透明な瓶に手紙をつめてインターネットの海へ            by雪虫の伝説

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2007年08月28日
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カテゴリ: ちびたエンピツで



「これ持て参りて、いかが見給ふとてらせよ」とて橘を取り井でたれば、
「昔の人の」と言はれて。「参りなむ」とて、
・・・・・

薫る香によそふるよりはほととぎす聞かばや同じ声やしたると

さしいでたり。




花や草そして木の一枝をふっと女性に贈って
女性の才気や教養・機知のある対応を楽しむのは
この頃の貴族の男性が好んだやりかたです。


女性も男性も教養を身につけていなければなりませんが
それをひけらかすことは決して品のいいことではありません。


古い歌を口にするにしても
一首全部を言ってしまうことはしません。
その一部をちょっと口にして余情を残すのがこの時代の教養ある人のたしなみです。


和泉式部 が口にした「昔の人の」は古歌の引用です。

彼も彼女も・・です。


五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする

さつきまつ はなたちばなのかをかげば むかしのひとのそでのかぞする


そしてそれを踏まえて 和泉式部 は歌います。


薫る香によそふるよりはほととぎす聞かばや同じ声やしたると



橘の香りは懐かしい愛おしいあの方の香りです。
それをよくご存じのあなた・・それは当然のことですよね。
ご兄弟でいらっしゃるのですから。

私にお兄様の香りを思い出させてくださったあなた・・

私は橘をくださったあなたのことをちょっと思います。

橘に飛んでくるホトトギスがみな同じ声で鳴くように
あなたの声もお兄様と同じやさしい声でいらっしゃるのでしょうか。
お兄様とそっくりかどうか一度お声をお聞きしたいものです。





この弟宮こそ 和泉式部 の生涯を通しての最大の恋人だった 敦道親王 です。
帥宮 そちのみや・・です。








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最終更新日  2007年08月29日 00時32分12秒


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