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トットさんとジョンピーは巨大な体を玉座に横たえたジャバの前に引き立てられた。
ビブ・フォーチュナがジャバの耳元で何事かかささやくと、ジャバはぶるっと体を震わせてようやく目覚めた。
ジャバは目の前にちょこんと座る小さな鳥をぎろりと、その大きな目玉で見下ろすと野太い声で何事か唸った。
トワイレックのビブ・フォーチュナがそれを訳した。
「マルークとかいう若造が私に何か贈り物だと?いったいどんな 贈り物 だ?それが何かによってはお前たちを食ってしまうから心して伝えよ。」
トットさんは不安そうにジョンピーを見つめた。
ジョンピーも内心では動揺していたが、しっかり者の彼のことだ、そんな不安はお首にも見せず胸にぶら下げたペンダントを外して、小さなボタンを押した。
すぐにペンダントは眩い光を謁見の間にまき散らし、その光が一点に集中すると、その中心に今やジェダイマスターとなったマルークの姿が現れた。
「親愛なるハット族の長ジャバ殿下。私はマルーク・ウシ―ウォーカー。ジェダイです。」
それを聞いて一同は笑い声を立てた。
今はもうジェダイは過去のおとぎ話の魔法使いに過ぎなかったからだ。
そんな様子を無視するようにマルークの口上は続いた。
「あなたに差し出された私の友人バン・ソロをどうかお返し願いたい。その代わり素晴らしい贈り物を差し上げます。それは・・・・・」
一同の目がマルークの唇に注がれた。
だがジャバはそれが何であろうが、これだけの財宝を持っており今更どんなものをもらおうと嬉しくもなんともなく、ずる賢いジャバは贈り物はもらうが、ソロを返す気は毛頭なかった。
「その贈り物は、ここいいる地球という星から来た二人の鳥です。人はジョンピーといい、地球では鳩レースのチャンピオンで、スーパースターです。頭もよく勇敢で何でも知っています。閣下の良き片腕となるでしょう。」
ジョンピーは自分自身も知らなかったことに驚いてうろたえた。
それにかまわずマルークは続けた。
「もうひとりは太っちょポッポのトット。単なるデブのハトで、飛ぶことも、走ることもできず、口は悪く何の取り柄もないですが、漬物石くらいにはなります。閣下が漬物をお食べになるならではありますが。」
トットさんはマルークの自分に対する馬事雑言に、ムカッとにらみつけた。
だがジャバは自分の体形に似てブヨブヨで普通なら嫌われる性格が尊敬されるハット族の民族性のため、トットさんは事のほか気に入られることになった。
ジョンピーは広い広い宮殿の伝令役として飛び回り、トットさんはジャバの膝の上に座らされ、彼の愛玩ペットになった。
そうしている間、新たな客がジャバ宮殿を訪れた。
フードを目深にかぶり、静かな足取りで入って来たフードの男にビブ・フォーチュナが足早に近寄り押しとどめようとした。
しかし、その男はこの意志の弱いトワイレックに片手を振ると、いとも簡単に彼の操り人形となってしまった。
そうしてジャバの前に案内された男はフードを頭からゆっくり降ろして行った。
それはマルークだった。
それを見たトットさんは激しく怒鳴った。
「こら!マルーク!俺たちを贈り物にするとは何事だ!許さねーからな!」
さてマルークに何か策があるのか?
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