優美の南米旅日記

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2008.01.30
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カテゴリ: カテゴリ未分類
「バンが来ましたよ」というフロント係の声で、私は目が覚めた。

「1時間も遅れて来たよ。行くよ、優美ちゃん!」と、まあくんが私を急かす。

「うわっ、もう20時30分?いったい何時に着くの??」と、私は言いながら荷物を持った。

「分からん。0時前には着くんじゃないの?宿の方、大丈夫かなあ?」

コチャバンバからトロトロという小さな村への定期的な交通手段は、存在しない。

お迎えのバンは、宿のオーナーが村へ向かう車を探して、手配してくれたものだ。

8人掛けの車を覗くと、後部座席に50歳くらいの男性が座っている。

その後ろの席は毛布でくるまれた荷物で、天井すれすれまで一杯。

私達が男性の隣の席へ腰掛けたと同時に、車は出発。



「俺の席はお尻がいたいんだけど」

「ここに三人座るのは無理があるんじゃない?」

「でもまあ、アフリカの乗り合いバスよりはマシだよ。でも、動物の臭いがするなあ」

などと言っている内に、運転手は車を止め、外で人と話しだした。

暫くすると、私達が足を置いていた所へ男性三人が乗り込んで座った。

「まじかよ。超、狭苦しい。アフリカと変わらなくなってきたよお」と言いながら、私はまあくんを見た。

とはいえ、席でもないところに詰め込まれてる3人は、もっと苦しそう。

30分ほど走ると舗装道路がなくなり、でこぼこの道を車は登っていった。

なんか眠くなってきたなあ…………

……………………..

ウィーンウィーンウィーンウィーン



いつの間にか眠っていたようだ。

「道が前夜の雨でドロドロで、なかなか上っていかないんだよ。四駆なんだけどね」

ヘッドライトで照らされてる道を見ると、柔らかそうな土にタイヤの跡が複数残っている。

「今何時?」

「0時過ぎ。優美ちゃんはぐうぐう気持ちよさそうに寝てたねえ。俺は寄っかかられて、その上お尻は痛いし死にそうだよ」と言いながら、私の体を元の位置へ押す。



街灯が約1キロ下方にポツンとひとつだけある。

「相当登ってきたみたいだね。これ、滑り落ちたらやばいんじゃないの??」と、言ってる矢先に車が右後方へズルズルと滑っていく。

もちろん、こんな山道にガードレールなんて無い。

うううううっっっ お願いっっっ 止まってっっ!!!と、全身に力が入る。

1メートルほど下がったあたりで車が止まった。

ふううううううう

車内に安堵の空気が流れる。

思い通りにならない道に腹たてたのか、運転手がイライラとした感じで水分補給をした。

「運転手が今飲んでたの、アルコールだよ」と、まあくんが言う。

「えええっっ??マジ!!??こんな道、まともに走ってられないってわけ??」

カーブに差し掛かる度に、何度もバックを繰り返して登ろうとする運転手。

「あいつ、すげえ運転下手だよ。いちいちバックする必要ないのに」と言うまあくんの声が、次第に遠くに聞こえてきた。

眠いなあ………

……………………….

ガタンゴトン ガタンゴトン ガタンゴトン

「んん…なになに?どうしたの??何の音?」と言いながら、私は重い目蓋を必死に開けた。

どうやら、再び眠りに落ちてた様だ。

,窓の外を見ると、車のタイヤが半分以上川の中につかって渡っている最中。

しかも、フロントガラスには雨が打ち付けられている。

「ちょっとちょっと…….川に流されないでしょうねっっっ!!??」

ズズズズウウウ……ガタン……..ズズズズズズ…….. ガタン

ゆっくりと前進する度に、車の底が石にすれる。

15分程でなんとか、川の通り抜け成功。

「ふうううう……なんかとんでもない所に向かってるみたいだね」と私は言った。

「ほんっと優美ちゃんはお気楽でいいねえ。ずっっとグウグウ寝てるだけだもんねえ」と、一睡もしていないまあくんは、イライラぎみ。

「あれ?どのくらい寝てたの?」

「1時間くらい寝てたよっ。ったく、誰だよ、こんな所に来たいって言ったの」

「どんな所かは、来てみないと分かんないの」



暫く行くと、車が止まり、隣にいたおじさんが、後ろに積んでた山のような荷物と共に降りた。

「あの荷物、蜂みたいだねえ」と、まあくん。

「こんな山奥に家があるけど、何して生活してるんだろ?」と、暗闇に消えていくおじさんの姿を見ながら言った。

「蜂蜜でもつくって、一発当てようと思ってるんじゃないの?」

再び車に乗り込むと、私達の前に小さくなって座ってた人達は、やっと後ろの席に座ってくつろいでるようだ。

暫くすると、いっそう雨が降り出し、道はさらにドロドロ。

「この村に行けない時期があるってガイドブックに書いてあったけど、きっと雨期はこの道閉鎖されるんだろうね」と、まあくん。

「え?じゃあ、この先に住んでる人は、どうなるの?」

「知らん」

更に1時間ほどいくと、ヘッドライトに照らされて、平屋の建物が並んでるのが確認できた。

既に時計は3時半を回っている。

「一応、こんな山奥にも村があるんだねえ」と、私は不思議な気分だ。

目的の宿へやっっと到着。

インターホンを鳴らした。

しかし、闇につつまれた宿からは何の反応もない。

「ちょっとおおお、どおしよう。。。。。」

運転手が、料金を払うように言ってきた。

「今お金を渡したら、行かれちゃうから」と言いながら、まあくんは運転手を軽く無視。

「携帯電話で連絡してもらえる?」と私は運転手に聞くと、「ここの村には電話回線がない」と言う。

「えええっ??じゃあ、俺たちが来るって話も伝わってないんじゃないの?」

「でも、一応ここには誰かがいるようなこと言ってたよ。まいったなああああ」

雨は容赦なく降りしきる。

こうなったらこのバンの中に居座ろうか……と、思ってしまう。

「他にも宿はある?」と、まあくんが運転手に聞くと、頷いた。

そして諦めて去ろうとした頃、奥の方で明かりがついた。

よかっったあああああああ

私達は荷物を取り出す用意をして、運転手にお金を渡した。

暫くして背の小さい感じのよい女性がでてきた。

「話は聞いてたけど、今日来るとは知らなかったわ」と言って、私達を中へ促した。

え?そうだったの?

「昨日からずっと雨なの。昨夜は18時に寝たから、たまたまベルで目が覚めたのよ。運が良かったわ」と、女性は言いながら、部屋のドアを開けてくれた。

あぶないあぶない。

部屋を見るとベットが4つ置いてある。

他に客がいないせいか、私達だけで使えるようだ。

そして、私達はまもなく、深い眠りについた。





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Last updated  2008.01.31 03:15:49
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