AKIYAN'S SHOW

AKIYAN'S SHOW

2004.12.01
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テーマ: 愛しき人へ(899)
カテゴリ: カテゴリ未分類
治療を繰り返すこと約2年…

その間、効果もあってか思ったよりも元気に過ごせた。

癌は小さくなったり、大きくなったり、

転移したらその度都度、治療個所が増えていくといった具合。

週単位で入退院を繰り返してきたが、

明るい兆しが見えていた頃だ。

うちのチビギャンどもとも遊べていたし、食欲も旺盛だった。

お酒もたしなむ程度に呑んでいた(前はかなり呑んでいたが…)。

車も運転できていたので、お袋とよく出かけてもいた。




3年目ぐらいだろうか、変化がおきた。

歩行困難になってきている。


状況に変化があった時に担当医に呼ばれるが、

今回は深刻そうだった。

診断の経過とともにレントゲンを見せてくれた。

レントゲン上では、癌に侵されている部分は黒くなるという。

親父の骨が映し出されたレントゲンは、ほぼ全身に黒斑点があった。

特にひどかったのは、腰から下の下半身。

つまり下半身の骨全体に癌が転移していたということだ。

歩行、特に段差のあるところは気をつけるように…と担当医からは念を押される始末。

その辺からだろうか、入院のスパンが長くなってきていた。



そして1ヶ月単位

ついには退院未定にまでなってしまった。

入院が長くなると動かないので、食も細くなっていく。

恰幅のいい親父の体が徐々に細くなっていった。



実家では祖母、つまり親父の母が寝たきりの生活を送っていた。



お袋は父の病院に行きつつ、祖母の世話をしていたわけだ。

いくら面倒を見るのが好きだと言っても、なかなかできる事ではないだろう。

食事の世話、下の世話、愚痴を言われながら世話をしてきた。

お袋のいいところは言い返すところ。

言うべきことは言い、やるべきことをやる。

そういったことで信頼の絆が深まっていったのではないかと思う。

親戚のおじさんやおばさんには、お袋に足を向けて寝てほしくない。

それほどがんばってきた。

しかしお袋の努力の甲斐もなく、祖母は今年の3月、老衰で息を引き取った。

92歳だから大往生と言っていいだろう。

祖母も満足だったと思う。

祖母の葬儀も親父は入院生活を送っていたため、参加できなかった。

本来、うちの親父が長男であるため喪主を務めるが、

親父は入院中。

つまり喪主不在の葬儀というわけだ。

親父には妹と弟がいるが、弟であるおじさんが代理で仕切ることになった。

親父を含めうちの一家にとってみれば無念だった。

おじさんのことは嫌いではないけれど、

最後まで面倒を見てきた、うちの家で送ってあげたかった。

親父も病室で涙を流していた。


「四十九日だけは出たい」という親父の希望もあり、

一時退院の申請をしてみた。

2泊程度のものだが、無事許可を得ることができた。

「無理をしないように」

これは本当に口すっぱくして言われた言葉。

親父も「みんなと家で会える」

「自分は食事ができなくてもみんなの姿を見ながら懐かしい話ができる」

祖母の「供養ができる」と非常に喜んでいた。

実際、お袋も姉も俺も、みんな楽しみで仕方がなかった。

しかしその四十九日を行った日が、

こともあろうか親父の運命を変えた日となってしまった。





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Last updated  2004.12.01 20:35:20
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Comments

kakun9016 @ Re:ウィ~ッス!(02/10) こんにちは! 久しぶりにやってきました …
さっちょん9761 @ Re:ウィ~ッス!(02/10) お久しぶり~!! 元気そうで良かった~…
bittersweet @ Re:ウィ~ッス!(02/10) しばらく書かないと、モチベーションって…

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