『やよいの森』

『やよいの森』

森の朝


   森の朝

  朝早い、日の昇る前の頃

 大きな一匹のクマが、のそのそと森の中を歩いていた。

 小さな一軒家の前に立ち止まると、いつものように大きなあくびをする。

 そして、裏の扉を開け、厨房に入っていった。


  日が昇りだした頃

 一人、二人と、森の住人たちがこの小さな一軒家の前に集まりだした。

 次第ににぎやかに話し始める。

 森から一匹のアライグマがいそいそと店の中へ入っていった。

 アライグマはクマが焼き上げたベーグルをかごの中に入れ始める。

 そして、家のドアを開けた。

 客はしゃべりながら家の中へと入っていく。

 「おはよう!」

 アライグマは手早く言われた数のベーグルを袋の中に詰め込んだ。

 焼きたてのベーグルの袋を手にした住人たちは、また一人、二人と森の中          
 へ姿を消した。

 厨房で片づけを終えたたクマも、またのそのそと森の中へ姿を消していく
 。

 最後の客にベーグルを渡し終わると、家の中はしんと静まりかえった。

 アライグマはドアを閉めた。

 そして残ったベーグルを袋に入れ、またいそいそと森へと戻っていった。

ベーグル

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