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「トットさん、いつまで地図を持ってたの?」
ジョンピーは記憶を辿ろうとトットさんに尋ねた。
「そうだなあ。ああ確かお前がグーとタラを見つけたとき思わず羽の下に隠していた地図を触った覚えがある。だがボロコムから連れ出されたときもう一度確かめた時にはもうなかったんだ。」
「そうするとその間か?何か思い出さない?」
トットさんの答えにジョンピーは再び尋ねた。
「そう言えばバンの奴、『大事にしろ、お守りだ。』とかなんとか言って、銀の鎖がついたこの小さなペンダントくれたなあ。」
トットさんはお腹の溝に埋もれたペンダントを手繰り出した。
「トットさん、そんなものもらってたの?」
ジョンピーの言葉にトットさんは怒って言った。
「なんだこんなもの。あんな奴にもらったものなど捨ててしまおう!」
トットさんがペンダントを首から外し、ダスターシュートに投げ込もうとしたとき、ケイノービがそれを止めた。
「まあトットさん、捨てるのはいつでもできる。そんなものだってなんかの役に立つかも知れんぞ。」
バンの事を信用できないマルークは怪訝な顔で見つめていた。
「ベン爺さんよ。こんなものがなんの役に立つか分からないが、ジェダイマスターのあんたが言うならしばらくは持っておくか。」
「でも何でお守りなんて言ったんだろうね?」
捨てることを思い留まったトットさんにジョンピーは疑問をぶつけた。
「奴、なんかポケットをまさぐってゴミでも見つけたように引っ張り出して俺にくれたから、ただ単に邪魔だっただけじゃないか?」
トットさんは毒づいた。
「どうやらあいつら本当に地図を無くしたらしいな。」
悪漢ベーダ―はトットさんたちがいる部屋を監視するモニターから聞こえる音声を見ながら言った。
「まあ、地図を無くしたのならアレ=デ・ランに届けることもできないのだから、いいんじゃねえか?」
バンは皮肉っぽく笑いながら言返した。
「そうだな。そうなりゃもうあいつらに用はない。明日にでも処刑してしまうか。」
ベーダ―の言葉にバンは不敵な笑みを浮かべながら少し眉に皺を寄せて言った。
「お前の好きにすりゃいいが、俺の出身のコレリアじゃ、その前の夜は好きな物を食わしてやるくらいの情けはかけるがな。」
それを聞いてベーダ―はフンと鼻を鳴らして言い返した。
「そんな風習なんて知らねえな。まあ最後の夜だ、ドド星で採れたベゴン豆くらいはつけてやろう。」
「何?ベゴン豆だと?大海賊の親分のベーダ―様にしちゃ、余りにもしけたことを言うな?」
バンは呆れて言った。
「馬鹿言うんじゃねえ。これでも特別大サービスだ。」
ベーダ―は憤慨した。
翌朝、ベーダ―の手下でもほとんど知らない秘密の処刑場に行く通路をトットさんたちは手下に後ろからブラスターを突き付けられて引き立てられていた。
「ベン爺さんよ。あんたジェダイマスターだろ。どうにかできねえのか?」
トットさんはベン・ケイノービに思い切り悪態をついた。
「フォースと共にあらんことを。」
老いぼれたかケイノービは何とも頼りないことしか言わなかった。
マルークは先ほどから黙りこくっていたが遂に我慢できずに行動に移した。
「マルークよせ!」
どうせ処刑されるならここでひと暴れしても同じことだと思ったのだ。
だが多勢に無勢、すぐに別の手下がマルークの後頭部を一撃して彼は床に倒れた。
「こいつなんて野郎だ。そんなに早く死にたいなら今ここでぶっ殺してやる、」
手下はブラスターを構えるとマルークに向けた。
静かな通路にブラスターの不気味な発射音が鳴り響いた。
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