Music Rainbow Ex.11

Music Rainbow Extra 11
さだまさし「償い」

みなさん、ゴブサタしております。
ほぼ、１ヶ月ぶりの増刊号になります。
２月になってからも、色々と忙しいです。
多分、３月になると、仕事関係も忙しくなってくることでしょう。
でも、今のよしきは頑張らないと！っていう気持ちが強いです。
この気持ちが長続きしていること自体が、珍しいことですけどね。
気持ちは切らさないように、これからも頑張ろうと思っています。

さて、今回の増刊号。
中身はものすごく「重い話」になってます。
「重い話は嫌い。」という方は、見なくてもいいと思います。
でも、こういう話に目を向けてこそ、よしきの本質がわかるんじゃないか。
そう思って、今回取り上げようと思います。

２００４年３月４日、信じられないニュースが飛び込んできました。
人気バンドHysteric Blueさんのギタリスト　ナオキさんが逮捕されるというニュースです。
詳細は、３月５日のスポーツ新聞に掲載されているので、そちらを見ればいいと思います。
（詳しくはこちらをどうぞ。）
確かに、やったことは犯罪です。悪いことです。
でも、よしきはそれ以前に、こう思っているんです。
「何で、ナオキさんはこうなってしまったんだろう。。。」
大阪の"城天"ライブ（大阪城公園）で火がつき、メジャーデビューでもヒット曲を出し。
ドラムのたくやさんは、よしきの高校の後輩ということでも応援してました。
いい曲をたくさん出してたんですが、２００３年９月には活動休止。その矢先ですからね。。。
大阪のカラオケ屋でたまに見かけてましたけど、いいヤツでしたよ。ホンマ。
よしきも、ショックは隠せません。「何でや。。。」という気持ちの方が強いです。
よしきが謝るのは筋違いかもしれません。
でも、被害を受けられた方には、どれだけ謝っても謝りきれない気持ちでいっぱいです。

今回は、「罪」「償い」「許す」について、ホンネで話そうかと思います。
紹介する曲は、さだまさしさんの「償い」（８２年発売）です。
歌詞はこちらをクリック！
試聴はこちらをクリック！

まずは、この曲にまつわるとある裁判について、その記事を掲載しようと思います。

「三軒茶屋駅事件の実刑少年に『償い』の歌詞届く」
東急田園都市線三軒茶屋駅で２００１年４月に起きた傷害致死事件で、
実刑判決を受けた少年２人のもとに、さだまさしさんの歌「償い」の歌詞が届けられた。
「償い」は東京地裁の山室恵裁判長が判決後、謝罪の意味をかみしめるよう、少年に歌詞を読むことを勧めたものだ。
歌詞に触れた少年の１人は、東京拘置所で面会した母に、「分かっている」などと答えたという。
さだまさしさんが作詞・作曲した「償い」は、交通事故で男性を死亡させた若者が遺族に仕送りを続け、
７年目に「あなたの優しい気持ちはよく分かりました」という手紙を受け取る内容。
山室裁判長が判決後、この歌を引き合いに出し、
「歌詞だけでも読めば、なぜ君らの反省の弁が人の心を打たないか分かるだろう」と少年２人を諭していた。
神奈川県のとび職少年（当時１９）は拘置中の東京拘置所で、「償い」の歌詞が書かれた手紙を読んだ。
さださんのＣＤを持っていた少年の叔母が歌詞を書き写し、判決翌日、拘置所あてに投かんしていた。
先月末に接見した母親が感想を尋ねると、「これから（＝出所後）の事だよね」と答え、
「長い年月がかかっても、一生懸命にやって遺族に誠意を見せないと」との問い掛けに、「分かっている」と応じた。
また、母親が「人に許しを請うのは簡単な事ではない」と言うと、「そうだね」と答えたという。
母親は、「裁判長は『言葉だけで何１００回謝るより、行動で示さないといけない』と言いたかったのだと思う」と話している。
歌詞は、もう１人の東京都の元専門学校生（当時１９）にも、関係者を通じて伝わったという。
事件では銀行員牧顕さん（当時４３歳）が２人から暴行を受け命を落とした。
判決は、それぞれ検察側の求刑通り懲役３年以上５年以下の不定期刑。
少年側は控訴せず、６日午前零時、実刑判決が確定した。
（２００２年３月６日　読売新聞より）

ここから先は、さだまさしさんが新聞のコラムで実際に書かれていた文章です。
この歌は、実際に身近で起こった出来事をもとにして作られたのだそうです。

この歌の主人公である「ゆうちゃん」は、ある日クルマの運転中に交通事故を起こし、相手は命を落としてしまいます。
それから、人が変わったように働き続けた彼は、毎月の給料を遺族に送り続けました。
それから７年目、遺族である奥さんから一通の手紙が届きました。
そこには、毎月の送金をやめてもらうように書いてあったのです。
「あなたの文字を見るたびに主人を思いだしてつらくなるので、送金はやめてください。
どうかもう、あなた自身の人生をもとに戻してください。」
「ゆうちゃん」は、償いきれるはずもないあの人から手紙が来たことがありがたくて、ありがたくて、泣きました。

コラムの中で、さだまさしさんは続けて書いておられます。
「人間というのは、悲しいけれども過ちを犯すものなのですね。
でも、本当に大切なことは、その過ちを犯した後なのです。
犯してしまった過ちを、どのように引き受けて、自らの生き方としていくのか。
それが大切ではないでしょうか。」
今の世の中は、やってしまったことだけを批判する傾向が強いようです。
「なぜ、そうなってしまったのか？」「これから先はどうすればいいのか？」
そう考える人が、今は少なくなってしまっているように思えます。

よしきはいつも、この曲を聴くと思わされることがあります。
それは、よしき自身が経験した、たくさんの過ち。
そのことを考えると、やはり過ちを犯してからの行動。
これが大事なんだろうということは、実感してます。というよりも、経験してます。

さて、償いの前に、１つ話しておきたいことがあります。
それは「許す」ってこと。
自分のやったことは、すぐにでも許してしまう人が多いでしょう。
でも、同じことを人にやられたときに、ホントの自分が見えてきます。
よしきは、そう思うんです。
故意にじゃなくても、みなさん自身、誰かを傷つける可能性はあるんですよね。
何気ない一言だったり、何気ない行動だったり。
その時、みなさんはどうします？やっぱり、「許して欲しい」と必死になるでしょう。
だから、「許す」ってことは、ものすごく難しいことなんです。
とある本で読んだ話ですけど、
「ここまでは許す。でもここから先は許さない。」
という言葉があります。よくこの言葉を使っている方も多いことでしょう。
でも、それは、本質は許してないんですよ。
逆に言えば、こういうコメントにもなると思います。
「ここまでは私は受け入れる。でも、ここから先は私は受け入れない。」
こういえば、簡単なことじゃないでしょうか。
都合のいいようにボーダーラインを引いてるだけにしか過ぎません。
自分で消化できるものは受け入れる。自分１人で消化できないものは受け入れない。
これじゃ、自分勝手なんだろうな。と思います。
そう、「許す」ってことは、「受け入れる」ことなんだと思うんです。
相手がホントの自分を受け入れることが、相手に許されること。
だから、ホントにツライ経験も、自分自身で受け入れることによって、それは経験に変わります。
ただ、悪しき経験は繰り返さないように頑張る、ってのも必要ですけどね。

というわけで、「償う」の話へ。
「許す」ことが難しいのと同じで、「償う」ことも難しいのです。
ホントの「償い」があってこそ、ホントの「許し」が得られるんですから。
これは、膨大な時間と、たくさんの努力、そして素直な心。
これがないと出来ないものです。
そういえば、大ヒットドラマ「プライド」でも、同じような場面がありました。
第６話だったと思います。坂口憲二さん扮する堀田大和のストーリー。
交通事故で子供を亡くしたっていう話、ありましたよね。
あれも、「償い」の一種なんじゃないかな？と思うんです。
あの場面に、「償い」と「許し」を見たような気がします。

最近、オウム真理教の裁判が、またクローズアップされる時期でしたね。
今、よしきは思うことがあるんです。
「死を持って償うことは、本当の償いにはならない。」
死刑にすることは、はっきり言って簡単なことです。
逆に、毎日償いの気持ちを持って生きることのほうが、よほど大変です。
被害者の心境を考えれば、こういうコメントは差し控えた方がいいのかもしれません。
でも、死刑ってのは、被害者の恨みが少し和らぐだけに過ぎないのだろうと思うんです。
今のあの裁判、ただ死刑になることを待っているだけのような気がしてなりません。
あそこの宗教上、死刑になってしまえば、イエス・キリストのように扱われてしまうのでしょうから。。。

そう思うと、恋人同士の別れ方でも、色々と考えさせられますね。
別れた恋人とは、「もう会わない」という方が多い気がします。
それが普通でしょう。ホントは。
ちょっとよしきは、考えてるんですよ。この部分も。
「許さないから、もう会わないんだろうな。」と。
確かに、何でもかんでも許してしまうのも問題モノです。
でも、何でもかんでも許さないってのは、多分自分が楽になるためなんだろうと。
許さないことで殻を作ってしまえば、そりゃ楽です。
でも、あえて許さなきゃいけない時があると思うんです。
「許す」ことが、どれだけのエネルギーを使って、どれだけの思いをしなきゃいけないか。
それは、ホントの「許し」を経験した人にしかわからないんでしょう。

歌詞を１つだけ紹介しましょう。

「神様って思わず僕は叫んでいた
彼は許されたと思っていいのですか
来月も郵便局へ通うはずの
やさしい人を許してくれてありがとう
人間って哀しいねだってみんなやさしい
それが傷つけあってかばいあって
何だかもらい泣きの涙がとまらなくて
とまらなくて　とまらなくて　とまらなくて」

最後の部分です。
人間って、本質は優しい生き物です。
でも、どこかで傷つけあって、どこかで助け合って。そんな生き物です。
だから涙も流すし、喜ぶし。怒ることもあるし、哀しいこともある。
そんな生き物に生まれてきたこと、もう一度見つめなおしたい。
そう思います。

さて、最後に。
よしきが真剣に抱えている、１つの思いです。

最近、よしきの知り合いが、ネットビジネスにはまり込んでいるようです。
まわりからの情報を集めている時点で、明らかにおかしい点が多々。
しかも、これは聞いても答えられへんやろな。という、切り札の情報も入ってきてます。
あとは、財務状況を分析できれば完璧なんですがね。。。
（ウソの財務帳簿を税務署に提出してるのは確実でしょう。
申告書関係を閲覧できると、ある程度の分析もしやすく、決め手になりそうです。）
今のよしきにできることは、その誘いに乗らないように、まわりに正確な情報をしっかりと伝えること。
被害者を増やさないことが、まずは前提条件です。これ以上まわりがツライ顔をするのは、イヤですからね。
ホンネは、そういう話はさせない雰囲気にさせないと、危ないと思ってるんですけどね。。。
で、もう１つ。実は、まわりの意見がキッパリ分かれている部分です。
大半は「ほっとけばいいやん。」というムード。
ようは、自分に被害が来なけりゃいいや。という感覚です。
元に戻ったときに、あったかく迎えてあげればいいやんというムードが大半です。
でも、よしきは違うと思うんです。
ホンマに「元に戻ったら、お前ら、あったかく迎えられんのか？」と言いたいんです。
人の冷たさを間近でみた経験があるだけに、こういう気持ちになってしまいます。
逆に、こう言うてるときは、諦めてる状況ですよ。もう。
でも、唯一違う方法があるじゃないかと思うんです。
「そいつをどうやったら、ちゃんとした道を歩くことが出来るようになるのか？」
このことを考えないと、ホントの意味での更正とか、ホントの意味での理解はできません。
多分、回りから見たらお節介の１つなんでしょう。
「あーぁ、アホなヤツがいてるわ。」と笑われてるんでしょう。
そう思ってる奴らには、今のよしきの気持ちは絶対にわからないはずです。
「仲間って、どういうもんなん？」って問題提起をしたいです。
時には、ツライ悩みを持ってくる仲間もたくさんいます。
よしきには、悩みやグチを持ってくる仲間も多いですから。
そういう時は、たとえ明け方になってでも話に付き合ってますよ。よしきは。
それで、相手の心が少しでも晴れるのなら。と思うとね。やっぱりほっとけません。
次の日、どれだけ寝不足になっても、全然気にせず普通に仕事してますよ。もちろん。
よしきは、明らかに間違った道を歩いている仲間を、ほっとけという方が非情だと思うんです。

ホントに危ない状況になってきたら、多分よしきは彼のところに行くことになるでしょう。
「お前、このままでいいんか？」と。
「自分のやってること、第３者の目でもう一度見直せ」と。
警察沙汰になってからじゃ、遅いんです。
それをどうやって防ぐかが、まわりの仲間に課せられた１つの課題なんだと思います。

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