ゆきあけのボヤキ

スー兄の死 1


スー兄が44歳になった春、ユーは幼稚園入園だった。

どんどん子供たちは成長していく。

若いお父さんに負けないように頑張らなくちゃね

と言っていた矢先、スー兄は亡くなった。

心筋梗塞 だった。


夜中に大阪の自宅の電話が鳴った。

誰?こんな時間に。。

隣の部屋で寝ていた母が電話を取ったのが分かった。

同時に「え???」と言う大声のあと

声にならない悲痛な叫び声が聞こえた。

私は飛び起きた。

「もう死んでしまったん?」「何で・・何で・・・」

私は一体何が起こったのか分からなかった。

松山からの電話だとは分かった。

でも一体誰が亡くなったん?

母の泣き叫ぶ声を聞いてようやく分かった。

「え????」 凍りついた。。

「何で?嘘やろ??」 私まで泣き叫んだ。

父が電話を変わり話を聞いている。

電話をしてきていたのは祖母だった。

祖父は入院している。


電話を切り父が急いで準備をし、車で松山に向かった。

松山に着くまで泣き通しだった。

明け方、松山に到着した。

玄関を入ってすぐの座敷に寝ているスー兄がいた。

触ってみた。もう冷たい。。。信じられない。。。

何で?どうして?あと何日かでユーの入園式やん!!

制服姿楽しみにしてたやん!!!

スー兄がいなくなったら子供達どうすんの?

私もどうすんのよ!まだ全然恩返しできてない。。

私の花嫁姿も楽しみにしてたやん!!

亡き骸を前にしても信じられなかった。


平成10年4月8日 享年44歳 永眠

5日に44歳になったばかりだった。

子供達は上から 4歳 2歳半 1歳だった。





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