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角田さん、面白かったです読んでいくと、どの主人公もみな「ああ...」と心をつままれるような、イマイチな感じになっていて、なんだか続きが妙に気になるのです凄いかっこいい、颯爽として、憧れる、といったような形容の対局にあるような、でも激しく嫌な状況でもなく、いかにもありそうな、いや、これはまさしく自分であるような、そんな身近なイマイチ感表題作はもちろんですが、「テラスでお茶を」もきゅーと心に残りますマンションだって買うんだから!なんて、ヒロインが口走る台詞が凄いリアル...一見恋とは関係ないことなのに、その心理、凄い共感...常に100%がんばりきるなんてことできないよう、と思うときに、とてもぴったりくる一冊かもしれません...ああこれでいいんだ、またゆっくりやっていくか、これからね、なんて気持ちになります
2009.04.28
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相棒が出国しました仕事、生活基盤作りと、私の仕事の都合をまあまあ合わせて、相棒先発、しばらく母子二人暮らしですチビはとてもパパ好きなので、家に帰って寝る時間になっても翌朝になってもパパがいないことが受け入れられず、はじめは断乳のような騒ぎでしたこのイタズラ盛りのチビを抱えて、大過なく生き延びることが最低目標です出国目前まで忙しく働いていた相棒は、赴任翌日から出張しかも急に降って湧いた新型インフルエンザもう少し遅かったら出国すら取りやめだったかもしれない流行振り...あっちもこっちも心配です気負い過ぎずやっていくしかないひとりじゃないんだから、チビがいるんだから、しっかりしなくちゃそんな毎日の始まりと同時に、私の仕事、日本での生活、引越準備のすべてがカウントダウンですチビは私の鏡私が元気なら元気の素になるし、へこんでいればそれを察知する前向きに頑張っていこうと思います
2009.04.27
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「泣く大人」と対なのですね私の中の江國さんイメージはいつも透明ですが、「泣く大人」と同様に、現実に存在する江國さん、という感じがとてもしましたエッセイは普段の小説世界とまた違って、直に声が聞こえてくるようでこれもまたいいですねエッセイの方が、小説よりも江國さんの現実的存在を感じるのですが、でもこうした感性を持って生活する「ふつうの生活」って...とふと思ってしまいましたなんだか私のイメージする「ふつうの生活」と違うような気がするなあそうでないととてもあんな透明なこころは維持できないかも...でも嫌でも通過しなくてはいけない透明でない世界を、江國さんがどうやって自分の中で消化されているのか、とても気になりますそんなことに思いをはせながら読んだ一冊でした「泣く大人」と合わせて、折に触れてまた読み直したい、と思います
2009.04.17
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久しぶりにスペンサーを読みました!いつもながら気の利いた会話、かっこいいスーザン、とてもよかったです今回は、失踪中のベルソンの妻リーサ視点での語りが本編の合間合間に挟まれて話が展開していきましたが、彼女の置かれた状況、危機、スペンサーの追跡が絡み合って、とてもはらはらしながら読みました現在のリーサの危機はもちろんのこと、リーサの過去が徐々に明らかになるにつれて、ベルソンを信じ、難局を乗り切って力強く生き抜こうとする女性の姿にとても惹かれましたラストシーンがまたぐっと来ましたあんなに嫌なヤツと思ったルイスにもつい心が残ってしまうのは、パーカーの書きっぷりのせいでしょう...しかしアメリカってこんな世界?とまた極端なことを考えてしまいます実際、言葉の壁、人種の壁は単純に「アメリカ」とはくくれない、奥深い問題なのでしょう...
2009.04.13
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ビザ取得の面接で米大使館に行きました家族全員で来いとのことで、ちょうどラッシュの時間帯にチビを連れて行くことに(*_*)しかもチビにとっては電車初体験!果たしてどうなることかと思いながら向かいました早起きして少しでもラッシュを外そうと思ったものの、実際起きたら普段と言う程変わらない...ヒヤヒヤしながら始発の電車に乗り込みました結果的には、相棒の膝でチビは熟睡無事電車を突破することができたのでしたしかし最難関は大使館そのものでしたまず既にアメリカ的な雰囲気建物や人々、表示などが突然アメリカになり、一気に不安が高まりますその上、待合室では1時間待ち走り回り奇声を上げるチビをひたすら追いかけ、なだめて、心身ともヘトヘトでした面接自体は3分かからず終了ほっとして外に出ると、入口のボディチェックで長蛇の列これでも早く終わった方かと胸を撫で下ろしたのでしたしかし私にとっては一生にたぶん一度の体験それを今日、この日この時間にやろうとしに来ている人々がこんなにいるものだとは...驚きましたそれに改めて英語だらけの世界にため息が...目にしただけで意味が染みてくる、そんな日本語と違い、ちっとも頭に入らないこんな世界で生活していけるのかなあ...
2009.04.10
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重そうだな...と思いつつも手にとってしまい、やっぱりとても重かった一冊「家族」という形態を維持していくのは、普通の(初婚の)夫婦と子供だって容易なことではないと思いますそれを、子連れ再婚というある家族をテーマにしたことでより鮮明に「結局家族ってなんだろう」ということに立ち戻らされます血さえつながっていれば家族なのか「本当の家族」は無条件にしあわせなのかいや、決してそうではない、と思わずつぶやいてしまいます何かとてもドラマチックな事件がばばーんと起きる、ということではなく、淡々と過ぎていくといってもいいお話ですが、それだけに、余計に現実感を伴って心に訴えかけられてしまったと思います幸せとは、一番近くにいる人を一番好きでいられることで、遠く離れてしまった人に「お帰り」と言えることで、助けを求められたらいつでもどこへでも駆けつけられること。とてもシンプルで、でもやっぱりこのしあわせはただ普通には守れない意志を持って守っていくものでも素直に、「ああ、そうだなあ」と思えました自分も、しあわせを作っていきたいと思います
2009.04.06
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家を貸す、のです誰も住まないと家が傷む、とか、ローンの支払いもあるんだから、とか、理由は明確にあるんですが…どうもしっくり来ませんまあ自分がここにいないことにしっくり来てないからなんでしょう頭では借り手がつかないのも困るなあと思うのですが記念に植えた木とか、二度と出さないつもりでクローゼット内に無理無理はめ込んだスチール棚とか、チビが早くもつけたシミとかそれなりにささやかに暮らしてきた小さなひとつひとつが、すべてリセットされてしまう気持ちなのですしかしそれで感傷的になっているのもここまで!それにあたり、当然家の中をカラにせねばなりません今回の引越は業務扱いなので、相棒の会社が費用負担してくれますそこで引越屋さんが見積りに来、いわく、「大物家具は少ないのですが雑貨が思った以上に多いですね このままでは御社負担限度額を10~15万円程度超過します 荷物のダイエットをされた方がよいかと...」15万も超過あり得ない見渡すと、確かに食器棚とかリビングボードとかそういう家具はないあるのは、あまり着なくなった服、捨てられない昔の本やノート、ぬいぐるみとか、紙袋をとっていたら段ボール2箱になってたりとか、化粧品や食品など買い置きしているものとか…何か凄いコレクションがあって、とかいう話じゃないんですあればまあ使うけど、こんなにとっておくことあったの?というものばかりは~もう当分引越なんてないと思っていたのにこりゃいい機会と思ってダイエットするしかないですね手始めに古い服をばっさばっさ袋に詰め、読み直すことなどない日記帳をぎっちり袋に封印して捨て、古いけど捨てられなかったカセットテープをPCに吸い上げ、次はどこに手をつけようかと部屋を眺め回しています...
2009.04.05
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まるで映画を読んでいるような不思議な感覚でした主人公のふたり、鞠子と双葉それぞれの視点で真実に迫っていくその過程が、とても映像的で、展開がスピーディなのと同じようにこちらも次々とページをめくりましたテーマそのものはかなり早い段階で分かってしまうのですが、それは特に問題ではなく、その謎に二人が迫っていくさまそのものにとても興味を惹かれ、惹きこまれました大人の都合に翻弄されて生まれてきた二人二人の姿がそれぞれに生き生きと描かれているのが余計に、これからどうなってしまうのか、暗澹たる気持ちにさせられましたしかし最後は、こんな二人を見たら、ああもう大丈夫、厳しいことはたくさんあるだろうけれどきっと大丈夫、そう思える、すがすがしい気持ちにさせられる美しいシーンでした東野さんいいですね!私にとってはずれなしです
2009.04.01
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