がんばにゃん!!!

FIP



こちらはエイズ・白血病の免疫不全症とは正反対の「免疫過剰反応(免疫力が上昇し過ぎる)」を起こす病気です。免疫過剰反応とは、免疫力が細菌・ウイルスを攻撃するように自分の体を攻撃し続ける反応の事です。
FIPは発症すると2種類の症状のうちのどちらかが出てきます。
下の解説で、1のウェットタイプ発症の方が多く出る症状で75%の確率、残り25%が2のドライタイプです。

1。ウェットタイプ
 胸やお腹に水のたまる症状です。胸水・腹水と呼びます。
血液中のウイルスが血管に炎症を起こさせ、身体が「抗体」と言うたんぱく質で作られた攻撃物質を送り込みますが、次々と破壊されていき、蛋白質は水分とともに血管の炎症部分から外へ漏れていきます。これが胸水や腹水の原因になります。身体の栄養となるべき蛋白質はこうして水と一緒に漏れていきますからいくら食べても痩せていき腹水のため、胃腸圧迫を起こして食欲不振になって衰弱してしまいます。
胸水や腹水を抜いて調べると一般的な胸水・腹水よりも含まれる蛋白質の量が多いためにドロっとしているのもFIPの腹水の特徴です。

また、全身の血管で炎症を起こすので、腹水・胸水だけでなく内臓や脳にも疾患が現れる事も多いのです。
内臓が血管性炎症を起こすと、発熱も見られます。肝臓なら肝機能低下から嘔吐・黄疸、腎臓は腎不全が進行、胃腸の炎症で食物の消化・吸収が正常に行えなくなりひどい下痢になります。ほとんどの内臓が炎症のために正常に機能しなくなってしまう「多臓器不全」で亡くなる場合もあります。
また脳に炎症を起こすと脳神経に影響を及ぼすために、ドライタイプほどではありませんが、異常行動が見られる事もあります。

2.ドライタイプ
 こちらは胸水・腹水はたまらないものの、やはり同じように血管から全身の臓器に炎症を起こすものです。あらゆる内臓のどこに炎症が出るか判りません。最初は風邪のような症状や高熱や下痢を起す事もあります。そのうちに肺・肝臓・腎臓・胃腸など内臓に炎症が出てきます。
末期には炎症が脳のあちこちにおこり脳神経系を圧迫していきます。神経部分が正常に機能しなくなるために、脳神経障害からのさまざまな異常行動が見られるようになります。眼振・顔面の表情異常・行動異常・痙攣など、炎症の圧迫部分によって変化します。これが、巷のサイトで表現される「最終的には狂い死ぬ」という理由なのです。全ては血管からの炎症が始まりなのです。

FIPはどちらのタイプも他の病気に比べると、発症したら進行は早く、たいてい1~2ヶ月で命を落とします。ドライタイプの方がウェットよりは多少余命がありますが。。。
キャリアのうちに検査で数値が高めと判っていれば、ある程度の予防措置が出来ますが、発症してからの症状は抗体値や他の血液検査をしない限りは医者が普通の病気と間違え易いものばかりです。進行が早いので、ウイルスを疑って検査で判明する頃には既に手遅れというケースが多いのです。
この治療には、免疫過剰反応を抑えるために免疫抑制剤であるステロイドやインターフェロンの投与を病院では行ないますが、効果はあまりないようです。FIPも免疫力が正常に戻らない限りは治りませんが発症して諸症状が出た場合には進行が早いので、回復困難な病気です。

ドライタイプの場合には、初期症状でFIPと判明し、且つステロイドを1回も使用しない場合に、シベリア霊芝を主体とした漢方投与でキャリアに戻った症例もあります。

<FIP判別検査>
血液検査でコロナウイルスの「抗体値」を調べますが、数値は症状とは関係なく非常にばらつきがあります。
数百・数千・数万と発症した猫によってもさまざまです。
また、抗体値100未満で、既に発症しているケースもあります。
こうなると抗体値そのものはアテになりません。
コロナウイルスの抗体値だけでなく、肝臓の血液検査でγーGTPが異常に高いのもFIPの特徴です。が、肝臓以外の内臓の数値も全体的に正常値よりもかなり高い数値を示している事も多いので、コロナ抗体値と血液検査全体のの数値を合わせてFIPと判断する獣医さんもあります。
TP(血漿タンパク)が高い事も判断の目安になります。
ウェットタイプで腹水・胸水がたまっている子は、水を抜いてタンパク含有が多いかどうかを判別します。
このようにFIPは、「症状・抜いた液・血液検査数値」で総合的に判断していきます。

(文責:Erie)


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