キャンプ跡地 SLOCAN

2006年9月10日 訪問


~※~※~※~




ニューデンバーから車で10分くらいで

スローカン(SLOCAN)に到着


DSCF0442.JPG


ここスローカンのキャンプには

4814人の日系人が生活していた。




最初に入った酒屋さんで

日系人キャンプについて聞くと


酒屋のご主人は ずっとここに住んでいる人で


彼のお父さんは

日系人のみなさんのための

小屋など作って

キャンプの用意をしたそう。



キャンプ跡地は

今は何もないけど、


村の中に

何個か、

当時 日系人が使っていた小屋が残っている

と教えてくれた。




さっそくキャンプ跡地に行ってみると・・・


DSCF0217.JPG

材木置き場になってた。


みなさん、ここで暮らしていたんだね。




・・・何もないので帰ろうと

車を走らせると


道沿いに 古いほったて小屋が・・・


DSCF0218.JPG



人が住んでそうな家が近くにあったから

ちょっと聞いてみようと

敷地内に入ると・・・



でっかい犬がすごい勢いで吠えながら向かってきた~



怖いから逃げよう!

と、車をバックさせてると


家の中から

これまた怖そうな

いかにも、アメリカ内陸に住む農家のおじさんが出てきた!



私はそのまま逃げたかったのに

くまおが「ちょっと聞いてみましょう」って


恐る恐る、おじさんにご挨拶。



くまお号、丁寧に説明

「彼女は日本人で、日系人キャンプのことを知りたいんですが」



おっかないおじさん

快く色々教えてくれた!



彼の家族は

ずっと前から、そこ(キャンプの近く)に住んでいるんだって。


日系人が来る前に

彼のお父さんとおじいさんが

小屋を作ったり、準備に携わったそう。



お父さんとおじいさんは

キャンプ地の隣で

ガソリンスタンドを経営していて


そこで、日系人向けに

お米やおしょうゆも売っていたそう。




「日系人のみなさんとは仲良くできましたか?」

と聞くと


「まったく問題なかったよ。

彼らは山に入って、みんな(地元の人)と一緒に働いたよ」

(今でも、この村は林業の村。)



上の写真のほったて小屋は

「キャンプで学校に使ってたものだよ」だそう。


キャンプが閉じられてから

おじいさんとお父さんが

馬で自分の敷地に運んできたんだって。




おじさんは

私達が突然来たのに

色々教えてくれた。


「ありがとうございました」って帰ろうとした私達を


「あ!そうだそうだ!」と呼び止めて


「この先に墓地があるんだけど

1番うしろに日系人のお墓もあるよ!

白い柵で囲ってあるからすぐ分かると思うぜ!」


って、貴重な情報を教えてくれた!




さっそく墓地へ行ってみると


本当だ本当だ!


もう白くはないけど(笑)

柵で囲われた大きい木の根元に


木の柱が立ててある!




柱の四面に

『一九百六十何年』『再建』『南無阿弥陀仏』『同朋火葬』

って漢字で書いてあった~

これだこれだ。



DSCF0219.JPG

お墓を撮るのは不謹慎かと思って

外の柵の様子を・・・




よく考えてみれば当たり前なんだけど

キャンプ跡地を訪ねるということしか頭になくて・・・


お線香でも持って来ればよかった。



墓地の隣のガソリンスタンドで

お水、りんごとオレンジを買ってお供え。

「日系人の皆さん、お疲れさまでした。

私達が今カナダでたのしく暮らせるのはみなさんのお陰です」




そして

親切に色々教えてくれた おじさん

本当にありがとうございました。



後で本で読んだら

ここスローカンのキャンプからは

めずらしく何の不満も出なかったそう。



もちろん

1人の地元の人の話だけでは

本当のところは分からないかもしれないけど


でも

おじさんの言った通り


ここで暮らした人が

不自由な生活を強いられた中でも

少しでも心穏やかに過ごせていたと信じたい私なのでした。





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