ハイネの森

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2023.06.06
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もろともに あはれと思へ 山桜
      花よりほかに 知る人もなし
                 前大僧正行尊


前大僧正行尊 の歌。


前大僧正行尊 (1055-1135)は、天台宗の僧侶で、天台座主になるけれど数日で辞任した後、園城寺の復興に尽力した人だ。

ということで、ゆかりの地は 「園城寺」 とした。

園城寺の大門(重要文化財)


正式名称は「園城寺(おんじょうじ)」だけど、「三井寺(みいでら)」のほうが一般的。

境内には多数の幟がはためいている。

園城寺関連の文書がユネスコの「世界の記憶」に登録されたというニュースを聞いたのは5月末。

園城寺さん、張り切ってますえ。

『祝 ユネスコ「世界の記憶」登録』 とある。

ユネスコに登録されて有り難いなんて思わなくても、、という意見もあるが、登録されたということで初めて知って興味を持つというのも事実。
#世界遺産 #記憶遺産で検索されて、訪れるキッカケになることも多いだろう。

金堂(国宝)

1599年、慶長年間に豊臣秀吉正室北政所によって再建された金堂。

金堂前の広場の一角に 「三井の晩鐘」 がある。

近江八景のひとつ「三井晩鐘」。お伽噺というか伝説が語り継がれている鐘だ。

金堂の北西に 閼伽井屋(あかいや) がある。

この中には井戸があり、顔を近づけるとボコボコと音が聞こえ、今も水が湧き出ているのがわかる。天智・天武・持統の三天皇が産湯に使ったという謂れから、三に井戸の井、「三井寺」の名の由来になっている。

でも、天智天皇が大津京に遷都したのは41歳の時だから、産湯はないよな~と思ってしまう。



こちらも伝説系 「弁慶の引き摺り鐘」

比叡山の僧だった弁慶が、敵方の園城寺の鐘を奪い引きずって比叡山へ持って行ってしまい、ついてみた鐘の音に腹を立てて、山から麓の園城寺に向かって投げ捨てたので、鐘は戻って来たよ、めでたしめでたし、という伝説。

弁慶の話はともかく、延暦寺と園城寺の仲の悪さには気合が入っていたのは事実。
10世紀後半から始まった延暦寺(山門)と園城寺(寺門)の「山門寺門の争い」は、教義解釈の違いから分裂し、そこに時の権力者が絡んで政争の一部にもなって、焼き討ちなどの激しい抗争を繰り広げた。


今は、延暦寺・園城寺・西教寺を巡る共通巡拝チケットがあるぐらいのマイルドな関係になっている。

三重塔(重要文化財)



世尊寺は 2017年に彼岸花を見に行った ことがあるので懐かしい名前だった。


園城寺は映画やテレビドラマのロケが多く、朝ドラ「おちょやん」、映画「るろうに剣心」のロケ地だそうだ。

文化財収蔵庫に入ると、ユネスコ「世界の記憶」に登録された 『智証大師円珍関係文書典籍』 の一部を見ることができ、「世界最古のパスポート」と言われる唐の通行許可証が見られたのは嬉しかった。
(園城寺文化財収蔵庫での『智証大師円珍関係文書典籍』(一部)特別公開は7月2日まで)

収蔵庫を出たら観音堂へ。

こういうところに園城寺さんの新しさを感じる。


前に来た時は、西国三十三所巡りだったので観音堂が目的地だった。



観音堂前からは、

琵琶湖と大津の街を望むことができる。


園城寺(三井寺)
滋賀県大津市園城寺町246
(入山料600円 収蔵庫入場料300円 入山+収蔵庫のセット券800円 駐車料500円)





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Last updated  2023.06.06 11:30:05
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