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August 20, 2006
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テーマ: Jazz(2023)
カテゴリ: カテゴリ未分類
『Waltz For Debby』(ワルツ・フォー・デビイ)

この曲は、1954年にジャズ・ピアニストのビル・エヴァンスが作曲したもので、
ビルの実の兄ハリーの娘、当時3歳のデビイのために書いた曲だといいます。

エヴァンス自身の演奏は、
1961年に、ニューヨークのジャズクラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」でライヴ録音されたアルバム、
『ワルツ・フォー・デビイ』の中に収められているものが有名ですが、
1956年のビル・エバンスの初リーダー・アルバム『ニュー・ジャズ・コンセプションズ』で、
ピアノ・ソロとしてすでに演奏されています。
そこではテーマ演奏だけの小品ですが、その後生涯にわたって数多く演奏され、
エヴァンスの代表曲になりました。


テーマは題名のとおり3拍子ですが、アドリブに入る時から、
あるいは途中から4拍子になるのがエヴァンス定番の展開です。

ビル・エヴァンスが作曲した曲で有名なものは数少ないものですが、
この曲は、彼の代表作というでだけではなく、
モダン・ジャズの名曲として、多くの人が演奏していて、ジャズのスタンダードナンバーになっています。

もともとは、インストゥルメンタルの曲でしたが、
スウェーデン語の歌詞がベッペ・ウォルゲルス(Beppe Wolgers)によってつけられ、
スウェーデンの歌手、モニカ・ゼタールンド(Monica Zetterlund ) が、
曲名を「モニカのワルツ(Monicas Vals)」として歌いました。

これは、1964年8月29日にスウェーデンのストックホルムで録音されたアルバム、
『ワルツ・フォー・デビイ / モニカ・ゼタールンド・ウィズ・ビル・エヴァンス』 の中に収められていて、


ヴォーカル・ヴァージョンは、他に1975年のトニー・ベネットのものがよく知られていて、
これもエヴァンス本人がピアノを弾いています。

最近のものでは、
2004年にマンハッタン・トランスファーのシェリル・ベンティーンの歌ったものと、
同じく2004年のアル・ジャロウの歌ったものがあります。



この曲の著作権登録は1964年になっていますが、それは歌詞が付けられたときに登録が行われためでしょう。
エヴァンス自身はそういうことにはまるで関心がなかったため、それまで著作権登録がされなかったのでしょう。

ベッペ・ウォルゲルス(Beppe Wolgers)は、1928年11月10日、スウェーデンのストックホルム生まれで、
作家、作詞家だったようです。
1986年8月6日に、潰瘍による急性出血で亡くなりました。

ジーン・リーズ(Gene Lees)は、1928年2月8日生まれで、
アメリカでジャーナリスト、作詞家、歌手、作曲家、ブロードキャスターとして仕事をし、
ジャズ雑誌のダウンビートの編集者も務め、ジャズに関する本の著書としても知られています。

ジーン・リーズが歌詞をつけたもので有名なものは、この曲のほかに、
アントニオ・カルロス・ジョビンが作曲した「ディサフィナード」や「コルコヴァード」などの、
英語版の作詞があります。

モニカ・ゼタールンド(Monica Zetterlund )は、以前はモニカ・セッテルンドと表記されていました。
1937年9月20日、スウェーデンのハーグフォルス生まれで、スウェーデンを代表する歌手兼女優です。
両親も音楽家で、彼女もすでに10代から歌手として歌っていて、
1965年には女優として、映画のプロモーションのため来日したこともあるそうです。

モニカは、母国ではそれなりに知られていたようですが、彼女の名前が世界的に、
しかもジャズ・ファンの間で有名になったのは、なんといっても1964年に録音されたアルバム、
『ワルツ・フォー・デビイ / モニカ・ゼタールンド・ウィズ・ビル・エヴァンス』 がきっかけでした。
北欧の当時無名に近い歌手がビル・エヴァンス・トリオをバックに歌っているというので評判になったということです。

彼女は、この後も「ワルツ・フォー・デビイ」を録音しています。

ちなみに、この曲名の日本語表記には「ワルツ・フォー・デビイ」というものと、
「ワルツ・フォー・デビー」というものがあります。

*****

●
Waltz For Debby


作曲:ビル・エヴァンス(Bill Evans)
スウェーデン語版作詞:ベッペ・ウォルゲルス(Beppe Wolgers)
英語版作詞:ジーン・リーズ(Gene Lees)
1964年、および1965年



【英語版歌詞の訳】

少女の夢の世界には
人形とピエロと王子さまと
大きな紫色のクマがいる

私の大好きな少女は
疲れきった すべての大人たちの
心配げな顔など知らずに暮らす

陽だまりの中 少女は踊る
静かな音楽や そのあどけない心のどこかで
輝きをつむいだ 歌にあわせて

ある日 あっけなく
少女は大人になり 人形や王子さまや
古びたクマから 離れていく

そのとき 彼らは“バイバイ”ってささやきながら泣くだろう
みんな彼女を恋しがるだろう
私も きっと さみしくなるだろう

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Last updated  December 17, 2006 09:03:47 AM
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