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青銀狼の一匹劇場
第9話 仲間のために
玉乗り6兄弟の物語
第九話 仲間のために
「かなり気合いが入っているようだな、ウォール。」
ウォールの名前を知っている。このドラゴンの正体は…。
ウォール「き、貴様、何で俺の名前を知っている!それに何者だ!」
「俺の名はウロボロス、奈落の底より蘇ったドラゴンだ。」
ウォール「う、ウロボロス!聞いたことがある…闇属性でも唯一強敵を誇るドラゴン…こんなところで戦うことになろうとは…。」
闇属性で強敵ともいわれたドラゴン、ウロボロス。ウォールはウロボロスに勝てることができるのか。
ウロボロス「どうやら俺のことを知っているようだな。その様子じゃ俺にビビっているのか?ふははは!笑わせてくれるぜ。」
ウォール「だ、誰がビビるか!俺を甘く見るんじゃねぇ!」
ウロボロス「ほぅ、ずいぶんと自信渦状だな。ならばこの時を超えし能力を思い知らせてやろうか。」
時を超えし能力。このドラゴン、何者かの手によって蘇ったのか。
ウォール「やろぉ!!」
すかさずウォールは攻撃をしかける。ウォールのヒートブレイク!しかし、ウロボロスは身構えていた。最初から打撃技がくると予想していたのだ。
ウロボロス「こいつは食いごろだなぁ。ふははは!」
ウォール「ちっ、何処へ消えやがった!姿を現せ!」
ウロボロスの姿が見当たらない。身構えて攻撃を受け止めた後に姿を消したのだ。いったいどこに…。
ウロボロス「ふふふ、怖いのか?怖いだろうな、姿が見えず声だけが響くのだからなぁ、ふははは!」
と、ウォールの周りに紫色の霧が立ちこめてきた。
ウォール「な、何なんだこれは!」
ウロボロス「俺の餌となるがいい!グォアアア!」
身構えたあとからのデーモンズガードが発動。突如姿を現したウロボロスはウォールに噛みついた。
ウォール「何!うわぁあ!!」
何とか攻撃をかわそうとしたが、右腕にダメージを負ってしまった。
ウロボロス「じゅるり。ちっ、思ったより素早いな。まぁいい、少しはダメージを与えた。」
ウォール「うぅ…右腕が…。」
これではむやみに打撃技を使うことができない。
ウロボロス「赤き血を染め暗闇に仕えし精霊よ、乙の肉体を浸食されよ…闇の呪縛!」
ウロボロスは罪深き精霊に祈った…闇の呪縛がウォールを浸食し、ウォールは闇の攻撃に弱くなった。
ウォール「闇の呪縛…くそっ、ぐあっ!」
どうしたのか、ウォールに突然激痛が走った。さっき腕に傷を負ったところが青紫色に染まっていた。
ウォール「俺の…腕が・・・。くっ…力が、はいらない…。」
ウロボロス「ふふふ、もう毒が廻ったようだな。お前は運がいいみたいだなぁ。まぁ慌てることはない。お前は弱ったところを俺に食われるのだからなぁ。ふはははは!」
ウォールは毒に侵されていた。あの時ウロボロスの牙が当たって毒を仕込まれたのだ。
ウォール「まだだ…まだ終わってはいない!ファイアシュート!!」
ウロボロス「おとなしくしていればいいものの。シールド!」
ウォールのファイアシュート!だが、この攻撃も通用しなかった。吸血の壁がデーモンズハンドを発動。闇の攻撃に弱くなったウォールの体力がじわじわと奪われていく。このままではあの時と同じだ。
ウォール「ぐあぁああ!!うっ、うぁあああ!!」
ウロボロス「ふはははは!もっと叫べ泣け!ひははは!」
もはやこれまでか。ウォールに技を放つ力は残されていなかった。と、その時だった。
「神旋風!!」
眩しい光がウロボロスに襲いかかった。
ウロボロス「グァアア!!…だ、誰だ。俺の邪魔をするのは…。」
吸血の壁は破壊された。
「邪魔だ?確かに邪魔だよな。大事な俺のドラゴンを食おうとしたのだからな。」
ウォール「ルク…。」
ルクが助けに来てくれた。
ルク「ウォール、何故こいつ1人で戦おうとした。」
ウォール「それは…。みんなを守る…。」
ルク「バカ野郎!!こいつはお前だけで勝てる相手じゃないんだよ!!」
ルクは怒った口調でウォールに言った。
ウォール「ご、ごめん…。」
ルク「それより、他の幸運種たちはどうした?」
既に他の幸運種たちが居ないことに気づいたルクは更にウォールに聞いた。
ウォール「他のみんなは安全なところに避難しているはず…うぐっ!」
ルク「お前、どうしたんだその傷は!」
ウロボロス「この俺が負わせてやったんだよ。後でじっくり食そうと思ったんだが、とんだ邪魔が入りやがって…。まぁそのチビの毒は一生消えることがないかもな。」
毒が一生消えない。ウォールはこのまま死んでしまうのか。
ウォール「ごめん…ルク。俺…本当は…本当は!…。」
ルク「何言ってやがる!まだ死ぬとは決まっていない。自分を信じろ!」
ウォール「ルク…。」
ウロボロス「そんなに話がしたいのならば、とっとと終わらせてやるぜ!魔神召喚!!」
ウロボロスの魔神召喚!禁じられし力で魔神がウォールを葬り去ろうとした。だが、
ルク「ウォール!!…ぐはっ!!…。」
鈍い音がした。魔神はウォールを庇ったルクの背中をおもいっきり殴った。
ウォール「ル…ルク…?…ルク!?」
ルク「ふっ…戦いを…甘く見るんじゃねぇ。」
今の攻撃でかなりダメージを負ったはず。だが、ルクは見事に耐えている。
ウロボロス「ぐぅ…かっこつけやがって。しかし、お前も終わりだルク。あの世に送ってやるぜ!」
ルク「今何て言った。」
ルクの目つきが変わった。様子からするとかなり怒りに満ちている。
ウロボロス「な、何だ聞こえなかったのか?終わりにするって言ったんだよ。」
怖い目で見られたウロボロスは若干脅えている。
ルク「終わりにするのはこっちの方だ。お前だけは許さない。二度とこの世界から復活できないようにしてやる。」
ウロボロス「くっ…返り討ちにしてやらぁ!死神召喚!!あの光最強種を斬り裂け!!」
ルク「神聖なる光の神竜よ、今我が身に能力を貸さんとし、いざ降臨せよ!砕け散れ!!神羅烈風!!」
竜の姿が光と共にルクを纏う。ウロボロスが放った死神も徐々に消えていく。
ウロボロス「ば・・・バカな!!この俺が、ぐわぁぁああああ!!」
ルク「まず、1匹か・・・うぐっ!さすがにあそこはシールドを張るべきだったな・・・。」
ウォール「俺・・・俺、一人なんかで戦うって言ってごめんルク・・・。」
あんな強敵なドラゴンに、自分一人で立ち向かっていったことを後悔しているようだ。しかし、無理はない。最初に気づくのが遅れたのだから。
ルク「気にするなウォール。もう済んだ事だ。しかし、お前も無茶しやがるぜ。あんな強敵を誇るドラゴンにたった一人で立ち向かっていくなんてよ。ま、今回は俺も助けられたって感じだな。ふっ。」
ルクに笑みがこぼれた。もう済んだ事だし、良しとしようというわけだ。
ウォール「べ、別に褒めなくたっていいんだからな。」
ウォールの顔が少し赤くなった。
アクリュ「ウォール!」
アクティ「あ!ルクも一緒だ!」
既に戦闘が終わっているルクとウォールのところにアクティとアクリュがやってきた。
アクティ「あれ?僕たちに襲いかかってきたドラゴンは?」
アクティはウロボロスが居ないことに気づいた。
ルク「ウォールがとっくに始末したぜ。」
ウォール「な、何言ってるんだよルク!」
あえてルクは自分が倒したのに、ウォールが倒したことにした。
アクティ「ええ!ウォールが倒したの!?すごーい!」
アクリュ「あんな強そうなドラゴンを、たった一人で倒すなんてすごいや!」
2匹はもう信じきっていた。
ウォール「よせよ、俺はただ・・・。」
ルク「いいんじゃないのか、ウォール。」
ウォール「むぅ・・・。」
ルク「それより、残りの3匹はどこに居るんだ?」
忘れてはいけない、ルクはすぐにアクシス、エルム、レッシュの居場所をアクティとアクリュに聞いた。
アクティ「それが・・・。」
アクリュ「こっちも・・・レッシュだけで・・・。」
2匹は落ち込むようにルクに言った。
ルク「れ、レッシュもか!・・・くっ・・・ここに居る場合じゃない。急ぐぞ!」
レッシュ「うわぁあっ!!・・・うぅ・・・つ、強いです・・・。」
その頃、レッシュはリンドブルム相手に苦戦していた。
ブルム「どうしたんだ?もう終わりか?レッシュもたいしたことないなぁ。」
レッシュ「まだです・・・まだ終わっていないです・・・。お前は・・・お前はこの僕が絶対に倒してやるです!!」
ブルム「口が減らないようだな。お前はこの俺を倒すことはできねぇんだよ!!グォアアア!!サンダーシュート!!」
強烈な電撃がレッシュに襲いかかろうとした、その時だった。
アクシス「レッシュ!!・・・うあぁああああ!!」
バリバリ!!っとすごい音がした。電撃はアクシスにクリティカルヒットした。
レッシュ「アクシス兄さん!!」
戦いを見ていたアクシスが我慢できず、レッシュを庇ってしまった。
アクシス「うぅ・・・レッシュ・・・。」
アクシスは気絶した。
ブルム「おっと、今のは俺のせいじゃないぜ。しかし、そいつも愚かだなぁ。お前を助けるためにわざわざサンダーシュートを喰らってくれてよぉ。ははははは!」
レッシュ「に・・・兄さん・・・。」
エルム「まだ私がいるわ!」
すると、次にエルムがリンドブルムに立ち向かっていこうとした。
レッシュ「エルム!やめるです!」
レッシュはエルムを止めようとした。
エルム「レッシュ!私もう限界なの!私だって、このまま黙って見ておくわけにはいかないの!」
アクシスが気絶したいじょう、自分もこのまま見ておくわけにはいかないと思ったのだろう。
エルム「・・・大丈夫よレッシュ。」
ブルム「ぐぅ・・・いつまでも仲間同士で話しているんじゃねぇ!!サンダーシュート!!」
リンドブルムのサンダーシュート!
レッシュ「危ない!」
エルム「シールド!光の壁!」
サンダーシュートを防ぎ光の攻撃が打ち返す。
ブルム「グアァッ!!・・・貴様ぁ・・・。」
エルム「お兄ちゃんの敵、この私が討つ!ホーリーシュート!!」
ブルム「甘い!シールド!」
エルムのホーリーシュート!しかし、相手もシールドを張った。まずい!雷神の盾だ!
ブルム「貴様にはもっと痛い目にあってもらおうか・・・サンダーボルテージ!!」
雷神の盾からサンダーボルテージが発動した。
エルム「きゃぁああああ!!」
レッシュ「エルム!!」
ブルム「ふははははは!!」
エルム「うぅ・・・お兄・・・ちゃ・・・。」
巨大な稲妻がエルムに当たった。アクシスに続き、エルムまで気絶してしまった。
レッシュ「あぅ・・・アクシス兄さん・・・エルム・・・。」
レッシュの目から涙がポロポロと落ちてきた。
ブルム「どうだ?レッシュ、俺の能力が分っただろう。そう思ったのなら、今すぐ潔く降参するんだな。ふはははは!」
レッシュ「・・・許さない・・・。絶対に・・・絶対に・・・。」
ブルム「何?まだやる気なのか?お前もこりないやつだなぁ。」
レッシュ「うぅ・・・うわぁああああ!!」
レッシュの大きな鳴き声が響き渡る。すると、レッシュの周りに無数の光が取り囲むではありませんか。これはいったい何なのか。
ブルム「何!!この光は・・・まさか!!」
レッシュ「グォアアアアア!!」
さっきまでのレッシュとは全く違う姿になっていた。レッシュは幸運種から最強種へと移り変わっていた。仲間を倒されたあとの怒りが爆発したのかもしれない。いや、それともレッシュ自身、秘められた能力が放出されたのだろうか。
第9話 「仲間のために」おわり
タイトルを何度も修正しました(^_^;)しかし、いくつか作ってどれにしようかなぁと考えていました。それにしても、最後の方のレッシュ、突如と最強種へと姿を変えてしまいましたが、いったいどうなってしまうのか。そして次回はいよいよ大変なことが起こってしまいます!今回は久々に長文になったような気がします(^_^;)感想のほうよろしければお待ちしております音符。
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