“夏休み前の大仕事”

ここ、私立華武高等学校には、今も続く伝統的行事がある。
それは・・・


「2、3年は、知っていると思うが、再来週の水曜に恒例のあれをするらしい。」
5年連続甲子園出場をしている野球部の朝練が始まる前に主将 屑桐 無涯が部員に向かってそう言った。
もちろんのこと1年は首をかしげていた。
2、3年は、余裕の表情でニヤリ笑いをしていた。
「あの、屑桐先輩。恒例のあれって何ですか?」
1年マネージャー、南 千蔭が首をかしげながら聞いた。
その近くで1年マネージャー、久芳 萩と1年レギュラー、御柳 芭唐がニヤニヤと笑っていた。
突然だが、萩はよくモテル。
そりゃー、もう、兄顔負けの男らしさ。
当然ながら彼女(?)に憧れる女生徒も多いわけで、御柳と2ショでいるとこれがまた格好の餌食と言うやつだ。
そして、萩はそれをまったく嫌がっていない。
むしろ大感激なわけだ。
お菓子とか甘いものが好きで手作りお菓子などを貰うと野球部員共の目の前でそれを見せむかつくニヤリ笑いを見せているのである。(御柳も同様に)
他の部員達もモテルわけで部活動の時には、フェンスの向こうにびっしり、女・女・女・女!!
そして、話を戻して千蔭の質問に返答したのは、ほかでもない、華武高野球部監督菖蒲監督であった。
「恒例のあれとは、昔からある、行事故。1年はまだ知らない者も多いかもしれぬが・・・」
「俺知ってまーす。」
「俺もー。」
上は萩。下は御柳。
「うむ、それでは、久芳妹、御柳。説明してみよ。」
「「ヘーイ。」」

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