不妊治療･･･27歳春～
2004年6月7日。27歳まであと1ヶ月。
両親に送られて入院。手術は翌日8日。
午前中に様々な検査をして入院着に着替えるも、この時点では健康な入院者。
ベットで友人に借りたマンガを読む。「ブラックジャックによろしく」。病院で読むにはあまりふさわしくない（笑）
その後下剤を飲んだり手術同意書を書かされたり、睡眠剤を飲まされたり･･･
手術当日、朝イチで浣腸。今まで生きてきた中で最高に屈辱的なポーズ。
朝食の香りが漂う中、1人絶食。水分補給も禁止。点滴開始。
昼になるとﾀﾞﾝちゃんはじめ家族到着。
「お弁当作ってきたのよ～～♪」とのんきな母。その後義母も到着。
ﾀﾞﾝちゃんはじめ家族達は、ラウンジで待つ事に。先日の説明では、1時間程度で手術は終わるとの事だった。
手術室に運ばれる。テレビで見るのと同じ、丸いライトが天井にある。麻酔のマスクを鼻にあてられ数秒でトリップ。
麻酔薬って、猛烈に臭い。
･･････････それからどれほどの時間が経ったのか、名前を呼ぶ声で目が覚める。ものすごく身体が寒い。
その瞬間、気道確保の為に入れられていた管を思い切り抜かれる。ズブズブズブッと音がして、喉に痛みが走る。
（い･･･痛い･･･）そしてまた意識を失う。
夕方になれば意識がはっきりしますよ･･･そう言われていたのに、その次に意識が戻ってきたのは窓の外が暗くなってから。
そして、昼までいた病室とは違う場所。やたらと部屋の中に人がいる。
「ユユ～、大丈夫？誰がいるか分かる？？」話かけてくる母。声が出ない。口には酸素マスク。そしてお腹が痛い。
喉の痛み、身体のほてり、お腹の痛みで意識は朦朧。そして気が付くと病室には母親しかいなくなっていた。
「お母さん、今何時？」「11時」･･･「12時」･･･そんな会話しかない。
お腹が痛くとも、あまりの血圧の低さ（70～80位）に鎮痛剤も使えなかったという。
夜中になって、ようやく鎮痛剤の注射を打ってもらう。猛烈に痛い注射だが、その後痛みが引きようやく眠れる。
が、2時間程で効果がなくなり、また注射を打ってもらう。
そんなこんなで、ようやく意識がはっきりしたのが朝の4時。
医師の説明では夕方にはこの状態になっているはずだったのに、実に予定から12時間後の出来事だ。
さすがの私でも、何で朝まで意識がはっきりしないのか、何故腹に4箇所しか穴をあけていないのにこんなに痛むのか、そして個室にいるのか？
何かがおかしいというのは肌で感じていたが、ようやく母の口から「お腹いっぱい切ったのよ」と聞く。
おそるおそる触ってみると、確かにお腹には大きなガーゼが。
手術中、腸を傷つけてしまい止血の為に開腹手術が必要になったという。そしてﾀﾞﾝちゃんが手術室の前まで呼ばれ、開腹に同意。
その後、腸には傷ひとつなかったのが判明したも、時既に遅し。切った後。
いわゆる判断ミス、医療ミスだった。
その後医師からの謝罪の一言もない。
その某市民病院は、その後も患者の腹の中にガーゼ忘れたり、以前は切断する指を誤ったりと医療ミスが絶えない病院･･･
手術時間も3時間半に及び、意識がはっきりしないのも麻酔の時間が長かったから、お腹が痛いのもいっぱい切った（4箇所の穴プラス12センチの傷）から。
部屋が個室なのは、うわ言で「痛い」を連発していた私を心配した母親が付き添いたかったから。
だったのだ。
朝になり、主治医が部屋にくる。その後も頻繁にやってくる。罪悪感からだったのかな？？？
手術翌日の昼に、ようやく一杯のお茶を飲めた。夜はドロドロの液体食。
もちろん入院5日だった予定が、11日に延長。仕事も20日の病休だったのが30日に延長。
手術後2日目には道尿も抜いてもらい、歩行開始。部屋も最初にいた大部屋に戻してもらう。
その後時間を重ねる毎に歩く距離も長くなり、シャワーも浴びれるようになり、ご飯も食べられるように･･･
その度に退院願望が強くなる。早く家に帰りたい･･･でも、退院予定日までは入院する事に。
退院後は家で引きこもり生活を行う。10日も寝てばかり生活していたからか、体力激減で何をしてもすぐ疲れるように。
お腹の傷も痛むし暑いし･･･最悪の療養期間だった。
術後1ヶ月程経つと、傷口が腫れ上がってきた。
普通なら傷口の保護の為に処方される薬を出してくれなかったから･･･とんでもない腹の状態に、ただひたすら涙。
反面、結婚してからで良かった･･･と胸をなでおろす。
その後数回通院したがその中で、手術中には手術の刺激で卵管が閉じてしまう事がある為、術中に卵管通水をする事になっているのに、
医師が行わなかった事が判明。
その結果････････
© Rakuten Group, Inc.
