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青銀狼の一匹劇場
第10話 さらば永久なる天使よ
玉乗り6兄弟の物語
第十話 さらば永久なる天使よ
突如最強種に姿を変えたレッシュ。低い唸り声をあげている。やはり、怒りに満ちているのか。
レッシュ「グルルル。」
ブルム「さ、最強種に進化しただと…?そんなばかな!」
レッシュ「グォアアアア!!」
レッシュのサンダーシュート!
ブルム「くっ…シールド!」
間一髪リンドブルムはいかづちの壁を張った。サンダーシュートを打ち消し、いかづちの壁がサンダーブレスを発動。しかし、レッシュには全く効いていなかった。
レッシュ「グルルル。グォアアアア!!」
シールドを張ったのもつかの間、レッシュのジャッジメント。リンドブルムのいかづちの壁を破壊した。
ブルム「ぐあっ!…ジャッジメントだと…。」
レッシュの連続行動。すぐにファイアテンペストを放った。ドーン!!という大きな爆発音が響いた。
ブルム「グワァアアア!!」
更にレッシュの攻撃が続く。今度は打撃技で攻撃を仕掛けた。と、そこにようやくルクたちが到着した。
アクリュ「な、何!?あの雷の最強種!」
雷属性の最強種がリンドブルムと戦っていることに状況が把握できていなかった。あれがレッシュだとは知る余地もない。
アクリュ「レッシュが居ない。まさかリンドブルムに!」
ルク「いや、ちがう。」
ルクが重々しく口を開いた。
ウォール「じゃあレッシュは何処にいるんだよ。」
ルク「あの雷最強属性種がレッシュなんだ。」
ルクの言ったことに、みんなは思わずただずんでしまった。
アクティ「それじゃ、レッシュはあの種族に進化したの?」
ルク「いや、進化したんじゃない。シンクロしているんだ。レッシュの心の感情が、大きく揺さぶられああいうことになったのだろう。だが、今の怒りに満ちている様子からすれば、レッシュに話をかけても無駄かもしれない。」
どうやらレッシュは進化したのではなく、一時的に最強種の能力を得ているみたいだ。
レッシュ「これで最後だ。我が内に眠りたる破壊の力よ、今こそ敵を打ち砕け!インフェルノレイド!」
殺気で辺りが静まり返る…レッシュのインフェルノレイド!
ブルム「な、何故だ!確かに俺は…俺は…グァアアア!!」
いかづちの神より裁かれし、リンドブルムは消え去った。
辺りに静けさがもどった。ウロボロスとリンドブルムは消え去ったが、何故か張り詰めた空気が漂っている。
アクリュ「レッシュ!」
アクリュがレッシュを呼んだ。しかし、レッシュはこちらを威嚇するように睨みつけた。
ルク「おまえたちは下がっていろ。」
と、ルクが少しずつレッシュのところに近づいていく。
レッシュ「グルルル。うぐっ!グォアアアア!!」
アクティ・アクリュ「レッシュ!」
どうしたのか、レッシュが突然悲鳴を上げはじめた。レッシュの身体から無数の光が流出されていく。
しばらくすると、眩い光は治まった。目の前を見るとそこには元のレッシュの姿があった。下降に落ちそうなところをルクが拾い上げた。かなり体力を消費している。レッシュは疲れきっていた。
レッシュ「うぅ・・・みんな・・・。」
ルク(レッシュ・・・何があったのかは知らないが、よく頑張った。)
ウォール「何か来るぞ!」
上空を見上げると、黒い翼を持ったドラゴンがこっちに向かってくる。
「クックック、久しぶりだなぁルク。」
ルク「!!・・・この声は・・・。」
不気味な笑い声。このドラゴン、まさか・・・。
ウォール「貴様!何者だ!」
ルク「よせ!ウォール!」
「おチビは少し黙ってもらおうか。」
するとそのドラゴンは翼の羽を数本ウォールに飛ばした。
ウォール「うっ!・・・な、何!!・・・。」
ガチガチ!と徐々に体が固まっていく。ウォールの身体が石化した。
ルク「ウォール!!」
アクティ・アクリュ「あわわわ・・・う、ウォールが石になっちゃったよぉ。」
「クックック、お前達もこうなりたくなければおとなしくしていることだな。」
ルク「貴様、やはり6年前の・・・。」
「よく覚えていたなルクよ。そうだよ、私だよ。6年前に3体の竜によって封印された、闇最強属性種のジュノン・カオスデスだよ!」
こいつが6年前に封印されたドラゴン、ジュノン・カオスデス。やはり何者のかの手によって復活したようだ。それにしてもグロテスクなドラゴンだ・・・。いかにも6年前、人々がアクアラ争奪戦を起こしていた同じ頃に、ドラゴンを殺してきたかのように見える。
ルク「ジュノン・・・お前に一つ聞きたいことがある。」
ジュノン「おやおや、貴方がこの私に質問とは珍しい。」
ルク「何故蘇った・・・確かにあの時、俺達はお前を封印した。しかし、何故今蘇った。」
ルクはやはりジュノンがこの世界に蘇ったことに納得ができていなかった。
ジュノン「そんなことを聞きたかったのか?じゃぁ教えてやるよ。確かに私は貴方達に封印された。そして幾度も月日が経っていき、私自身の魂は消えようとしていた。ところが、6年程経ったとき、時の振り子を持つ者が現れ、この私の封印を解いたんだよ。名も名乗らずすぐにどこかへ消えたがな。それからもう一つ。・・・お前を殺す為にもな、ヒハハハハハ!!」
ルク(と、時の振り子だと!?・・・それがこいつを復活させたことに関わりがあるのか・・・くそっ・・・今はギレウスもリミナも居ない。俺だけで戦うしか・・・。)
ジュノン「では始めましょうか、クックック。」
ルク「アクティ、アクリュ!他の幸運種たちを頼むぞ!」
アクティ・アクリュ「了解!」
6年前の戦いが再び切っておとされた。
ルク「神の意思に宿りし精霊よ、暗闇に潜む邪悪な闇を打ち消されよ!ホーリークルセイド!!」
ルクのホーリークルセイド!光のレーザーがジュノンに向かっていく。だが、様子がおかしい。身構えようともしない、シールドを張ることもしない。大きな光が辺りに散った。
ルク「やったか・・・・・・!!な、何!!」
ジュノン「クックック、貴方の力はそんなものでしたか?6年前に比べたら威力が落ちたんじゃないのか?クックック。」
ルク「お・・・俺のホーリークルセイドが・・・効いていないだと・・・!?」
闇の弱点でもある光の攻撃が全く効いていなかった。いったい何故・・・。
ジュノン「今のお前でも、この私に何をやっても無駄だ。」
ルク「ど、どういうことだ!!」
ジュノン「時の振り子は動き始めている。刻々と今、能力は目覚めたのだからなぁ。」
ルク「くっ・・・神聖なる光の神竜よ、今我が身に纏いいざ降臨せよ!神羅烈風!!」
ルクの神羅烈風!眩い光がジュノンに突進していった。しかし、この攻撃も通用しなかった。
ジュノン「多少の痛みはあったが、全然効かないねぇ。どうしたものか。」
ルク(何故だ・・・何故俺の攻撃が効かないんだ・・・何故だ!!)
ジュノン「そろそろこちらも仕掛けましょうか。グルルル、グォアアアア!!」
突如辺りが暗闇に包まれた。周りが何も見えない。ジュノンの姿も見当たらない。
ルク「な・・・何だこれは・・・辺りが暗くて何も見えない。くっ・・・どこに居やがる!!」
ジュノン「そんなに私の姿が見たいのか?じゃぁお望み通り見せてあげるよ。」
そういうとルクの前にジュノンが現れた。すかさずルクは打撃技で攻撃を仕掛ける。
ルク「神旋風!!」
ルクの神旋風!しかし、眩い光で突進したものの、ジュノンの姿が消えた。どうやら幻惑を見せられている。
ジュノン「愚かなだなぁ。シャドブロー。」
ルク「ぐあっ!!・・・。」
ジュノン「シャドーブレイク。シャドーファントム。」
ジュノンの攻撃が容赦なく襲いかかってくる。
ルク「ぐあっ!!・・・うぅ・・・ぐぁああ!!」
ジュノン「クックック。あの時の戦いと全然違うなぁルクよ。」
ルク「はあ・・・はあ、ぐぅ、黙れ・・・ホーリー・・・シュート!!」
ルクのホーリーシュート、ひるんで力が入らない。だが、この攻撃もあたらなかった。
ジュノン「どこを狙っているのですか?私はこっちですよ、クックック。」
ルク「やろぉ!!」
何度もホーリーシュートを放つが、一向に当たる気配が無い。このままでは相手の思うがままだ。
ジュノン「そろそろ飽きてきたなぁ。ルクよ、もう終わりにしよう。」
ジュノンの口からそろそろ戦いを終わらせようという言葉が出てきた。しかし、この意味が最もべつの意味を指すことだとは思ってもいなかった。
ルク「まだだ・・・まだ終わるわけには・・・。」
ザクッ!!大きな刃物が刺さったような音がした。
ルク「ぐぅ・・・ぐはあっ!!・・・な・・・なに・・・。」
ルクの口から大量に吐血した。
ジュノン「闇は光を食い尽くす。貴方の急所を直撃。アサシンニードル。」
アサシンニードル・・・急所に当たれば一撃で相手を倒してしまう技。ジュノンの腕がルクの背中から胸部を貫通している。ルクの意識が朦朧としてきた。
ジュノン「おや?ちょっと急所を間違えたかなぁ。」
ルク「うっ!ぐぁあああ!!あぐっあぁぐぁあああ!!」
ジュノンはルクの心臓をえぐりだそうとした。
ジュノン「クックック、痛いでしょ?痛いでしょうねぇ。私を封印した恨みはもっと痛いからなぁ。ヒハハハハ!!」
ルク「ぐがぁあっ!!・・・。」
・・・ザシュッ!!と、ルクの身体からジュノンの腕が抜かれた。
辺りを暗くしていた黒幕も無くなり、ルクは下降へ落下していった。それを見ていた幸運種たちが気づく。
アクティ「ルク!!」
アクリュ「る、ルクが・・・。」
2匹はルクの下に駆け寄ろうとした。しかし・・・。
ジュノン「じゅるり、おっとっとその場から動くと貴方たちもあの光最強種と同じ運命になりますよ。死にたくなければ別だがねぇ。」
アクティ・アクリュ「うぅ・・・。」
そういうとアクティとアクリュはルクの下に駆け寄るのを止めた。徐々にジュノンがこっちに近づいてくる。しかし、ジュノンは思いもよらぬ行動をとった。
アクシス「うぅ・・・僕どうしていたんだろう・・・あれ・・・?身体が動かない・・・何で?動け!うご・・・!!!!」
アクシスが首を後ろに向けると、そこにはジュノンの頭部があった。
ジュノン「この幸運種を貰っていく。なぁに、危害は加えたりはしないから安心するんだな。クックック。」
ジュノンはアクシスを掴んでいた。
アクシス「あわわわわ!だ、誰なのこいつ!た、助けて~!!」
アクティ・アクリュ「兄さん!!」
ジュノン「それいじょう近づかないでもらおうか。さもなければこの幸運種を食べてしまいますよ。」
何ということだ。アクシスが捕まってしまった。必死でアクシスも2匹に助けを求めるがどうにもすることができなかった。
アクシス「うわ~ん!!た、助けてよ~!!」
ジュノン「クックック、活きがいい。こいつを返してほしければ、私の城に来ることだな。ヒハハハハ!!」
アクシス「うわ~ん!!みんな~!!」
ジュノンはアクシスと一緒にその場から去っていった。
アクティ「うぅっ!」
アクリュ「アクティ!」
アクティが下降に向かって行くと同時に、アクリュも一緒に降りていく。するとそこには変わり果てたルクの姿があった。
アクティ「・・・・・・。」
アクリュ「ルク・・・ど、どうすれば・・・。」
と、そこに疲れきったエルムとレッシュ、さっきまで石化していたウォールがやってきた。
エルム「アクティ、アクリュ・・・。」
アクリュ「みんな・・・。」
ここにきた3匹もルクに気づく。
レッシュ「る、ルク!!」
ウォール「ど、どうしたんだよいったい!ルクしっかりしろ!」
ルクから返事は返ってこなかった。
アクティ・アクリュ「・・・・・・。」
ウォール「くそっ、どうして・・・どうしてなんだよ。何があったんだよアクティ、アクリュ。・・・黙っていたら分らないだろうが!!どうなんだよ、応えろよ!!」
エルム「もうやめて!!」
何が何だかわけの分らない状況になっていた。ルクから返事は返ってこない。アクシスはさらわれてここには居ない。もうどうしようもないのか。
ルク「なんだ・・・お前たち・・・来ていたのか・・・。」
5匹「ルク!」
微かにルクの意識が戻った。
ルク「みっともねぇよな・・・。こんな・・・格好を・・・お前たちに見せるなんてよ・・・ぐあっ!!」
レッシュ「ルク!」
エルム「無理して喋っちゃだめよ!」
ルク「そうだな・・・ふっ・・・しかし、お前たち・・・よく竜堂院を守ったな・・・見事だったぜ・・・。」
アクティ・アクリュ「ルク・・・。」
レッシュ・エルム「ルク・・・。」
ルク「なにしけた顔しているんだ・・・だが・・・まだ戦いは終わってはいない・・・。いいか、お前たちはこれから旅に出ることになる・・・。まず、俺達の主人でもあるリュシフルを探すんだ。」
ルクの口から出たことは、幸運種たちが旅に出ること。そして、自分達の主人でもあるリュシフルを探すこと・・・。
アクティ「でも、兄さんが・・・。」
ルク「よく聞くんだ・・・うぐっ!!・・・アクシスを助けるのは後だ。まずはリュシフルを探せ。それからアクシスを連れ戻すのだ。そして・・・・・・ジュノン・カオスデスをお前たちで倒すんだ。」
レッシュ「僕たちで・・・。」
アクリュ「倒す・・・。」
幸運種たちに更に命じられたことジュノン・カオスデスを倒すこと。幸運種たちにできるのか・・・。
ルク「自分を信じるんだ。そうすれば・・・必ず倒せるはずだ。うぅ・・・どうやら・・・ここまでのようだ・・・。」
もうルクの命は限界まできていた。
エルム「死んじゃいやだよルク!ひとときのいやし!」
レッシュ「そうです!死なないでくださいルク!魔力の繁栄!」
アクティ「まだ、僕たちは・・・。精神統一の調べ!」
アクリュ「ルクと修練を積みたい!忍耐の心得!」
ウォール「俺からもお願いだ!力の繁栄!」
皆はルクに祈りをかけた。だが、もう何もやっても駄目だった。
ルク「ふっ・・・ありがとよ・・・だが、これだけは覚えておけ。生命は始まりがあれば終わりもある・・・。生き物にとって常識なことだ。・・・ちゃんと・・・聞こえたか?」
5匹は重々しくうなずいた。
ルク「それなら・・・安心だ・・・じゃぁ・・・俺はそろそろ逝くぜ・・・・・・・・・・・・。」
そういうとルクは静かに息を引取った。5匹の目から涙がボロボロと落ちていく。
アクティ「えっぐ・・・えっぐ・・・。」
アクリュ「うぅぅ・・・ルクが・・・ルクが。」
ウォール「なんで・・・なんでなんだよぉお!!」
そして、光と共に天空へと消えていった。(世話になったな・・・。)
第10話 「さらば永久なる天使よ」おわり
また長い文章になってしまいました。というより台本みたいなような・・・(滅)ついに次回、幸運種たちが旅立ちます。自分を育ててくれた主人、そしてアクシスを連れ戻すことができるのか。さて、どんな展開になるでしょうか(^-^)感想お待ちしております音符
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