多重債務者の交差点

多重債務者の交差点

(12)U.miの場合 


愛知県の◯毛織に入社、社会人とし夢と希望の第一歩を踏み出しました。
このとき月給は7千円で寮生活、まだまだ15才の寂しさは表情に出ていたようです。
昭和43年5月、一身上の都合で退職、帰鹿後、
昭和43年10月実姉の紹介で◯交通(株)月給8万円で車掌勤務しました。
昭和48年4月退職。
23才にもなればいつか恋もしますが悲しい別れも経験します。
傷心は知らないうちに私の性格を暗くしていたようです。
人間不信に陥った私は人と接するのを避けましたが、親の勧めもあって自動車学校に通い免許を取得、ウツを消すにはうれしい出来事でした。
そんな私の心中に飛び込んできたのが今の夫◯だったのです。
昭和50年3月18日婚姻届。
昭和50年6月8日長男誕生。
昭和52年6月21日長女誕生。
昭和54年9月21日次女誕生。
一時期、家庭は順調に幸せという船に揺られ未来に進んでいましたが、
いつのまにか夫の自営(左官業)売り上げが下降し始めていたのです。
妻として私にできることは子を保育園に預け姑の家畜手伝いぐらいでした。
やがて夫の収入に不安を感じた私は「◯セラ」にアルバイトしましたが、
端金で家計が追いつけるわけがなく、
友人の紹介で「NC」から25万円、初めて借金をしたのです。
この期を境に運が落ち始めたようです。
私の実父が交通事故をおこし損害に農協から30万円を皮切りに、
平成4年5月、スーパー(GM)月給8万円での勤務も平成6年長男の大学入学費用に不足、
消費者金融「A」から50万円借用とつづくのです。
私立大学は授業料も高く息子のアルバイトも雀の涙では消費者金融「P」50万円も仕方なく。
平成7年3月28日、
精神的に追われた私は借金一本化を夫名義の不動産を
担保に440万円「A」と貸借取引きしたのです。

平成7年5月、子宮筋腫で1ヵ月入院、スーパー(GM)退職。

平成7年8月 溝辺◯に月給165.693円(11月分手取)で入社。

平成8年4月、長女の県外大学入学準備金と長男の授業料に2年間教育費がダブリが。
その支払についていけなくなりました。
平成8年5月24日、私の焦りは異常になり消費者金融「D」1千万円借入、
「A」抵当権抹消という言動をしたのです。
だが四苦八苦の借入計画はドロドロした借金地獄の深みにはまるだけでした。
平成9年5月29日、2番根抵当権変更で極度額1.400万円になる。
そのうち夫の自営は開店休業、借金だけを残してつぶれました。
夫は◯に就職、左官でがんばるより解決はありませんでした。
消費者金融「A」の支払条件は月々142.000円の14年でしたが、
私のなんとかやれるの計算は卓上のプランに等しかったようです。
まず◯が不況で5万円減給。
さらに私の職場、溝辺◯も閑古鳥から収入は30%の減で
「A」払いが難しくなってきたのです。
私は消費者金融「D」に頭を下げ50万円を借り
「A」返済に充てたのですがとても追いつきません。
もはや「Yu」「O-」「SI」「Ae」「Kc3口」「Re」さらに長男長女を保証人にして
「Ar」を加え12社11.375万円の借金に頭中は真っ白でした。

平成16年10月「A」への支払が止りました。
それでも家計を守るのが妻ならどんなことしても苦しみを乗越えていかねばなりません。
とはいえ夫も不動産担保保証人を加え借金1.800万円を下ることはなく、
夫婦あわせて3千万円近いという途方もない金額に身動きとれない恐怖を感じたのです。
大学を卒業した長男、長女、さらに次女ですら親の借金に結婚せず家計を助けてくれますが、
3人の人生を奪うわけにはいきません。

こうした状況のなかヤミ金から葉書が届くようになりました。
私は日々の生活費と借金返済にしてはいけない電話をしたのです。
結果は3万借入が676.000円(11月)まで脅されるという地獄でした。
平成16年11月8日、夫が◯から前借したお金は無意味に消えたのです。
なぜ3千万円もの借金になったのでしょう。
それはU家の将来に託した無計画な投資より他なかったのです。
不動産がなければ3千万円にならずとも別の借金地獄があったかもしれませんが、
家族が喧嘩して愚痴のべても始りません。
夫婦の答は私が破産しても家は手放さない、その一点に結論下のです。
それには「A」の保証人である夫が特定調停をし今後も支払っていく。
家族の絆を危うくさせないため、昔の笑顔を取戻すためにはこれが最前なのです。
どうかご理解ください。

(相談者のU.miの血液型はOでした。
いい意味で大陸的なおおざっぱな性格がここまでの状況を作ったのでしょう。
自業自得とはいえ可哀想な気がします)

(12) U.miの場合 終り

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