(17)O.貴の場合
同年4月ＪＡ◯地区本部に就職しました。
給料は11万円でした。
住居は１DKで26.000円の家賃、それなりに独身貴族を楽しんでいました。
この時分、ネットワークビジネスが流行っており私もつられ便乗したのですが自己資金がなくやむえず同年12月消費者金融「Ta」から50万円借用したのです。
返済方法は月5.000円ですから懐は痛くないものの、それは甘く借金地獄への扉だったんです。
平成14年、◯高等学校に臨時職員として勤務、夢が一歩近づいた感に興奮したものでした。
しかし平成11年10月頃から自分の運命の歯車がおかしくなり、
消費者金融「Sa」と「Ac」から各50万円づつ借りてしまったのです。
理由は建築業を営む父の状況が悪化、売り上げ激減、さらに母、姉妹の病気だったのです。
家族の入通院は家計を脅かし始めました。
実家の住宅ローンも支払いが滞ってきました。
こうして長男である私は生活費と住宅ローンのためサラ金に溺れていったのです。
ネットワークビジネスはこの時点でやめました。
なかなか狂った歯車は修正がきかず平成12年春、
どうしても借金支払いが困難になったため友人に相談したのです。
友人は自社の婚礼布団一式をオーバーローンで組むことをすすめました。
私はオーバーローンの意味もよくわからないまま金がはいるのならと、
その後も車（アウディ）パソコンと、同様にオーバーローンを利用したのです。
あれもこれも実家に送金するための苦肉の策だったんですが、
力およばず母は破産してしまいました。
こうした渦中、借金のための借金は仕事どころではなく取り立ては勤務先にも。
おかげさまで平成14年3月◯高等学校を退職。
退職金は10万円。
使途は国分から大口への引っ越し費用とあらたな住まいの敷金と家賃に。
不足分は親がないお金を立て替えて。
なんとか長男として頑張らなくてはと同年4月、県立◯高等学校に勤務するも同年7月、
鹿児島銀行で「もびっとローン」で50万円とは情けなく。
だが運の悪さは平成12年12月、ビジネスにだまされ130万円を持ち逃げされたことです。
しかもこの金はサラ金「Ta50万円」「Ac80万円」「Ai50万円」から借り入れたものなんです。
だました相手の借用書はあります。
地元も警察に相談にいきましたがラチがあかず、結局むやむやになり現在に至ってるのです。
この180万円の残50万円は車修理と車検149.748円、
あとは借金返済と生活費、仕送りにあてました。
平成15年3月、県立◯高等学校を退職。
臨時職員だったため退職金は10万円程度でしたが右から左、借金返済にきえました。
現在、就職活動がうまくいかず◯店の面接も4月22日不採用の通知。
まだまだ若い私ですが、今日まで自分の職歴をみてなんとかなると踏んだのは間違いでした。
それにしてもこんなに自分の人生が見えない運命から犯されると歯がゆくてしかたがありません。
家族のことを考えれば考えるほど憎くないといえば嘘になります。
そしてグチはウツを招き始めました。
やがてその内向性な性格はなに思ったか、
同年6月20日サラ金「Sa」のATMから100万円の現金を引き下ろしたのです。
私は100万円の現金をみて目がさめ怖くなりました。
結果的に借金支払いと生活費、
実家にへと計30万円だけつかい残りは肌身離さず持ち歩いています。
馬鹿なことをしたものだと後悔していますが、
ともかく70万円だけでも返すつもりです。
それにしても疲れました。
いろんな事情で同年6月23日住民異動、
現在◯宅に居候のありさまですが、
食費費、家賃すべてを含み3万円での契約は哀れで恥ずかしいくらいです。
さらに無職であるがゆえの今後の3万円は大至急、仕事を探すより手はありません。
溜息がでます。
死ねば悩みもなくなりすっきりすることでしょう。
でも、これも人生あれも人生と悟るなら、
せめて今のうちにもう一度やりなおしてみようかの思いはありますが、
無職で11件500万円の返済は不可能です。
たとえ職にありつけたとしても調停はまとまりません。
できることはいい意味で立ち直るためには自己破産しかありません。
もちろん、これが無理なら私は死んで債権者に詫びるくらいの覚悟はできています。
（その後O.貴は平成15年◯月◯日免責決定したものの安否不明、なにかあったのかはしらん）
（17）O.貴の場合 終わり
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