令061115
生誕130年記念 北川民次展 メキシコから日本へ Kitagawa Tamiji Retrospective: From Mexico to Japan | Transition 難波田龍起・村井正誠・堂本尚郎 かわりゆくもの、かわらないもの What Changes and What Does Not | 女優・高峰秀子特集 | 世田谷区障碍者施設アート展/アトリエ・アウトス展
@ 世田谷美術館|区民ギャラリー
令061114
中島玲菜 個展「冬のほとり」(白墨画)
@ Gallery Mumon
令061114
カルメン故郷に帰る
@ 東劇
令061113
山下陽光のおもしろ金儲け実験室
@ 生活工房ギャラリー
令061113
そのいのち(脚本・佐藤二朗、演出・堤泰之)
@ 世田谷パブリックシアター
令061111
吉永朋希 展 情景描写
@ Gallery b. Tokyo
令061108
日月美輪 (ひづき・みわ)
日本画展
@ Gallery Hana Shimokitazawa
令061107
野見山暁治追悼 野っ原との契約【前期】(1937~1964)
@ 練馬区立美術館
令061106
しりあがり寿 個展 十五羅漢s
@ art space kimura ASK?
令061106
Toyen : L'Origine de la vérité (トワイヤン 真実の根源)
@ ユーロスペース
令061105
Dreams That Money Can Buy (金で買える夢)
@ ユーロスペース
令060820
幻想のフラヌール 版画家たちの夢・現・幻 Visionary Flaneurs: The Dreams, Realities, and Visions of Artists | 飯田善國の版画と≪彫刻噴水・シーソー≫
@ 町田市立国際版画美術館
令060819
赤塚友里 展 | 木版画と造形 長澤's 二人展(朝子・博昭)
@ ギャラリー檜
令060814
高橋龍太郎コレクション決定版 日本現代美術私観 ひとりの精神科医が集めた日本の戦後 A Personal View of Japanese Contemporary Art | 開発好明 Art Is Live ひとり民主主義へようこそ Yoshiaki Kaihatsu: Welcome to One-Person Democracy | MOTコレクション 竹林之七妍 特集展示・野村和弘 Eye to Eyeー見ること
@ 東京都現代美術館
令060812
大竹夏紀 展 宇宙のどこかにある山
@ Gallery b. Tokyo
令060812
鈴木律子 展
@ アートスペース羅針盤
令060812
サイドコア展 コンクリート・プラネット Side Core: Concrete Planet | Kenny at On Sundays
@ ワタリウム美術館|Museum Shop On Sundays LightSeed Gallery
令060812
ヤノベケンジ:太郎と猫と太陽と
@ 岡本太郎記念館
令060812
アックス夏祭り 私の好きな名画たち
@ ビリケンギャラリー
令060806
Nam Euihyeon 展 The Garden(油画とブロンズ彫塑)
@ Gallery b. Tokyo
令061115
All the Beauty in the World: The Metropolitan Museum of Art and Me (Simon & Schuster, New York 2023) Patrick Bringley 著
(メトロポリタン美術館のアート案内かと思いきや、NYT 紙の The Metropolitan Diary のような趣きのエッセーである。だが読み終わってみると、著者のアート体験が心に沁みるようにこの胸に残る。|いま folk art を self-taught と言い換える動きがある由だが、著者はこれに異議を唱える。なるほどであって、いかなるアートも他者の教えを受けているのは確か。著者が10年あまりのガードスタッフの仕事を辞める日、あいかわらずの「モナリザ」はどこだ? と質問する来客に遭遇するあたりが、本書らしくて微笑ましい。|Art often derives from those moments when we would wish the world to stand still. Artists help us believe that some things aren't transitory at all but rather remain beautiful, true. . . )
令061101
What If If Only (Nick Hern Books, London 2021) Caryl Churchill 著
(2024年9月10~29日に世田谷パブリックシアターで大東駿介・浅野和之らが演じた「What If If Only ― もしも もしせめて」の原作本。Someone が Future および Present と対話する哲学劇。|付録の Air は、シュルレアリスムにいう自動記述の散文詩のような3篇。)
令061028
A Number (Nick Hern Books, London 2002) Caryl Churchill 著
(2024年9月10~29日に世田谷パブリックシアターで堤真一・瀬戸康史が演じた「A Number ― 数」の原作本。劇名はわたしなら「幾人が」と訳したい。クローンである3人 (みな瀬戸が演じる)
が、クローンの既成概念からは遠く、まったく異なる人生観をもって生き、父親 (堤が演じる)
と対面する。)
令061025
The Pillowman (Faber and Faber, London 2023) Martin McDonagh 著
(ダークな劇中童話を7つ盛り込んで、本作ならではの入れ子式の世界を作っている。ピローマンの話、自分を Jesus の生れ変りと信じた少女の話、爆走列車の前の少年に紙飛行機を投げる老哲人の話など。新国立で Katurian は成河さん、Michal は木村了さんが演じた。)
令061010
紙の動物園 (ハヤカワSFシリーズ、平成27年刊) Ken Liu 著、古沢嘉通 編訳
(全15篇の短篇のうち、5篇を読んだ。「紙の動物園(The Paper Managerie)」「もののあはれ(Mono no Aware)」「結縄(Tying Knots)」「太平洋横断海底トンネル小史(A Brief History of the Trans-Pacific Tunnel)」「良い狩りを(Good Hunting)」。中国界への敬慕は当然として、日本へのリスペクトを感じるもの多し。)
令061006
恐るべき緑 (白水社 Ex Libris 令和6年刊) Benjamín Labatut 著、松本健二 訳
(『箱男』と相通ずる理系の狂気のフレーバー。シュレーディンガーとヘルヴィッヒ嬢の濃密な日々が圧巻だ。「空間を紙切れのようにくしゃくしゃにし、時間を蠟燭の炎のように吹き消すことのできる」というブラックホールのための形容語が美しい。「これらの複数の波は、それぞれの波が、電子がある状態から別の状態へと飛び移る際に生まれる宇宙のつかの間のきらめきであり、インドラの網の宝石のように枝分かれして無限を埋め尽くしているのではないか」というシュレーディンガーの思いの何と詩的なことか。アールブリュットの史上初の本格的蒐集家として想定されているジャン=バティスト・ヴァセクと、そのアールブリュット蒐集を発展させた物理学者モーリス・ド・ブロイの逸話も美しいが、壮大なフィクションのようだ。)
令060905
ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか? Does the Future Sleep Here? 国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ Revisiting the museum's response to contemporary art after 65 years (美術出版社、令和6年刊)
(2024年3月12日~5月12日、国立西洋美術館での特別展図録。1983年生まれのユアサエボシさんの所論がめちゃ面白い。架空の1924年生まれユアサヱボシは福沢一郎のもとで学び山下菊二と付き合いがあり猪熊弦一郎が力づけたという設定で、なるほど納得の作風解剖だ。|私塾兼アートコレクティヴのパープルームを運営する梅津庸一さんの溶解したパウル・クレーみたいなのもいいし、戦後にバリに沈潜するペインターFを措定してみせた小沢剛さんもイカす。|現代アート側の作家に大竹伸朗さんとかもってこなかったのは、大竹さん級のひとだとクッちゃうからだろうけど、そのいっぽう現代アート側の作家たちに「いいんだけど小粒」感もあり。)
令060904
村上隆のスーパーフラット・コレクション (カイカイキキ、平成28年刊)
(2016年1月30日~4月3日、横浜美術館の特別展の図録。巻末の豪タスマニア州 Mona オーナー David Walsh さんとの村上隆対談や、ご自身のコレクションのめり込みの経緯、魯山人の胡散臭さゆえの凄さについてなど、おもしろい。)
令060818
勘違いが人を動かす 教養としての行動経済学入門 (ダイヤモンド社、令和5年刊) Eva van den Brock・Tim den Heijer 著、児島 修 訳
(読みやすく、包括的。高校生のための心理学入門として絶妙。恩返しならぬ「恩送り」というすばらしい言葉を知った。自己紹介の目的が、お互いの共通点を見つけて連携しやすくするためというのも発見。ぼくはこれまで、とかく自分のユニークなところ、特異性を見せつけるのが自己紹介だと思っていた。|人はいつもと違う行動をするのが面倒。脳はじつはフル活用されているので、さらなる努力を避けようとするのが脳の戦略。意思決定の95%は自動的。人は選択肢を示されるのを好むが、選択するのは好きでない。人はいったん所有したものに高い価値を見出す。後悔を過度に大きく見積もる。|長い休暇の最後にイヤな雑用はしない。休暇の記憶じたいが台無しになる。|目標は具体的に想像するほど達成しやすくなる。カネや時間がないとき、人は近視眼的な反応をしてしまう。)
令060810
海の鎖 (国書刊行会、令和3年刊) Gardner R. Dozois et al. 著、伊藤典夫 編訳
(圧巻の Chains of the Sea は、ふつうのヒトとエイリアンのほかに、ヒトが感知できない妖精諸族(トミーだけは意思疎通できる)、そして主体的存在として地球の真の政府を構成する AI がちぐはぐに動き、ヒトはあっさり滅びる。1973年作だが、AI の肌感覚は的確。|Another Little Boy は面白半分の2044年にヒロシマに再度原爆を落とす、コンプラぶち切れのストーリー。|After King Kong Fell は、映画という虚構と、そこから飛び出す「リアルなキングコング」というメタ虚構、そしてそれを孫に語る今日のリアル――という三重構造がすごい。|The Last Jerry Fagin Show は、地球来訪前に地球のジョークを吸収しつくし最強のコメディアンになっちゃった、いわば ChatGPT 化したエイリアン。1980年作だ。)