がんばにゃん!!!

エイズ



猫エイズは、別名「免疫不全症候群」と呼びます。
無症状キャリア~移行期(元気が無くなり発熱・下痢・痩せる・食欲不振など症状が出てきます)~発症と進行していきます。
人間のエイズと違って、猫の場合は血液検査で発症と確定は出来ません。出ている症状から推測します。その発症の決定的な症状が【口内炎】です。
口内炎がまだ出ていないけれど他の症状が出てきている場合は、発症へ至る「移行期の段階」にあると思われます。または著しい貧血、高熱、衰弱のために発症と診断される場合もあります。

この免疫不全症は、ウイルスによって身体の『免疫力』がどんどん低下していく病気です。『免疫力』とは身体の持っている「自己治癒力」「病原菌やカビ菌・諸々のウイルスに対する抵抗力」などと考えて下さい。また、免疫力とは「血液・リンパ管の中にいる細胞の力」です。
代表的な物がリンパ球を含む白血球です。そして毛細血管やリンパ管に至るまで、全身にこの免疫細胞は巡っているんです。
白血球は主に体内に侵入した細菌・風邪を含むウイルスを攻撃して感染しないように防御しています。血液はケガや炎症部分といった傷の止血や修復も行いますし、食事の栄養成分・酸素を全身細胞に運ぶ役割もします。細胞から排出された老廃物・毒素・余分な水分などを体外に排出する役目もあります。
この免疫力がウイルスによって衰え減っていくと、風邪をひいても治らない、下痢が止まらない、傷がいつまでも治らない、など自力で治す力が失われていきます。さらに進行すると、「常在菌」というどこにでもいて普段は免疫力で押さえ込んでいる、全く無害な菌にも負けて感染してしまいます。
これを「二次感染症」、「易感染症」、「日和見(ひよりみ)感染症」などと呼びます。
免疫不全症の子に多い二次感染症が、皮膚炎・結膜炎・鼻炎・気管支炎・肺炎・膀胱炎などです。
【口内炎】も実はこの二次感染症なのです。人間も動物も口腔内には雑菌がいますが、免疫力で増殖しないように抑えているのです。それが免疫低下により、菌の増殖を抑えられなくなると口の中で菌による炎症が始まります。これが実は口内炎・歯肉炎の原因なのです。
口内炎を発症の目安にしているのは、「口腔内の雑菌繁殖すら抑えられないくらいに免疫不全症が進行している」と考えられるからです。
ただし、口内炎が出ていなくても、免疫低下から別の疾患を起こしていれば、その病気の状態でも「発症」とみなす事もあります。

ウイルスによって免疫力が落ちることで、血液循環も悪くなります。毛細血管は内臓や細胞にまで行き渡り、免疫細胞が体内に侵入した菌・ウイルスを攻撃しています。ところが、血の巡りが悪くなる事で攻撃も出来なくなり、口~腸の内壁にあたる粘膜細胞も働きが悪くなります。腸内の悪玉菌が増えるきっかけにもなります。そのために、胃腸の働きが悪くなり下痢をしたり、消化吸収能力も落ちて痩せていったり、貧血になったりします。
皮膚の表面にも常在菌であるカビの一種で「真菌(カンジダ菌・白癬菌など)」と呼ばれる菌が付いています。これも、免疫の低下により菌が繁殖すると皮膚炎・脱毛等を起こします。
また、傷口や炎症部分から菌が毛細血管に侵入すると、体内のあちこちで増殖して炎症や痛みを起こす事もあります。全身に繁殖すると体中の痛みを訴えて触れるだけでも激痛を感じる症状が出ることもあります。四肢の部分で腫れ・痛みを起こし、患部が移動したり、腫れる箇所が増えていくというケースもあります。この場合には敗血症を起こして命の危険性も出てきます。

これらの症状は免疫力(血液の状態)が正常に戻らない限り、いくら薬を使っても一時的に症状を抑えているだけで治りません。再発を繰り返して次第に症状は悪化していき、薬での抑制効果も低下していき、最後には全く効果を得る事が出来なくなってしまいます。

(文責:Erie)

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