ハイネの森

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父の紀行文

(37)

2012.01.17

チャイナタウンの灯

(6)

カテゴリ：日々の暮らし

阪神大震災から17年。

もう昨年になるが、明石の帰り、お茶を買いに神戸南京町のチャイナタウンに寄った。

とても冷え込んだ日の夕方、激寒だったせいか人通りが少なくチャイナタウンらしくなかったが、少し歩いてみた。

久しぶりの南京町、2年振りぐらいかしら。
以前より雑貨店が減って、ほとんどが飲食関係になっていた。

中華街の入口横にホテルが出来たり、お洒落なカフェがあったり、
月日が経つと街の景色も変わっている。

震災から17年、神戸も復興し、震災の爪あとを見ることはハード面ではほとんどなくなった。

5年目くらいまではあちらこちらで震災の爪あとを見かけた。

マンションが傾いたまま、修理されるでもなく解体されるでもなくそのままの姿で長年あるのを見ては、集合住宅の難しさを想像し、自分が管理組合の役員に当たった時はゾッとしたものだ。

芦屋や西宮の被害がひどかった地域の再開発もすみ、以前より道幅がぐっと広がったり、災害に対する町づくりがされたようだ。

確かに綺麗にはなっているが、震災前の街並みが明らかに変化していると、やはり寂しさを感じる。

よく通ったインドネシア料理屋さんがなくなっていたり、雑貨屋さんがなかったり。

ただ閉店したのではなく、建物ごと、街並みごとなくなったのを見ると、その前の景色を知っているだけに心が痛む。

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