ハイネの森

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2022.01.07
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カテゴリ: 父の紀行文
(1998年に父が書いた原文のままなので、現在では変わっている部分もあるかもしれません)


西国第二十八番 成相寺




成相寺へは二つの方法がある。一つは自動車で阿蘇海の北岸の国道178号を走り、国分交叉点で左折、成相寺の駐車場に至るコース。もう一つは、北近畿タンゴ鉄道天橋立駅から天橋立桟橋へ。航路・索道・バスと乗り継いでゆく方法だ。

観光的には後者。天橋立を見下ろしつつ高度を稼ぐ壮大なコース。なお索道区間は、ケーブルよりはリフトの方がより楽しい。

傘松・成相寺間のバス道路は歩行者通行禁止だが、私はこの道を歩いたことがある。大雪でバスが運休となってしまったからだ。松林の間に垣間見る雪の宮津湾の鳥瞰は、今だに目の底に残像となって残っている。1984年のことだ。

ロッジ風のバス停留所のすぐ前に仁王門から本堂までは爪先上がりの道が続き、最後に急な石段になる。本堂までは存外距離がある。主な建物は仁王門・鐘楼・本堂・他に小規模な鎮守社、閻魔堂・順礼道等がある。参道から外れて、寺の経営する福祉施設、老人ホーム成相山青嵐荘が立つ。

境内の広さに比べて建物が少なく空間が多い。そこで阪急電鉄の子会社で、天橋立付近の交通を独占する丹後海陸交通が資本を出して、ささやかな食堂・遊園地・展望台などの施設を作った。だが集客力はゼロ。今は食堂だけが細々と営業しているらしい。

最近では、寺自体が観光開発に積極的になったようだ。天橋立の展望所、弁天山付近に園地を整備した。そこに鎌倉様式にかなり忠実な五重塔を建てた。宮津湾の遠景を背景にした立地は、ストゥーバとしての塔本来の機能より、絵になる風景に重点を置いたかに思われる。私は、橋立の展望所としては、股覗きの傘松より、成相寺弁天山の展望の方がワイドで優れていると思う。


(1998.05.31)





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Last updated  2022.01.07 11:50:05
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