『ごめん』



 いきなり行かれへんくなった。

 風邪ひいてもうてん。

 今日の埋め合わせはちゃんとするから。

 ほんまごめん』

 あなたからの今日のメール。





















































 『ごめん』




























































 今日と明日は全国の恋人達が集う日。

私もその中の1人になるはずだった。

私は彼との待ち合わせ場所で1時間ちょっと待った。

遅刻。

けどいつものことだと思って携帯と睨めっこしていた。
















































―そういつものこと。










































































 彼は私より大切な彼女と居る。

そう思うと胸が痛くて。

やたら嫉妬する。

嫉妬で頭が可笑しくなりそう。

「あー・・・。

 好きだったよ、冬哉。

 幸せになってね」

 彼は道路の向こう側の喫茶店で彼女と笑ってた。

その場から立ち去ろうと交差点まで走った。

信号を見てもまだ青だったから走って渡った。

だけど向こう側には渡れなくて。

体が地面に叩きつけられた。

「きゅ、救急車呼べっ!!」

「きゃあああぁあぁぁあぁぁあああぁぁあぁっ!!」






















































 冬哉、大スキだったよ。

だから幸せになってもらいたい。

だけど本当は私のこと見て欲しかったな。

私のこと忘れないでね。














































































「綾ぁっ!?」

 俺は騒がしくなった交差点まで足を運んだ。

そこには綾が居た。

負傷は無さそうだがピクリと動こうとしない。

俺は綾に触れようとした。

すると周りの人に止められた。

「止めなさいっ!!

 死んでるんだ」

 綾が?

死んだ?

「嘘だろっ!?

 だってさっきまで・・・」

 さっき?

さっきまで綾と会ってただと?

俺は馬鹿だ。

綾を大切にしなかった俺の罪だ。

綾の死に頬に生暖かいものが流れたのは綾は知らない。























































 ごめん。

































































 2004.12.24

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