インディー(50)



元パリコレのモデル

ひょんな事から、彼女のことを知り、時々メールをやり取りするようになっていた。


舞さんは、富山出身。

そして、当然のようにお酒好き。

メールでの酒談義、ワイン談義に花が咲いた。

彼女が富山に帰ったら必ず立ち寄るという魚津駅前のおおさきという酒屋さんを紹介してもらい、去年の暮れに勝駒という地酒を取り寄せ、正月に飲んだ。

そいつが、とても旨かった。

なんでも、富山で一番小さい造り酒屋で、造る端から売れてしまい、勝駒が県境を越えることは、あまりないらしい。

版画家の池田満寿夫氏が、この酒をいたくお気に入りだったようで、ラベルのロゴは、池田氏デザインとなっていた。


あまり、旨かったので、おおさきさんに
春、蜃気楼が出るころに行きます!
と威勢良く約束してしまっていた。


行くからには、いろいろと情報を収集して、ついでの買い物をいろいろしようと冬の間から準備していた。


まず、酒では
マスイズミのモンラシェ樽仕込み


マスイズミは、勝駒とは正反対で富山で一番大きな造り酒屋らしい。


そこの若旦那がワインフリークで、なんとマスイズミをモンラシェの樽で寝かせようという奇抜なことを思いついたのだ。

ウィスキーをシェリー樽で寝かせたりすることは良くある話だが、生っ粋の日本酒を、ブルゴーニュの最高峰の白ワインが眠っていた樽で熟成させようなんて、よほどの酔狂者でない限り、思いつくものではない。


お次は、黒部名水ブタ。

私は、牛肉よりブタ肉の方が好きで、毎年、冬になると
いい素材を買い込んでベーコンを作ったり、焼き豚を作ったりしている。


黒部名水豚は、身が締まっており、特に肩ロースは、焼き豚にすると絶品になるという情報を仕入れていた。


最後は、言わずと知れたホタルイカ。

こいつは、寿司屋で少しつまむだけにしておこうと思っていた。


(つづく)



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