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Uo・ェ・oUくりんだよぉ~ん。爺じぃだよぉ~ん。
ガキ大将奮闘記【1】~【5】
ガキ大将奮闘記【1】縄張りと掟
与太郎がガキ大将になった時、
同じ縄張りを持つグループがもう一つありました。
直ぐそばに有る公園を二分する2つの組織。
ちょっと大袈裟かもしれませんが、
子供の頃の公園は最大の遊技場だったのですから・・・。
向こうのガキ大将は与太郎の同級生。子分は5人。
与太郎の子分は同じく5人、ほぼ同等の組織です。
それぞれ大将の兄弟、子分の兄弟を入れると10人以上の大組織になるのですが、そこはその当時の掟で兄貴の出る幕は皆無。
出て来ようものなら、馬鹿にされて半端者に・・・・・。
そしてガキ大将の立場は、そこで終わりになるんです。
その当時の掟はこうです。
1:公園の使用も、どちらが先に使っているかで決まってはいても、
独占して一日中使うことは許されていませんでした。
2:先に来ているグループは、後からきたグループと競争できる何かを考え出して、力を誇示できる遊びの決定権を持てます。
3:助っ人として友達(子分以外)を連れてくる事はできました。
4:ヽ(´▽`)/へへっここが面白いんです。
余りにも差が大きく出るときは、
子分の貸し借り(交換)が許されていました。
対抗する遊びは、公園一人一周のリレー・ドッジボール・陣取り・缶蹴り等だったので余りに力の差があると面白くなかったのでしょう。
5:敵?とするグループへ遊びに行くことは自由。
こんな掟の中で2つの組織が戦っていたのです。
でも、喧嘩はありませんでしたよ。
ガキ大将同士が必ず話し合って解決するんです。
いっしょに謝りにも行きました。
ガキのくせして、“俺の顔に免じて”などと言ったりして・・・。
親たちもガキ大将には一目置いていてくれました。
一緒にいれば間違いないってね・・・・・・。
だから、責任もあったんですよ。
怪我をさせないようにとか・・・・・・・・・。
(☆ガキ大将時代の爺じぃの名前は“与太郎”と呼びます。)
さてと、、、、今日のは序の口です。ヽ(´▽`)/へへっ
明日からの日記は、悪ガキ共の本領発揮です。
どうぞ、お楽しみに。
ガキ大将奮闘記【2】銭湯・前編
与太郎が小さい頃は内湯がある家など珍しく、ほとんどが銭湯。
御多分にもれず、悪ガキ軍団5人も銭湯を利用していました。
愛の鐘(市で流すチャイム)が鳴ると、
近所の家から、声が掛かります。
「鐘が鳴ったよぉ~遊んでないで帰りなぁ~」
言う事を聞かないと、家に帰る途中で頭を小突かれてしまうので、
遊びに夢中でも、対抗戦の途中でも帰るんです。
「風呂行ってくるね☆」
「みんなのとこ、声掛けて行きな!」
「わかってるよ・・。」
「はい、お金。。」
弟を連れて、子分の家へ声を掛けて歩きます。
「風呂行くよぉ~」
与太郎達の行く銭湯は別府湯。
町内には4つの銭湯があるのと、
対抗するグループは内湯を持っている家が多く、
その銭湯で会うことは滅多にありません。
「はい、8円ね。」
お金を払いながら女湯をチラリ☆
「また、、覗いてる!!」
番台のおばさんに怒られても、覗くのは何時ものパターン。
脱衣カゴに脱ぎ捨てた服が・・・・・・・。
「ちゃんと棚に入れて!!」
番台から激が飛びます。
「はいよぉ~~」
悪ガキ5人プラス与太郎の弟、
計6人は上がり湯をかけるのもそこそこに湯船にドボォ~~~~ン!!
そこからが真骨頂です。
桶を浮き輪代わりに2つ合わせて胸に抱えます。
バシャバシャッ・・バシャバシャッ・・
バシャバシャッ・・バシャバシャッ・・
「ガキ共、うるせぇ~ぞ!!」
背中に刺青を入れたおじさんに怒られます。
「やめようよ・・・・。」
そう言っても止めるのはその時だけ。
「ガキィーうるせえって言ってんだろ!!」
「おじさん☆背中流すよ・・・☆」
手が出る前に、お世辞を・・・・・
他人とはいっても何処かで顔を見ているので、
まったく知らない中ではありません。
「おぉ~~悪いなぁ~~☆」
「おじさん・??擦ったら消えちゃう??」
「バカヤロー消えるわけねぇだろぉよ。」
恐る恐る刺青が彫ってある背中にタオルを当てます。
「もっと力をいれねぇか!!」
「はい!!」
「おめぇ、、○○さんちの息子か・・??」
「はい!!」
「でっかくなったなぁ~」
「はい!!」
腕が疲れてくると、子分たちも代わる代わる背中を流します。
「ありがとうよ☆」
ふぅ~っと息を吐いて一安心。
その人が出るのを、しばし待つ事に・・・・・・・。
叱る人がいなければ勝手気ままなのですが、
必ず一人は怖いおじさんは居るものです。
これから、もうひと泳ぎしなければいけません??????
「次は潜水な!!!」
ガキ大将の与太郎・・子分たちに力を見せつける場面です。
ガキ大将奮闘記【3】銭湯・後編
悪ガキのお風呂は遊び半分。
石鹸で泡を作って、体ごとタイルの上を滑ったり、
大人の使った剃刀で髭剃りの真似事をしてみたりと、
悪戯には事欠きません。
昔はほとんどがイガグリ坊主。
シャンプーなど使わず石鹸を直接つけてゴシゴシ☆
最後に頭からお湯をかぶって、、、、ハイ終了!!
与太郎はガキ大将といっても体が小さく、
大人のお風呂は深くて背が立ちません。
かろうじて口がお湯から出る程度・・・・・・。
ピョンピョンと足で底を蹴って、ふぅ~★っと大人の真似。
熱い湯船に入るのも、子分たちの尊敬の眼差しが欲しいから。
今から考えると、バカな事で権力を保っていたのですね。
話しは前編の続きに戻ります。
深い湯船と浅い湯船の境には、大きな空きがありました。
大人には小さくても、悪ガキが通るには十分過ぎるほど。
銭湯に行って、最後にするメインイベント潜水☆
今は与太郎にしか出来ない技です。
「すげぇ~なぁ~☆」
「やってみるか!!」
「おっかねぇよ!!」
「大丈夫だよ☆」
「じゃぁ、、与太郎ちゃんやってみてよ!!」
「おうっ☆」
浅い湯船から潜って、深い湯船に、、、、、。
そしてターン・・・・・
もう一度穴をくぐって浅い湯船に。
子分たちは尊敬の眼差しで見ています。
「1回だけでも、穴を通ってみろよ!!」
ここは、ガキ大将の権限。
勇気のある子??が一人二人と始めます。
段々とみんなが出きる様になった頃には、その遊びは終わりです。
だから、銭湯から帰る時間が遅くなるのは当然。
家に帰れば親父やおふくろに、
「今まで何やって来た!!」
と、怒られることもしばしばです。
コーヒー牛乳・フルーツ牛乳・ラムネ☆
風呂上りに飲んでいるのを横目に、悪ガキたちは水を飲みます。
そう、、、銭湯代しか持たせてもらってないので、
飲みたくても飲めないんです。
でも、月に1・2回ほどチャンスがありました。
金回りの良いおじさんが来るのを待って御馳走に☆
御馳走になるには背中を流し桶を片付けと、大変な苦労がいるのですが、悪ガキ全員が御馳走になるのですから、お後の楽しみの方が大きかったわけです。
銭湯は、子供の遊び場。
銭湯は、大人と子供が付き合える社交場。
子供が大人の話しを聞いて段々と成長して行く。
昔の銭湯には、そんな光景があったんですね。
懐かしい、そして良い思い出です。
ガキ大将奮闘記【4】紙芝居
盆踊りのやぐらが出来あがる頃になると、
自転車で紙芝居やさんがやって来ます。
拍子木の音が聞こえてくると、
悪ガキたちは、手に手に十円玉を一つ持って、
紙芝居やさんを取り囲み、きな粉飴や水飴を買いこみます。
黄金バット・赤銅鈴之助などなど、
悪ガキ共にはヒーローの紙芝居が始まるころには、
十数人の子供たちが・・・・・・・・・。
与太郎達が夢中になっているのは、“ヌキ”というシロモノ。
水飴を5円で買って、残りの5円でそれを買うんです。
何んで出来ていたのかは今でも不明なのですが、
簡単な形から難しい形まであって、
形を壊さず回りを抜くと、もう一つ好きな形のものを貰える。
その難しい形のものを、いかに上手く抜けるかを競ったわけなんです。
口に入れてみても固くて不味い。
味も素っ気もないピンク色のものでした。
盆踊りのやぐらに陣取って、悪ガキ共は無口になっています。
「ふぅ~~~。」
「うぅ~~~。」
「あっっ・・・・。」
こんな声ばかり聞こえてきます。
家から針を持ってくる奴。
水を持ってきて、濡らしながら抜いていく奴。
一度やったものは二度とやらないんですから、
難しくなって当然・・・・・・・。
簡単なものを抜いている奴を見ると、自慢げに・・・・・。
「そんなの簡単じゃん!!」
「俺はこれだぞ!!」
「できねぇだろ!!」
子分には負けられないガキ大将。
いつでも難しいものを手がけるにも意地だったのでしょうか??
タイムリミットは紙芝居のおじさんが帰るまで。
時には、子分たちをサクラにおじさんを引き止めたりもしましたよ。
「出来たぁ~~♪♪」
「こっちへ持って来い!!」
「ちゃんと出来てるだろ☆」
インチキがないか?と、おじさんは型のサンプルと見比べます。
「出来てるな!!」
「じゃぁ・・違うのちょうだい☆」
「じゃぁな、、今度来るまでにやっときな!!」
「うん・・・。」
週に1回来るか来ないかの紙芝居。
見るのが半分、遊びが半分の悪ガキ共の娯楽。
今でも遠くから、あの拍子木の音が聞こえてきそうです。
“チャキチャキ♪♪”
“☆☆紙芝居だよぉ~~☆”
ガキ大将奮闘記【5】お賽銭泥棒
高校生・中学生の兄貴分達が、ヒソヒソ話しをしていました。
「鳥もちでな・・・・。」
「神社の賽銭箱にいれて、金取るんだ。」
「上手く行くのか・・???」
「この間、百円札取れたぞ!!」
それを耳にした与太郎。
子分たちを集めて、そのことを話しました。
「鳥もちなんてないよ!!」
「磁石でいいじゃん☆」
「盗れるのかな??」
「大丈夫だよ・・・きっと。。」
鳥もちを手に入れられない悪ガキ共は、
硬貨狙いに命を掛けたのです。
ちょっと大袈裟のようですが、泥棒をするわけですから、
子供にとっては命がけそのもの。
捕まれば、親には叱られ学校には知られ大変です。
その頃の硬貨は磁石に付いたんですよ。
うぅ~~ん、確か50円玉がついたと思いましたが・・・。
誰も居ない神社のお賽銭箱を狙って、
悪ガキは見張り役、実行犯に分かれていよいよ始まります。
磁石をたこ糸で縛って、賽銭箱の中にスルスルっと・・・。
1回2回と繰り返して頑張るのですが、50円玉はついてきません。
お正月やお祭りの時期ではないので、お賽銭箱に沢山のお金が入っているわけもありませんが、そんなことはお構いなしで夢中で続けます。
とうとう、お参りに来た人にみつかって宮司の耳に・・・。
「コラァ~~~!!」
「やばい!!逃げろ・・!!」
蜘蛛の子を散らす様に一目散に逃げました。
「ダメだね!!」
「金、入ってないもんな!」
「やめようか・??」
「そうだな!!」
命がけでやった賽銭泥棒も、実行しただけで収穫はゼロ。
追いかけられて逃げただけ・・・・・・。
無駄足でした。。。。。悪いことは出来ないものです。
しかぁ~~~~し、、、、、、、、
そこでめげないのが悪ガキ。
小さな祠を探し当てました。
お賽銭箱はないものの、祠の入口に十円玉が何個か置いてあります。
「あれ、、盗っちゃおうよ。」
「おう!!」
30円ほどの収穫。
ニコニコ顔で駄菓子屋へ・・・・・・・・。
量のあるものを選んで買いこんで山分け。
次の週にまた祠へ行くと、お賽銭がなにもありません。
どうやら、何組かの悪ガキ集団が狙っていたようで、
早い者勝ち状態になっていたようでした。
それからは順番で様子見に行くようになったのですが、
やはり、近い組織の勝ちです。
十円でも置いてあれば、先に盗られて何も残っていません。
いつのまにかお賽銭泥棒も飽きてきて自然消滅。
誰も口にしなくなったのです。
これは自白ですね。
でも、40年も経っているので時効にして下さいね。
多分総額にしても300円も盗んでいないと思いますよ。
ヾ(^▽^*がははははははははっ☆
笑い事じゃないって・・・・。
そうだよね、、、、泥棒だよね。。。。。
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