろに回りますね。
「結構。ではお前に取引がある。6かける9の退職プランか、偉大なる知られざる場所への旅だ。どちらか選べ。」
6かける9は独房の広さを表すフィートの事でしょうか。そんな文学的な表現を使うとはさすがH。少年は救い出されたようです。
しかし、GonzalesはHenryのことは知らず殺してもいないという。
一方、Olsenの服にはグリースのシミがあり、靴には砂が付いていた。
実はHenryはOlsenの運転が危険だと彼のドライビングセンターに通報していたのだった。このまま運転を続けさせると事故を起こすかも知れない。そのせいで、Olsenは会社を首になってしまった。年金もパー。
一体彼はどこまで几帳面なのか、きっちり名前まで相手に告げていた。
恨みに思ったOlsenはHenryを追い、ボートを奪ってHenryを殺してしまったという。全ては昨日の今日ですよね。
ルールを守らない人を見逃さないHenryの行動力もすごいが、犯人の復讐も迅速ですね。
とにかく、ルールを守る事が自分の命を失うことになったのは皮肉でした。
さて、仕事が終わってRyanはここぞとばかりに、Samanthaを飲みに連れ出そうとする。そこに現れたのはSamanthaのボーイフレンドで、州検事局に勤めるイケメン&長身のJosh。絵に描いたようなオチです。(爆)
まあ、なんたって彼は「チャック」のお見事キャプテンですから、Ryanも始めから戦意喪失ですよね。
ただ今シーズン、ずっとSamanthaに疑いの目を向けている私としては、さらに彼女が怪しく見えてしかたありません。後4話、何があるのだろう。
エンディングはいつもならHoratioの役割でしょうが、CalleighがSeanに対面しました。
「あなたのお父さんの事はジョークではないわ。確かに堅物で一緒に暮らすには難しいかも知れないけど、大きな問題に変わる事を知って、小さな事を見逃さない滅多にない人だわ。彼のおかげで今日重大な事件を解決できた。あなたのお父さんがみんなを救ったの。あなたのことも気にかけていたように、みんなのことを気にかけていた。ヒーローなの。」
本当に笑い話で語られそうなHenryでしたが、Calleighの言葉だから説得力があります。警察はもちろん感謝しなければならないでしょう。
タイトルは「no good deed ever goes unpunished」、良いことをすると必ず罰せられる、正直者が馬鹿を見るという事ですね。
一人一人の市民がほんの少しでも、悪事を見逃さない姿勢を見せたら、社会はもっと良くなるかも知れないという信じたいです。実際は通報することで報復を恐れている事も多いですからね。
そんな、寓話のようなエピソードでした。


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Last updated  January 20, 2013 12:34:55 AM
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