ブラック☆ファミ☆ダン(仮 Σ゜д゜::

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森林浴

[森の中 蟲さんに出会った]

試合を終えたメンバーが集まる、水路上。

ひとしきり話をして、数人がログアウトした頃

思い出したように、新人のアーチャーが切り出し難そうに質問をした。


「オロイン森って、何処にあるんですか?」

クエストは、コレクター精神と言うか、興味本位というか

半ば強迫観念に近い使命感で、ほぼ全て達成してしまっていた

アホ犬のレベルは、確か205くらい。


・・・あれれ? いつの間にこんなレベルに?


ちなみに、ファイアーエンチャントたるスキルも習得しているとかで。

属性ダメージ付加値は、なんと聞いて驚きの――――でして。


とにかく、すぐにピンと来たのね。

『鎧クエやってるの?』

どうやら、一番面倒なパートに突入してるらしかった。

一応、場所を説明はしたものの。


「遠いですね」

うん、物凄い遠いんだよね。

あの曲がりくねった無課金殺しの山道と来たら、酷いの何の。


「手伝おっか?」

ここで声を上げたのが、何を隠そう タクチノ2世

ギルドにBisが居ないから、と言う理由で メインキャラを捨てた

加入初期段階から献身っぷり大発揮の 素敵聖職者様 です。


オハコのコール運送業で、バリアートまで荷物をお届け

クエスト遂行中の回復など、死亡の危険除去

さらには、クエ終了後のアフターサービス・・

とまぁ、充実した ヤギメンライフ を提供するとか しないとかで。


「え、手伝ってくれるんですか?」

「暇だしねww」

(・―・) 思えば、当時から 変わらない会話 も多々あります。


もちろん、ワンコもついて行きますとも。

用の無い、非対象のMobは倒した方が良いし

釣りもできるし、付加値が―――な支援もできるし。

それ以前に、面白そうだし、ねぇ。


「何々、なんかするの?????」

ここで登場する―――というか、さっきから隣に居た―――のが

今となっては帰らぬ魔術師、ヨ◆◆ィ です。


(・―・)”最強の弱者たち”に加入すればきっと会えます。


彼のミスタイピングの嵐と、話を聞いていた・・・

と思いきや、 肝心な部分を聞き漏らし まくってる

ほのぼのとした感じが、当時から中々好きでした。

エンチャやヘイストは、彼が全てやってくれそうな気配でしたね。


で、水路に残る一人も・・・

話の流れからして、誘った方が面白そう・・・ではあるけれど。

実は、もう22時になろうかと言う時間帯。

今から”油虫”となると、翌日に支障が出る可能性もあるわけで。

まず、聞いてみるコトにした。


「ウッシーさんも、来る?」

”ウッシーさん”だって。変な感じ。


「んー、行っても役立つかな・・・」

「おいでよー^^」

この辺の押しが強いのが、ヨ◆◆ィさま。

当時、95くらいのウッシーを見事に連れ去った。


そして、めでたく。

ノリと勢いと、その場の流れや好奇心、その他諸々に後押しされて

一同は、夜のオロイン森 ( 別に暗くなったりしないけど ) に向かったのです。


みんなで、クリ―パーのターゲットを取って。

他の場所からも、釣って来て。

関係ないのを倒して、チャットして。


「あ、絨毯が”切れちゃった”ので買ってきます」

そして、そのアーチャーがスフィア無しだ・・・という真実を知りました。


さすがに眠い、ということで

タクチノが、ずいぶん前にログアウトしてます。

用事が出来た、とのことで、例の魔術師も落ちました。


なので、残ってるのは三人ぽっち。

少し静かになりましたねぇ。


『油、どれくらい貯まった?』

それでもやっぱり、こういう空気は現実でも仮想でも楽しい。

「96%です~」

油も順調に貯まって、今日のお開きも近そう。

久々のギルメンとの行動は、お祭気分。

ちょっぴり、終わるのが残念。


「98%^^」

嬉々とした声が聞こえるね。

カウントダウンを始めたくなるんだよね、このクエスト。



ドドドド・・・・

何の音?



「あ」



ドドドド・・・・

こ、これは・・・・・・。



ぺちゃっ・・・。



・・・・・・。

えっと。


『ルミーナさん、やり直し?』

「です・・・;」


うっかり、 付加240のエンチャ付 マシンが炸裂したのだった。

はい、このウッカリちゃんがルミ姉様です。

”ギルメン紹介ページ”でも触れましたけど。

エンチャが無かったら、大丈夫だったかもね・・・?


(´ー`)タゲ取り目的の初撃スキルは、失敗判定に引っかかりません。


別に、ガッカリしたのは本人だし

怒ったりはしないけど・・・・・・そろそろ、寝ないといけなくって。


新たに20%ほど貯まった頃、犬コロも落ちたのでした。

まさか、あんな形で”祭りが延期”されるとはねぇ。


というか・・・。

『血で汚れても良い、搾取用の瓶』と

『上手く獲れた油を保管する瓶』の二本持ってれば、良かったんじゃ。

バリアートのお爺さんは、生活の知恵が足りません。


魔術師さんやら他の方々も、おいおい載るでしょう。


◆続く・・・はず



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