文春新書『英語学習の極意』著者サイト

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41 観た・読んだメモ

令和5年7月21日から11月21日の実況です。項目ごとに、日付を遡る形で記載しています。
ひとつ前の 令和5年2月26日~7月20日 の実況はこちら。
ひとつ後の 令和5年11月22日~令和6年4月27日 の実況はこちら。


観 た:

令051121  ヤマダ トミオ展 @ Gallery Q

令051121  チャリティオークション Plastic Revives 展 @ Pola Museum Annex

令051121  所蔵作品展 MOMAT コレクション | コレクションによる小企画「女性と抽象」 @ 東京国立近代美術館

令051118  パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展 美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ The Cubist Revolution: An Exhibition from the Collection of the Centre Pompidou, Paris | もうひとつの19世紀 ブーグロー、ミレイとアカデミーの画家たち Another 19th Century: Bouguereau, Millais, and the Academic Painters @ 国立西洋美術館

令051118  大場咲子新作展 ”小瓶の話” @ 不忍画廊

令051118  パステル画の小宇宙 大津英敏展 | 黒沢理菜 漆芸展 @ 日本橋高島屋美術画廊

令051118  或る未亡人の版画コレクション 版画家生活20周年記念 重野克明 新作展 @ 日本橋高島屋美術画廊X

令051116  連鎖街のひとびと @ 紀伊國屋サザンシアター Takashimaya
(終演後、鵜山 仁さんのトークあり)

令051113  ゴジラ -1.0 @ TOHOシネマズ日比谷

令051112  石川真衣 個展 Ishikawa Mai: The girl and spin yarn @ Gallery ecrii
(リトグラフ "Wreath" を \22,000 で購入)

令051111  生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ @ 東京国立近代美術館

令051110  千葉県誕生150周年記念 オランダ文化交流事業 テオ・ヤンセン展 THEO JANSEN @ 千葉県立美術館

令051110  new born 荒井良二 いつも しらないところへ たびするきぶんだった @ 千葉市美術館

令051109  ビロクシー・ブルース @ シアタークリエ

令051109  稲葉 朗 個展 「ヨソユキ」 @ Medel Gallery Shu

令051108  ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン | 創造の現場 ― 映画と写真による芸術家の記録 | 石橋財団コレクション選 特集コーナー展示「読書する女性たち」 @ Artizon Museum

令051107  尺には尺を @ 新国立劇場 中劇場
(終演後、役者3名と舞台監督のトークあり)

令051106  大巻伸嗣 真空のゆらぎ Shinji Ohmaki: Interface of Being(高さ7m の Gravity and Grace | 24 x 41 x 8 m の Liminal Air Time - Space 真空のゆらぎ) @ 国立新美術館 企画展示室 2E

令051106  渡辺篤 (I'm Here Project) 私はフリーハグが嫌い I Hate Free Hugs @ 国立新美術館 1Fロビー・NACT View

令051104  星山耕太郎 Psychological Collage IV: FIGURE - GROUND 「図と地」 @ roid works gallery
("Portrait in Movie" を \154,000 で購入 ー inspired by the movie "8 1/2")

令051103  イユンギョン(李侖京)・ヨシダコウブン二人展「糸とケモノ」 @ Gallery Hana Shimokitazawa

令051102  TARO賞の作家III 境界を越えて(内海聖史、大西康明、若木くるみ)| 岡本太郎とスポーツ @ 川崎市岡本太郎美術館

令051102  揚州周延 明治を描き尽くした浮世絵師 Yoshu Chikanobu: The Ukiyo-e Artist of the Meiji Era | 腐蝕の刻 ― エッチングの世界 @ 町田市立国際版画美術館

令051031  山田渓樹 展 ー変容ー @ Gallery b. Tokyo

令051031  伊津野雄二 | 幻想の建築(清田範男ほかの10人展) @ Gallery Tsubaki|GT2

令051031  桑原佳子 版画展 | 西山ひろみ展 @ ギャラリーなつか

令051031  齊藤雅之 展 @ Gallery うえすと

令051031  田島直樹 | 赤羽孝也 @ Oギャラリー|OギャラリーUP・S

令051031  葉山館20周年記念 100年前の未来 移動するモダニズム The Future 100 Years Ago: Modernists on the Move 1920-1930 @ 神奈川県立近代美術館 葉山

令051029  土方久功と柚木沙弥郎 ―熱き体験と創作の愉しみ | ミュージアムコレクションII 雑誌にみるカットの世界 『世界』(岩波書店)と『暮しの手帖』 @ 世田谷美術館

令051029  笹本玲奈 2023年度ファンクラブイベント @ Marrygrant Akasaka Sea Blue

令051028  八頭こほり 何を見ても何かを思い出す @ アート★アイガ

令051028  枝史織展 見えない処に Out of Sight @ Fuma Contemporary Gallery

令051027  横尾忠則 寒山百得展 Tadanori Yokoo: 100 Takes on Hanshan and Shide | 東京国立博物館の寒山拾得図 ―伝説の風狂僧への憧れ― @ 東京国立博物館表慶館|本館特別1室

令051026  太陽劇団/Theatre du Soleil 「金夢島」 L'ILE D'OR Kanemu-Jima (演出 Ariane Mnouchkine) @ 東京藝術劇場 プレイハウス

令051025  中島瑞貴 展 @ Gallery b. Tokyo

令051024  石川真生 私に何ができるか Ishikawa Mao: What Can I Do? | ひとの顔 Faces | project N: 土井沙織 Doi Saori @ 東京オペラシティアートギャラリー

令051024  終わりよければすべてよし (正統派路線の岡本健一さんと心優しいソニンさんが新鮮。埼玉版はヘレナに人気者の石原さとみさんを起用しストーリーの説得力が失われたが、今回は円熟の中嶋朋子さんが演じて納得感。とことん楽しませてくれる名作なり。) @ 新国立劇場 中劇場

令051022  野村絵梨 個展 垢も身のうち @ Ammon Tokyo

令051022  組踊と琉球舞踊 ー名手による至高の技芸ー (女こてい節、浜千鳥、谷茶前、諸屯、組踊・二童敵討) @ 国立劇場

令051021  近藤智美 「大正ヤマンバギャルド」 @ Gallery Mumon

令051021  Innocent Rooms 高木優希望/王旭/米山由夏 @ gallery Art Unlimited

令051021  額賀苑子個展 かげの吐息 @ Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi

令051021  全日写連フォトフェスティバル2023(第55回カラーフェア、第22回全日本モノクロ写真展、第15回人間大好き!フォトコンテスト) @ 富士フイルムフォトサロン

令051021  生誕90年記念 細江英公作品展「この写真家の熱量を観よ!」 @ 写真歴史博物館

令051021  市川詩織 "news ca(s)t" @ s + arts

令051021  三橋灯 Akari Mitsuhashi: "Nikki" @ s + arts
(DM掲載作の「音色が煌めく前に」は、おカネがあれば買っていたなぁ)

令051021  滝口かりん 人工光と幻 @ hiromart gallery tokyo

令051021  吉田花子 展 (パステルカラーでおしゃれなマチエール、初日の売上550万円だった由) @ Gallery Q

令051020  やまと絵 ー受け継がれる王朝の美ー @ 東京国立博物館 平成館 特別展示室

令051020  REI Solo Exhibition: human @ Gallery b. Tokyo

令051020  日本版画協会 第90回記念 版画展 @ 東京都美術館ロビー階

令051019  レイディマクベス @ よみうり大手町ホール

令051018  初代国立劇場さよなら特別公演 通し狂言 妹背山婦女庭訓 第二部(布留の社頭の場、三笠山御殿の場、入鹿誅伐の場) @ 国立劇場

令051017  佐藤泰生 エトランゼの美学 @ O美術館

令051016  早川 剛 個展 @ Sakuma Art Gallery

令051015  異彩の王国(池田俊彦ほか) @ 不忍画廊

令051014  多田さやか個展 That's Life @ 亀戸アートセンター
(ドローイング「喫茶店」を \15,000 で購入)

令051014  大久保如彌|不確かな家、透明なからだ Naomi Okubo | Uncertain Home, Transparent Body @ Gallery MoMo Ryogoku

令051013  group exhibition: re vol.2 - Ai Kumehara/Kenta Takahashi @ biscuit gallery

令051013  杉本博司 本歌取り東下り @ 渋谷区立松濤美術館

令051013  チョコレートドーナツ @ PARCO劇場

令051012  Back to the Future! 70's Japanese Photography @ 72 Gallery

令051012  KANABI あ・そ・び・隊 大展覧会 @ アートスペースキムラ ASK?

令051012  箱嶋泰美展 Let's meet again! @ 南天子画廊

令051011  ケムリ研究室 no. 3 「眠くなっちゃった」 @ 世田谷パブリックシアター

令051007  細倉真弓|散歩と潜水 @ Takuro Someya TSCA

令051007  松川朋奈 Dear @ Kotaro Nukaga

令051007  舘鼻則孝 Noritaka Tatehana: Syncretism @ Kosaku Kanechika

令051007  牧野 貴 コラージュとアンチコスモス @ Anomaly

令051007  大野智史「咲いては消える花々と 酔蜜の匂いと ぬるい裸足。」Satoshi Ohno: Flowers that bloom and disappear, the intoxicating smell of honey and lukewarm bare feet @ Tomio Koyama Gallery Tennoz

令051007  Kyne @ T&Y Projects

令051007  野原邦彦、下山直紀、田島享央己ほか @ gallery UG Tennoz

令051007  Reflection & Repetition @ Tokyo International Gallery

令051007  Per Adolfsen: Do you remember the scent of Spring? @ The Anzai Gallery

令051007  山田周平 目玉焼き @ Sokyo Atsumi

令051007  Takeuchi Collection 心のレンズ The lens within your heart(竹内真氏のコレクション、許寧など)|感覚する構造 力の流れをデザインする建築構造の世界 Sense of Structure @ What Museum

令051007  Meet Your Art Festival 2023 - "MYAF" - Time to Change(佐藤允、山田美優、川端健太ほか) @ What Cafe | E Hall | B&C Hall

令051006  池田実穂個展 Let's swing in a swing @ Gallery Hana Shinokitazawa
(「私はトビウオ」を \22,500 で購入)

令051006  春陽会誕生100年 それぞれの闘い 岸田劉生、中川一政から岡鹿之助へ @ 東京ステーションギャラリー

令051004  TOPコレクション何が見える? 「覗き見る」まなざしの系譜 TOP Collection: A Genealogy of "Peep Media" and the Gaze | 風景論以後 After the Landscape Theory @ 東京都写真美術館

令051003  宇川直宏展 Final Media Therapist @ Dommune @ 練馬区立美術館

令051002  アステロイド・シティ Asteroid City @ TOHO シネマズシャンテ

令050929  蝸牛あや 夜間飛行 Aya Cagiu: Night Flight @ Megumi Ogita Gallery

令050929  島崎良平 個展 「地と花。」 @ Gallery Mumon

令050929  アステロイド・シティ Asteroid City @ TOHO シネマズシャンテ

令050928  デイヴィッド・ホックニー展 David Hockney | 「あ、共感とかじゃなくて。」 How I feel is not your problem, period. | MOTコレクション 被膜虚実 特集展示 横尾忠則 ― 水のように 生誕100年 サム・フランシス @ 東京都現代美術館

令050927  細川護熙 京洛の四季 @ Pola Museum Annex

令050927  菅野由美子 展 @ Galerie Tokyo Humanité

令050927  冨田泰世 展 ねこたまご5 @ Galerie Tokyo Humanité bis

令050927  軌道分岐展(工藤裕一郎、高橋ナオキ、清水智和、千々岩修、林克彦、前田健、安田敦夫、吉田有紀) @ アートスペース羅針盤

令050926  堀内風汰 展 a den @ Gallery b. Tokyo

令050921  ラグタイム The Musical "Ragtime" @ 日生劇場

令050921  ローマの休日 The Roman Holiday (4Kレストア版) @ グランドシネマサンシャイン

令050920  木ノ下歌舞伎「勧進帳」 @ 東京藝術劇場 シアターイースト

令050920  後藤夢乃 個展 Recreate the hidden goddess(隠された女神を再演する) @ 銀座蔦屋書店アトリウム

令050919  ローマの休日 The Roman Holiday (4Kレストア版) @ グランドシネマサンシャイン

令050918  おづ たかし 月夜と森と @ アートスペース羅針盤

令050918  唐仁原 希 ー魔法を信じるかいー @ 日本橋三越本店コンテンポラリーギャラリー

令050915  現代水墨画 第41回 今岡紫雲英グループ墨展 @ アトリエイースト

令050915  橋からの眺め A View from the Bridge @ 東京藝術劇場 プレイハウス

令050910  東條明子展 隙間の間 @ 日本橋高島屋美術画廊

令050910  矢部俊一 展 空刻 Complex @ 日本橋高島屋美術画廊X

令050910  goasart 2000-2023 呉 亜沙 個展 @ 不忍画廊

令050906  福山一光展 @ 森田画廊

令050905  藤波洋平展 背中にある虹 @ Gallery b. Tokyo

令050905  町谷武士 Takeshi Machiya: Star People @ Galerie Tokyo Humanite

令050905  井上雅之展 ー形に囲まれるー マケット @ Galerie Tokyo Humanite bis

令050905  窪田 望 AIの余白 @ BAG - Brillia Art Gallery -

令050905  中村 萌 Like a Garden, Like a Home @ Gallery Tsubaki

令050903  寺山修司 没後40年記念展 田園に死す @ Billiken Gallery

令050903  脳よだれ展 2023 Brain Drool: Photo Exhibition, Play With Creativity AI @ Spiral Garden

令050903 初代国立劇場・初代国立演芸場さよなら記念  国立劇場所蔵 藝能資料展 National Theatre - Tokyo: Its Collection of Japanese Performing Arts @ 国立劇場 伝統藝能情報館

令050903  通し狂言 妹背山婦女庭訓 第一部(吉野川の場など) @ 国立劇場 大劇場

令050902  ダイゴー・セイコ個展 @ Dorado Gallery

令050902  後藤友香 ときめき Yuka Goto: Excitement @ Hiromart Gallery

令050901  「エマイユと身体」展 @ 銀座メゾンエルメス フォーラム

令050901 昭和会賞受賞記念  内藤亜澄 展 ー箱庭の子供たちー @ 日動画廊

令050831  渺渺小品展(早川剛ほか) @ 林田画廊

令050831  秋場円貴個展 ぼくは毎日「ぬいぐるむ」 あきばまるきの Nuiguruming Art @ Gallery Face to Face
(ぬいぐるみ小品購入 \5,500)

令050831  渺渺展(早川剛ほか) @ 佐藤美術館

令050828  ハリー・ポッターと呪いの子 Harry Potter and the Cursed Child(笹本玲奈ほか) @ TBS赤坂ACTシアター

令050825  いきづく空間(大舩光洋・近松素子・長谷川睦) | 塚田辰樹 展(木口木版) @ Oギャラリー|OギャラリーUP・S
(塚田辰樹「生い育つ旅」をシートで購入 \14,300)

令050822  ムーラン・ルージュ! ザ・ミュージカル Moulin Rouge (井上芳雄・平原綾香ほか) @ 帝国劇場

令050822 日本の美・鑑賞入門  しりとり日本美術 Image Chaining in Japanese Art @ 出光美術館

令050821  桜の園 @ PARCO劇場

令050821  "CANTINA" mograg VERSE (野々上聡人ほか) @ Diesel Gallery

令050819  鷲見 茜 ジキモノいきもの @ 和田画廊 TOKYO Lab.

令050818  怪物 @ TOHOシネマズシャンテ

令050818  小杉幸一 グラフィックパーク @ 銀座グラフィックギャラリー

令050818  岩合光昭 (いわごう・みつあき) 写真展 どうぶつ家族 @ ノエビア銀座ギャラリー

令050810  植竹雄二郎 展 @ Gallery Q

令050810  劉露璵 展 "she is my rose" @ Gallery b. Tokyo

令050809  fumiko imano "LE FUMISTOL" @ Kosaku Kanechika (Terrada Art Complex I)

令050809  Lintalow Hashiguchi × Hisashi Yamamoto ハシグチリンタロウ × 山本尚志: GRAM FORCE @ Yukiko Mizutani (Terrada Art Complex II)

令050809  Nami Okada 岡田菜美 VOID @ gallery UG (Terrada Art Complex II)

令050809  郭旭達 個展 Shida Kuo Solo Exhibition @ Sokyo Atsumi (Terrada Art Complex II)

令050809  ART de チャチャチャ 日本現代アートのDNAを探る 高橋龍太郎コレクション | 公開制作 能條雅由 「うつろいに身をゆだねて」 @ What Museum

令050809  うえののそこから「はじまり、はじまり」 荒木珠奈展 From the depths of Ueno, a story begins -- Tamana Araki @ 東京都美術館ギャラリーA・B・C

令050807  ふなばし現代アート展 A la Carte 9(橋口美佐ほか) @ 船橋市民ギャラリー

令050805  小西潮・江波冨士子展(ガラス器) | アーティストメイドのおもちゃ展 part 2 @ 日本橋高島屋 美術画廊

令050805  櫻井結祈子 (ゆきこ) 個展 果ての森の記録 | 生熊奈央 (いくま・なお) 個展 遺物奇譚 @ 不忍画廊

令050803 新世代への視点2023  高木まどか あこがれ @ Gallery Tsubaki

令050803  甲斐荘楠音の全貌 絵画、演劇、映画を越境する個性 KAINOSHO Tadaoto: Crossing Boundaries in Nihonga, Theater and Film @ 東京ステーションギャラリー

令050803  第3回 Nihonga 〇 - en - @ 佐藤美術館

令050802 三島由紀夫 作  鰯賣戀曳網 (いわしうりこいのひきあみ) @ 東劇

令050731  テート美術館展 光 ーー ターナー、印象派から現代へ Works from the Tate Collection: LIGHT @ 国立新美術館企画展示室2E

令050731  蔡国強 宇宙遊 <原初火球>から始まる Cai Guo-Qiang: Ramble in the Cosmos -- from Primeval Fireball onward @ 国立新美術館企画展示室1E

令050728 新世代への視点2023  東 菜々美 展 Azuma Nanami @ Gallery Q

令050727  『ハナブサ・リュウや服部冬樹や植田正治などの裸婦』 はっとり・よしを コレクション @ Art Gallery M84

令050727  VoidTokyo Exhibition: 写路 -Sharaku- @ HikoHiko Gallery

令050727  MET Live | W.A. Mozart: "Die Zauberfloete" @ 東劇

令050725  MET Live | W.A. Mozart: "Die Zauberfloete" @ 東劇

令050725  田口悠菜 展 Into The Cave @ Gallery b. Tokyo

令050725 新世代への視点2023  東尾文華 (あやか) 展 -爛々- @ Galerie Tokyo Humanite

令050725  下平知明 (しもひら・ともあき) @ Galerie Tokyo Humanite lab

令050724  永島信也 個展 掌上の宇宙 -Universe on the Palm- @ Roppongi Hills A/D Gallery

令050724 森美術館開館20周年記念展  ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会 みんなで学ぼう、アートと世界 World Classroom: Contemporary Art through School Subjects | Learning Art and the World Together @ 森美術館

令050722  見崎彰広 個展 「きみのいえ」 | 藤沢康人 個展 「白昼夢」 @ 不忍画廊

令050722  四代 田辺竹雲斎 展 @ 日本橋高島屋 6階・1階

令050722  異端と怪異のユートピア @ Span Art Gallery

令050722  榎本了壱展 吉増剛造『火ノ刺繍』を書写する @ art space kimura ASK?



読 ん だ:

令051120  英文読解を極める  「上級者の思考」を手に入れる5つのステップ    (NHK出版新書、令和5年刊)   北村一真 著
(引用英文例はさておき ― ただし19世紀の英文が散見するのはいかがなものか ― 著者自身が書いた部分は読む価値なし。新味ゼロ。著者の底の浅さが見えて痛々しい。難語の例に polyamory や dichotomy を挙げるセンスにあきれる。)

令051119 テンプレート式  理系の英語論文術  国際ジャーナルに学ぶ 伝わる論文の書き方    (講談社ブルーバックス、令和5年刊)   中山裕木子 著
(最終章の第10章「機械翻訳ツールの活用方法」は、一読の価値あり。≪生成AIツールを使う場合も、数ある表現からどれを選択して英文を仕上げるかは著者に委ねられるので、表現を判断・選択できる英語力が必要となる。≫ ChatGPT に Q&A セッションでの想定質問を作らせるという活用法は新鮮。第9章までは、基本表現の例文集(国際ジャーナルの英文なので取り巻く語彙は高級)にすぎないが。)

令051118  英語独習法      (岩波新書、令和2年刊)   今井むつみ 著
(名著。書名が初中級者向けに見えるが、じつは上級者向けの「コーパスを活用して日本語の壁を克服する」本。|≪共起目的語の違いが2つの動詞の「意味の違い」にもなる。≫≪英語が母語の子供は3歳ごろには、動詞の意味に組み込まれるのが方向ではなく動くさま(様態)であるというスキーマを獲得する。日本語が母語の子供は3歳以降でも動詞は方向性を意味するというスキーマをもっている。≫≪仮説を持ち予測をしてそれが裏切られたとき、人は最もよく学ぶ。≫≪日本語話者の英語発音が通じないのは、単語の母音の発音やアクセントが間違っているときだ。アクセントや母音の読み違いは、学習者自身では気づかないので、教師からのフィードバックはとても大事である。生徒全員が教師1人の発音を復唱することに時間を割くより、教師が短時間ずつでも個別に発音を指導したほうが効果的。≫≪言語化できない暗黙の知識、つまり「スキーマ」を英語において体得するのは、ライティングの練習が重要。≫≪人が何かを学習して熟達するということは、さまざまなことに注意を向けられるようになることではない。その逆で、必要なことにしか注意を向けなくなることなのだ。≫≪名詞を覚えるときは、その名詞がデフォルトでは可算なのか不可算なのかを頭に入れておきたい。≫≪熟達者になるために大事なことは、知識を自分で探求・発見する過程で「生きた知識を生み出すサイクル」を編み出していくこと。≫)

令051116  日没      (岩波書店、令和2年刊)   桐野夏生 著
(よくできたディストピア小説だが、導入の数十頁が嘘っぽいのが難。Margaret Atwood 作品と比べてみたい。≪こいつらは、自分たちに都合の悪いことはすべて禁止するつもりで、まず皆が賛同しやすい人種差別やポルノを禁じ、それからどんどん範囲を広げて自由を狭めていくのだ。≫ ≪ねえねえ、私たち、どうなっちゃうわけ? こうなっちゃうわけね。≫)

令051115  三体III 死神永生〔下〕      (早川書房、令和3年刊)   劉慈欣 著、大森望・光吉さくら・ワンチャイ・泊 功 訳
(中国で本作は『地球往時』三部作と名づけられている。なるほど三体の影は本巻でがぜん薄くなる。高次元宇宙、二次元宇宙、人工ブラックホール、ポケット宇宙という、ハードコア SF の素材が前面に出る。劉慈欣が2020年の中国科幻大会で「科学の原理は解明の途上にある。新たな原理が世界観に変革を強いるときこそ SF の出番だ」と発言したのに納得する。ともあれ、本作の核心はやはり恋愛物語であり、伏線が織りなす交響曲だ。|冒頭の雲天明の物語「王宮の新しい絵師」「饕餮の海」「深水王子」は、ここだけを中国語教材として原文に向かいたくなる。≪曖昧で多義的であることこそ、文学的表現の核心です。≫|羅輯翁曰く ≪中国が漢代に領土・思想を統一したのはいいことだったのかどうか。儒教のみ重んじたが、もし百家争鳴が続いていたら、その後どんな文化が生まれ、現代はどんな社会になっていただろうね。歴史のあらゆる瞬間に、無数の失われた機会を見出すことができる。≫)

令051111  三体III 死神永生〔上〕      (早川書房、令和3年刊)   劉慈欣 著、大森望・光吉さくら・ワンチャイ・泊 功 訳
(雲天明の脳だけを三体世界へ送り込む構想を実行する前半はストーリーのカギだが間延び感。後半は、抑止喪失⇒大移住⇒送信⇒三体世界消滅という、どんでん返しの連続。そして「四次元のかけら」が発見されることで、下巻の次元喪失の序幕へとつながる。|三体世界の技術爆発:≪乱紀に立ち向かうための全体主義は科学の発展を阻むと判明し、かわって思想の自由が奨励され、個人の価値が尊重された。≫ 大移住時代:≪人口密度の高い餓えた大陸において、民主主義は独裁制より凶悪であることが判明し、だれもが社会の秩序と強力な政府を切望した。≫)

令051106  尺には尺を(シェイクスピア全集 28)      (ちくま文庫、平成28年刊)   William Shakespeare 著、松岡和子 訳
(明日の観劇に向けて1日で読み終えられたのは、一度 小劇場で研修生公演も観ていたし、岡本健一さんのアンジェロやソニンさんのイザベラが脳裏で躍動してくれたからだ。ルーチオのキャラがじつにおもしろい。「終わりよければ…」と並び、すり替わり和合のプロット、沙翁は偉大なり。)

令051104  創造は醜なり      (中村正義の美術館、平成10年刊)   中村正義 著
(≪新しい思想と考えのもとに生まれた新しい絵は、見たことのない、誰の目にもみにくいものであったはずで、当然快いはずはないわけです。≫ ≪見ていて知らぬ顔をする。そんな顔は無気力でものを考えない。日本人の無表情は、この集団的無意識に起因するものであろう。≫ ≪西洋の婦人像、美人画の中で考えられる人物画に比し、日本の美人画という範疇で考えられる人物画の顔は、まったく無表情である≫ ≪東洲斎写楽の数少ない文献『浮世絵類考』の中に、「あまりに真を画かんとて、あらぬさまにかきなせしかば、長く世に行はれず、一両年にして止む」とあるが、これは、あまりにも真を描かんとして真を描いたため≫ ≪写楽はデフォルメの作家であるというのが一般の評価であるが、概念美化された人物画こそ、美男美女表現のために浮世絵師たちが共通して行ったデフォルメ―ションなのである。≫ 著者は写楽の肉筆画仙6点の落手に発して、その着物模様の完成度に蒔絵の下絵師を見、人物の顔の徳島人ぶりに阿波出身を確信する。|本書読後、星山耕太郎さんに進呈。)

令051103  三体II 黒暗森林〔下〕      (早川書房、令和2年刊)   劉慈欣 著、大森望・立原透耶・上原かおり・泊 功 訳
(Bravo! 史強が復活して大活躍。三体人が繰り出した先遣水滴の無敵の強さは後から分かることで、たかがこれしきを迎え撃つべく連合艦隊2千隻、120万人が勢揃いという設定は鼻白む。章北海にさりげなく言わせた「星艦地球は、活気のある新しい思想と創造力を求めている。それは、人間の個性と自由をじゅうぶんに尊重する社会をつくることでしか実現しない」のひとことが、じつは劉慈欣のだいじなメッセージだと読んだ。第三部への伏線は、三体世界でよく知られた箴言 ≪宇宙の忠実な地図をつくることを通じて自己を隠すことこそ、永遠へと至る唯一の道≫ にちがいない。本作の最後、三体世界の善玉監視員のことばに希望を託せるか:≪もしかしたら、愛の種子は宇宙の他の場所にも存在するかもしれない。わたしたちは、その種子が芽生え成長することを助けるべきです。≫ 羅輯が応えた:≪そのために危険をおかすだけの価値があるゴールですね。≫)

令051030  言語の本質  ことばはどう生まれ、進化したか    (中公新書、令和5年刊)   今井むつみ・秋田喜美 著
(前半半分読んだときは例示が散発的で読むのを止めようかとすら思ったが、後半を読み評判通りの名著と知った。≪言語も、外界のモノや出来事をパントマイム(ただし声という媒体=オノマトペ)で写し取るところから始まったのではないか。≫ ニカラグア手話の例:≪当初は、連続的な世界をそのままパントマイム的に写し取っていた。しかし世代を経るにつれデジタルに世界を分節する「ことば」が使われるようになった。このような手話の進化過程は、音声言語の進化過程と共通するのではないか。≫ アブダクション推論の萌芽:≪ヒトの乳児は、ことばの意味を覚える以前から、学習したことを逆の方向に(つまり論理的には過剰に)一般化するバイアスを持っているが、チンパンジーは対称的推論を行わない。≫ )

令051028  三体II 黒暗森林〔上〕      (早川書房、令和2年刊)   劉慈欣 著、大森望・立原透耶・上原かおり・泊 功 訳
(三体人が思考をさらしものにしつつ意思疎通するがゆえに地球人の内心を読めないことが防波堤になるというのが、本作のプロットのキモだ。葉文潔が残した宇宙社会学の公理も、今後への布石なのだろう:≪生存は、文明の第一欲求である。文明はたえず成長し拡張するが、宇宙における物質の総量はつねに一定である。≫|可憐な荘顔ちゃんのセリフはすべて中国語原文でフォローしたい。史強が白血病を病んでしばし消えたのが残念。|≪文学が人物を描く過程には、最高の状態がある。その状態になると、作中人物は作家の至高のなかで生命を得て、作家は彼らをコントロールできなくなる。しまいには彼らの次の行動が予測不能になる。作家はただ好奇心にかられて彼らのあとをついていき、彼らの生活の細部を覗き魔みたいに観察して記録する。それが名作になるのよ。≫ これは羅輯のその前の女性、白蓉のことばだが、劉慈欣氏の文学観であり実体験なのだろう。それにしても、やたらと「政治工作」という概念が出てくるのには参る。)

令051022  ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編      (新潮社、平成7年刊)   村上春樹 著
(Just like fragments of diluted diaries of carefree people. Not worthy of serious reading; simply a waste of time. Will never read Murakami Haruki again. )

令051020  思い出せない脳      (講談社現代新書、令和5年刊)   澤田 誠 著
(名著。じつにわかりやすく書かれていて、脳にスッと入る比喩の連続だ。「意味記憶」と「エピソード記憶」は語学のためのキーワードでもあろう。「意味記憶」といっても実態は名称記憶であり、これが実に定着しにくく、ゆえにエピソードは覚えているのに登場人物の人名が出てこないという、ぼくにもよくあるパターンのことが頻発する。睡眠を十分にとり、マルチタスクを避け、学習は情動で補強する!)

令051020  フィンランド語のしくみ <新版>      (白水社、平成26年刊)   吉田欣吾 著
(YouTube で基礎を学んだおかげではあるが、この本でようやくフィンランド語の体系に開眼した思い。とくに、-ma- をつかった動名詞に格語尾をつけて自在に使う仕組みに膝を打った。)

令051016  三体 第1部      (早川書房、令和元年刊)   劉慈欣 著、大森望・光吉さくら・ワン チャイ 訳
(実写版の各登場人物の写真をWOWOWの広告で見て、ようやく手がついた。以前、中国語版と比べたとき、日本語版にずいぶんと脚色を感じたので白けて読まずにいたのだが、今回読んでみて小説としてよくできていた。史強のセリフのところだけまず中国語で読んでみようかな。第2部、第3部を読み進むのが先だけど。本作の紡ぎだすイメージの数々は、現代アート作家たちもチャレンジする価値ありだ。)

令051009  現代日本画の発想      (武蔵野美術大学出版局、平成16年刊)   武蔵野美術大学日本画学科研究室 編、内田あぐり・重政啓治 監修
(何といっても会田誠さんの小論「もっとラディカルであれ」が面白い。現代日本画の「みんなしてザラザラ~」なありように疑義を呈して、なぜ水墨や淡彩表現をもっとやらないのかと。いちばんの正論なんだよ。植田一穂氏は、中身はおもしろくないが、冒頭アフォリズムは秀逸:情報を拒絶できる能力が教養である;「作為」を超えたところに「創造」はあるようだ;未完であれ。岡村桂三郎氏は、実作品の出来はさておき、じつに楽しんで作っているようすが伝わる。天野一夫さんの名作逍遥は言語の格調におぼれているところもあるが、魅させる。第2章の座談会、読みやすい。デッサンの秀逸は、舞踏家を筆で描く内田あぐり氏か。)

令051009  スペイン語接続法超入門      (NHK出版、平成30年刊)   高垣敏博 著
(ようやくスペイン語の接続法に納得がいった。たぶん、フランス語の接続法とも細部で異なるのだろう。やはりラテン系言語の真髄は接続法だ。)

令051008  All I Really Need to Know I Learned in Kindergarten: Uncommon Thoughts on Common Things      (Grafton Books, London 1989)   Robert L. Fulghum 著
(著者51歳の作。Fulghum は wiki によれば「フルジャム」。86歳でご存命だ。もっと早く読めばよかった。Giants, Wizards and Dwarfs というゲームをするときに、わたしは Mermaid なんだけど、どこに行けばいいの? という少女の手を握って the King of the Sea になった著者がすてきだ。続篇も読もう!)

令051002  年月日      (白水社、平成28年刊)   閻連科 著、谷川 毅 訳
(読み始めてすぐ、 The Old Man and the Sea だと思った。フランスで学生向け推薦図書となったのも、本書の普遍性のゆえだ。先爺のつぶやきに応えて涙を流す盲犬メナシが、ことのほかいとおしい。先爺がついには自らの身体を肥しに実らせる玉蜀黍は、瀉血をうけて育つ『四書』の玉蜀黍につながる。)

令050930  えーえんとくちから 笹井宏之作品集      (PARCO出版、平成23年刊)   笹井宏之 著
(AIがランダムに繰り出すカデンツァにつきあっているようでもある。しかし、この新傾向短歌には珍しく通読できた。著者26歳で夭折の2年後の命日に出版|真水から引き上げる手がしっかりと私を掴みまた離すのだ|この星に消灯時間がおとずれるときも手を繋いでいましょうね|ひかりふる音楽室でシンバルを磨いて眠る一寸法師|ひきがねをひけば小さな花束が飛びだすような明日をください|からだじゅうすきまだらけのひとなので風の鳴るのがとてもたのしい|わたしだけ道行くひとになれなくてポストのわきでくちをあけてる|あとほんのすこしの辛抱だったのに氷になるだなんて ばか者|あのひとは階段でした のぼろうとしても沈んでしまうばかりの)

令050930  地図と拳 (こぶし)      (集英社、令和4年刊)   小川 哲 (さとし)
(みごとな構成で読み応えがあった。冒頭の高木と細川、須野と青龍島が、交響曲のように収斂する。最終頁はモーツァルト作曲のミサ曲とよく合った。)

令050923  発信型 日本人が使いこなせないフランス基本単語小辞典 Lexique du francais de tous les jours      (春風社、平成29年刊)   久松健一・Michel Goncalves 著
(ようやく音読2巡、本書ともおさらばである。誤植のレベルでない単語レベルの誤記が目立つ。)

令050922  笑いの日本史      (中央公論新社、令和5年刊)   舩橋晴雄 著
(御齢77の もと大蔵官僚、幼少より寺社参りを好んだ温厚な教養人である。笑いはリアリティに気づかせ、その場の空気を変えるので、組織の盲目と狂信を防ぐ。史記にも滑稽列伝あり。秀吉は軽妙頓才の側近を800人抱えていたと伝わる。万葉集に生き生きした戯笑歌あり、浦島説話にもとづく長歌あり。古今・新古今の雅は対極としての俗をも洗練したが 無粋な正岡子規は古今・新古今を貶め、これを歎ずる著者にぼくも共感する。子規の意気に逸るさまは、ぼくも嫌い。紫式部・芭蕉・鴎外と清少納言・蕪村・漱石のどちらに与するか。著者もぼくも、等身大の後者だ。兼好法師の達人好み。膝栗毛は各話を狂歌で締める狂歌紀行、これは芭蕉の俳諧紀行に構造が同じだ。|本書の導きで吉原徒然草と色道諸分難波鉦の2冊を購入。)

令050919  耳ふたひら      (書肆侃侃房、平成27年刊)   松村由利子 著
(耳ふたひら海へ流しにゆく月夜 鯨のうたを聞かせんとして 新鮮なメタファーが浮遊する秀歌が多いなか、歌人の勤務経歴のまま朝・毎の安っぽいポスターめいた時事詠に鼻白む。|竹取の翁のように初物のマンゴー持ちて訪れる人|秘祭の連作が良い: 島ごとに違う祭りが守られて数百年の闇が行き交う 録音も録画も許されぬ秘祭夕日じんじん沈むも怖し 男らは険しき声によそ者の鞄仔細に調べておりぬ 左右より歌声湧きて谺せり島の神々ついに現れ 闇を裂く太鼓の連打遠くなりまた近くなり夜が更けてゆく ああわたし大地とつながる手をつなぎ踊りの輪へと入りゆくときに|秘密とは静かなる沼鳥一羽飛び立つときの濁り恐ろし|硬質の秀作あり 石は樹液を木は結晶を孕まぬか秋天青を深めゆくとき 縦と横きっちり測り男らは世界の耳をまた切り落とす 藪から棒に話しだすのが女なら積み木のような男の論理|鹿は若き歌人を顧みるメタファーか 鹿なりしときの記憶かずきずきと眉間に弾を撃たれたような)

令050914  90秒の別世界 短歌のとなりの物語      (立東舎、平成31年刊)   千葉 聡 著
(千葉聡氏じしんの短歌はノンセンスすぎて評価できないのだが、他人の短歌で締める歌物語に仕立てたショートショートは絶妙のもの多し。)

令050914  アートの力  美的実在論    (堀之内出版、令和5年刊)   Markus Gabriel 著、大池惣太郎 訳
(原著 2018年刊 Le Pouvoir de l'art. 本文はまだしも、補論はまったくついていけなかった。ぼくのような読者にとっては、数ページのアフォリズム集にして読ませてもらえば済みだ。チョムスキー批判が痛快:≪チョムスキーは、人間の脳の特定の部位に生得的な言語構造が備わる、というナンセンスを想定した。…… ここでは、次のことを踏まえておくだけでいい。つまり、一般的に、概念は言語としてエンコードされているわけではない。でなければ私たちはあらかじめ言葉が当てはまること以外は何も細かく思考できないということになってしまう。≫|著者による、アートの物神化は、いささか鼻につく。≪解釈がなければ、アート作品は単なるオブジェか、たまたまそこにあった人工物でしかない。私たちは解釈によって作品(コンポジション)に触れるのだ。≫ ≪デュシャンは便器をアート作品に変えたわけではない。作品をなすのは、便器を展示するというアイディアである。同様に、私たちが作品に対して行う解釈もアート作品の一部である。≫ ≪偉大なアートは絶対に特異であり、あらゆる概念的カテゴリー化を拒む。≫ ≪アート作品は、さまざまな意味の場を結びつける概念である。≫≪アートはわれわれ人間存在に、自分を愛するか尋ねはしない。私たちのほうがアート作品に巻き込まれるか巻き込まれないかのどちらかだ。それがアートの力なのだ。≫ )

令050912  四書      (岩波書店、令和5年刊)   閻連科 著、桑島道夫 訳
(原著 2011年刊。『カラマーゾフの兄弟』に匹敵する名作だ。支那大陸の「毛」禍を諷刺するにとどまらず、神話の拡張と突破力をもってパワフルに紡ぎあげられた叙事詩。非現実を思わせる極限状況にある人間心理の写実が真を極めているのが、作品に深みを与えている。いつか原著にも挑戦したい。)

令050906  ぼくの短歌ノート       (講談社文庫、平成30年刊)   穂村 弘 著
(平成22~26年「群像」誌連載。短歌のヴァリエーションを存分に見せてくれる名著。斎藤茂吉がかくもトッポい人だったとは:「人間は予感なしに病むことあり癒れば楽しなほらねばこまる」「うつくしきをとめの顔がわが顔の十数倍になりて映りぬ」「目のまへの売犬の小さきものどもよ生長ののちは賢くなれよ」 || 売りにゆく柱時計がふいに鳴る横抱きにして枯野ゆくとき 寺山修司 | 頤をささへて母の歯を磨き舌の黒子をはじめて見たり 安西洋子 | かなしきはスタートレック 三百年ののちにもハゲは解決されず 松木 秀 | 日のくれに帰れる犬の身顫ひて遠き沙漠の砂撒き散らす 大西民子 | 廃品を集めてめぐる軽トラはわたしの前でゆっくり止まる 鈴木美紀子 | もちあげたりもどされたりするふとももがみえる/せんぷうき/強でまわってる 今橋 愛 | プリクラのシールになって落ちてゐるむすめを見たり風吹く畳に 花山多佳子 | UFOが現れたとき専務だけ「友達だよ」と右手を振った 須田 覚 | 約束を残したまま終わっていくような別れがいいな、月光 杉田菜穂 | 鳩サブレは絶対くちびるから食べる。くちびるじゃなくってくちばしか 佐藤友美 |『十二少年漂流記』という本をみつけられない客と店員 船山 登 | 殺したいやつがいるのでしばらくは目標のある人生である 枡野浩一 || 薬局で「乳首ください!」と口走る おしゃぶりのこと? 新米パパさん 鈴木美紀子)

令050905 歌集  初恋      (書肆侃侃房、令和5年刊)   染野太朗 著
(1977年生まれの歌人の九州移住から発病あたりが綴られる。40代半ばにして初恋という語の位置づけが、作歌がおずおずとして最後まで不明。| みづからを引き上げながら飛行機が悲しみのごとき震へにふるふ)

令050904  絵画の素       (岩波書店、令和4年刊)   岡﨑乾二郎 著
(絵画小品にまつわる著者一流の俳文というべきか。収録の図版のうち魅了されたのは、Henriett Rae: 'Hylas and Water Nymphs' ; John Constable: 'Rainstorm over the Sea' ; 熊谷守一「陽の死んだ日」; Egon Schiele: 'Vier Baeume'; Georges Rochegrosse: 'Le chevalier aux fleurs (tire de Wagner, Parsifal)'. それにしても Pieter Bruegel de Oude のバベルの塔が、石切場そのものを切り崩して造成されたものだとは‼ このくだりは原太一さんにコピーを送る。)

令050903  Japan Unmasked      (Charles E. Tuttle Company, 1969)   Ichiro Kawasaki 著
(入手は1987年の第21刷。知性にあふれバランスのとれた好著。著者に筆禍となったは、いちぶの汚職への言及ゆえか。列車内でステテコ姿になる男性がいたとは想像を絶するが、ホテルのレストランにスリッパで降りて来る宿泊客を想えば、ありうる話か。この辺のちぐはぐさが日本であろうか。朝鮮・満洲・台湾企業が敗戦前に発行した社債を、日本政府は当該企業が接収されて以降も償還しつづけたというから、これはさすがに阿呆だ。a Japanese Jew というのが存在しないという指摘もおもしろい。|| moral courage: Not only do politicians lack in vision and moral courage , but the Japanese as a whole have been in the habit of temporizing with small things, without regard to the more permanent future requirements. (p. 92, l. 2) | This is one of the reasons why Japanese as a whole are so reluctant to take the initiative in any matter.  With them initiative is largely stifled and, generally speaking, the Japanese lack in moral courage and in inisiating a reform or innovation.(p. 106) )

令050830  AI 2041  人工知能が変える20年後の未来 Ten Visions for Our Future     (文藝春秋、令和4年刊)   Kai-Fu Lee 李開復 + Chen Qiufan 陳楸帆 著、中原尚哉 訳
(斜め読み。AI に与えるべきは、単一でない目的関数、たとえば「社会的公平を維持しつう、保険料を低く抑えろ」。ここが本質論だ。Basic Income 政策は絶望を長引かせるだけ。有意義な仕事から得られる達成感が重要であり、それなしでは人は生きる気力も希望も失う。「大転職」サポートがもうひとつのキーワードだ。)

令050821  藤田湘子句集 神楽      (朝日新聞社、平成11年刊)   藤田湘子 著
(水母にもなりたく人も捨てがたく|面白くなりさう蜂の飛ぶけふは|奥山はこだまの墓場渓冰る|放浪もさらしくぢらもしろじろと|炎天の記憶あくまで無音なり|大遊びせん七十の初御空|ひらがなをくづせしやうに囀れり|恋猫に島の路地みな行止り || 殺生の際 (きは) の高音を神楽笛|神楽太鼓てことこ打てば山涼し|片手間の神楽稽古や蕎麦の花)

令050820 「山田五郎 オトナの教養講座」  世界一やばい西洋絵画の見方入門      (宝島社、令和4年刊)   山田五郎 著
(各篇を QRコードで YouTube に連動させる構成は、さすが。Gustave Courbet の「白い靴下」(バーンズ・コレクション)! Monet の睡蓮連作が、亡き妻カミーユの冥福を祈っての写経との説、共鳴する。シャイな Degas の、踊り子を物陰から描く視線はロココの閨房画と同効果。Herbert James Draper「ユリシーズとセイレーンたち」。ポスト印象主義を「後期印象主義」と訳するのは誤りと、なるほど。)

令050817  日本人にとって美しさとは何か      (筑摩書房、平成27年刊)   高階秀爾 著
(教科書に転載したくなる名著。日本の「反り」が、curve というより「たわみ」であること。文字と絵の領域の融合。≪見わたせば花も紅葉もなかりけり≫の、新古今の否定の美学。|西洋画の段階的受容も、論じてみごと。江戸期にはまず挿絵版画から学ぶので陰影・遠近法を西洋画の中心的特質ととらえ、ようやく明治期に油画の実物を見て絵具の盛りが学びの対象となるが、それらをどう生かすかは過去の日本美術の感性を多分に土台とした。|わが国の雅楽寮では、わが国の神楽とバッティングするシナ本来の雅楽(=儒教の礼楽)は伝習されず、もっぱら娯楽のための宴楽や西域の胡楽などを伝習。|俳句は連歌・連句の原理の延長として、解釈のおもしろさを楽しむ文藝。去来の ≪岩鼻やここにもひとり月の客≫ の解釈を芭蕉が楽しんでみせた例。≪蛙飛びこむ水の音≫は、まず其角が≪山吹や≫を提案し、芭蕉がこれをしりぞけて≪古池や≫。)

令050814  失われた時を求めて 3 花咲く乙女たちのかげに      (岩波文庫、平成23年刊)   Marcel Proust 著、吉川一義 訳
(ベルゴットとオデットがそれぞれに躍動する。「私」がジルベルトを忌避する意地の張りかたは、繊細を演じることへの自己陶酔か。|訳者いわく、本作は単なる小説ではなくて小説と評論の総合であるから、ラ・ロシュフーコー『箴言集』やモンテーニュ『エセー』のように接するのが読破のコツかもしれぬと。)

令050813  こんなに弱い中国人民解放軍      (講談社+α新書、平成27年刊)   兵頭二十八 著
(兵器の製造と運用が、いかに科学技術の総合力に立脚しているかに驚く。7年半前に刊行の本。中国のAWACS保有状況など、その後に大きな変化があるのか知りたい。軍はいま習近平の言うことをどれほど聞くのか。|戦前日本が陸軍牽制のために仕方なく海軍を対抗馬として厚遇し、挙句の果てが真珠湾奇襲とは、なんとも解せる。)

令050808  ねじまき鳥クロニクル 第2部 予言する鳥編      (新潮社、平成6年刊)   村上春樹 著
(淫夢断続のインターミッション。|笠原メイ ≪私は自分の中にあるそのぐしゃぐしゃをうまくおびきだしてひきずりだして潰してしまいたかったの。おびきだすためには、本当にぎりぎりのところまで行く必要があるのよ。インチキじゃないのは私の中にあるそのぐしゃぐしゃだけなの≫|「僕」の叔父が、いい味。≪何か大事なことを決めようと思ったときはね、まず最初はどうでもいいようなところから始めるんだ。そしてその馬鹿みたいなところにたっぷりと時間をかけるんだ。≫≪たっぷりと何かに時間をかけることは、ある意味ではいちばん洗練されたかたちでの復讐なんだ≫)

令050805  長田弘 全詩集      (みすず書房、平成27年刊)   長田 弘 著
(自己のスタイルの胴体から方法論の触手を伸ばし、ひとつまたひとつと開花させていく。「十二人のスペイン人」の連作がみごと。≪なぜ芸術を、人は理解したがるのか|夜を、花を、すべてのものを|理解する代わりに、人は愛するのに/頭蓋骨のうつくしさを見たまえ|そこにはつねに指の痕がある|それを仕上げた、神々の指紋だ≫ はピカソ篇。「むかし、遠いところに」の虹の色のはなしもすてきだ。おばあさんは神々のためにとっておきの九つの色を選び、でも≪この世界の人間たちのために、葡萄酒色とピンクの二つの色はとっておきたいと言いました。人生をおいしくする飲みものと、この世界を明るくする女の子たちのために。≫ 「最初の友人」の孤独な死は他の作品でも言及があるので実話なのだろう。「竹の音」の竹讃歌もすがすがしい。「イツカ、向コウデ」≪まっすぐに生きるべきだと、思っていた。|間違っていた。ひとは曲がった木のように生きる。≫ 「世界の最初の一日」≪人ひとりいない風景は、|息をのむようにうつくしい。≫|「樹の絵」10連作にも、やられた。『ゴドー』の1961年パリ再演で舞台の樹を何日もかけてつくったのはジャコメッティ。そうか、あの戯曲は樹の絵画として読むべきだったか!|長田弘さんは宋詩、とりわけ黄庭堅に惹かれる由。)

令050802  去年マリエンバートで      (書肆侃侃房、平成29年刊)   林 和清 著
(破調多し。自分が著せば寝言の書きつけでもありがたがってもらえるだろうという不遜が鼻につく。|浚渫船がずるずる引き摺りだしてゐる東京の夜の運河の臓腑|花を見て歩きすぎたか水つぽい臓腑を容れた体が重い|夜桜の青い冷えのなか酔ふ女を死にゆくもののやうに見つめる|父はやや窶れて来たり微笑みのまま棺にねむる死後二日めに)

令050802 歌集  記憶の森の時間      (角川学芸出版、平成27年刊)   馬場あき子 著
(ボレたか破調乱調を則として恥じず いけしゃぁしゃぁとした矍鑠が見えて不愉快。たまに秀歌あり加齢臭は感じないが!|笑ひつつ核心をつく酒なれば盃を手にしらんかほせり|予定なきひと日の晴れにうきうきとをりしが大根煮てをはりたり|雀の子あれはぱん好き虫も好き椿の葉かげで食べるのが好き|法師温泉川音蟬声鳥の声人語もつともかそかにて消ゆ|三の丸二の丸越えてはるかなる本丸までも夏草の城)

令050725  日本経済の見えない真実  低成長・低金利の「出口」はあるか    (日経BP 令和4年刊)   門間一夫 著
(「出口はあるか」に対する本書の答えは「世の中が変わったのだから出口がない(=金融政策の有効性が限定され、財政政策の機動性が一層もとめられる)ことを異常ととらえるな;むしろそれを前提に政策を組みなおせ」。低すぎるインフレ率を上げたいと中央銀行が考えても、金利ゼロの現金が存在するかぎり「利下げ」に限りがあるのが致命的。いずれにせよ「金融緩和が足りない」の声が完璧に消されたのは黒田日銀の異次元緩和の功績。≪民間の経済主体には、みずから最適と考えるだけの金融資産を保有し続ける権利がある。政府が民間の金融資産を無理やりゼロにするのはおかしい。民間の金融資産をすべて税金として召し上げれば、たちどころに政府債務残高はゼロになるが、それを「財政の健全化」と言うのだろうか。≫ ≪20世紀のある時期までは、多くの主要国で企業の借り入れが旺盛で、家計の資金余剰が企業の資金不足と概ね見合う経済構造になっていた。したがって、資金偏在の問題は民間の内部で概ね解消され……ところが時代が変わり、民間だけでは資金余剰を吸収しきれない経済構造に変わっているのだとしたら、その裏側にあたる政府債務残高も恒久的に相応の規模を維持しなければならない。≫ ≪今の財政金融政策の理論的な基盤は、経済成長率が相応に高く、金利が上下に動ける高さにあった時代に確立されたものである。……今の時代、日本はひとつも満たしていない。今あるマクロ経済学の教科書には、今の財政金融政策に役立つ羅針盤は乏しい。≫ ≪より高い成長とそれなりのインフレ、民間の旺盛な資金需要が当たり前であった時代の経済思想では、現代の経済政策について語れることはほとんどない。≫)


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