“華武高合宿へ行ってまいります”

今、ゴールデンウィークというありがたい休み第1日目朝に華武高校野球部は、合宿目的地『伊豆』へと行く為のバスに揺られている。
そもそも、合宿へ行くと告げられたのは、昨日の事である。

「あ~、かったりぃ~。」
「誰が雑用なんか素直にやっかよ。」
部活中にサボりながらこの言葉を吐いたのは、上:御柳 芭唐、下:久芳 萩である。
誰も注意なんかしません。
あ、時々屑桐さんがやりますかね。
御柳にいたっては、1軍から落ちるわけもなく、萩にいたっては、馬鹿にして部員の刺激になるということでマネを辞めさせられるわけも無いのである。(1軍並みの素質もあるし。
「どうせ、ゴールデンウィークも練習あるんだろ。」
「んなもん、サボるに決まってるだろ。」
「だよな~。うっし、ナンパしに行くか。」
「お前それ女が言うことかよ。」
「別にいーだろ。ってか、2人でブラブラしてたらよく逆ナンされるし。」
「そうだな~。お前本ッッ当に男みてぇだよな。」
「俺は、屑桐先輩よりモテル野郎ですよ。」
「俺よりモテんだろ。」
「何を言うか!!テメェよりもモテルぞ、俺は。」
「何を~・・・」
「「バッティン「やめろ。」
この2人の記念すべき第100回バッティング対決 久芳VS御柳を止めたのは、他でもない屑桐だ。
「何なんスか、先輩~。」
「集合と言っているのが分からないのか、馬鹿が。」
「行きゃーいいんしょ、行きゃー。」
監督の前には、部員がもう列を成して並んでいた。
「ミヤ、萩ちゃん遅い気~(^^;」
「録先輩、いい加減ちゃん付けやめてくれません?」
「いいんじゃねぇの、萩ちゃん。」
「キショ。芭唐が言うとキショ!!」
「萩゛、マネはあっち゛に並びング。」
「へいへい。ってか、“じゅう”って何だよ。」
ブツブツ言いながら結局、御柳の横でいる萩。
マネの方に行かない理由は、「今日は、千蔭や茨や知空や日向や港が浮かれてて恐い。」だからだそうだ。
そうこう話しているうちに監督は話し始めていて、監督が突然に言った言葉は、「明日から伊豆に合宿に行く故。用意をしておくように。」だった。
屑桐とマネ一同(萩除く)は、非常に驚いた顔をして監督を見ていた。
「いや、明日って言うの遅ぇだろ。」
「ま、いいんじゃねぇの。伊豆かぁ~。」
すでに浮かれモード、久芳 萩。


そして、今に至ると言うわけだ。



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