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青銀狼の一匹劇場
第17話 水面は戦場へ
玉乗り6兄弟の物語
第十七話 水面は戦場へ
ご主人の下からはぐれてしまったアクティとアクリュ。この先どうやってリュシフルの下に戻るのか。考えながらも途方に暮れていた。
アクティ「あぁ~どうしよう…。」
アクリュ「アクティがこっちの船も見てみようなんて言うからいけないんだよ。」
アクティ「アクリュも僕のこと言えないだろ。」
アクリュ「それもそうだったね…はぁ。」
と、話をしていると一人の船員がやって来る。
アクティ「誰か来る!」
2匹は近くにあったタルに身を潜め隠れる。船員は気づくことなくその場を通り過ぎていった。
アクリュ「ふぅ、あ!また来るよ!」
すると今度は二人の船員がやって来る。再び2匹はタルに隠れるが、この船員も気づくことなく通り過ぎていった。
アクティ「う~ん、何かありそうな予感。」
アクリュ「僕もそんな感じがする。」
この船には何かありそうだ。そう思った2匹は。
アクティ・アクリュ「よし!探検開始!」
ダンボール箱を使ってカムフラージュしながらこの船を探ることにした。早速先程通り過ぎた、2人の船員の後を追うことに。と、話し声が聞こえてくる。
「そういえばオカシラ、また新しいドラゴン見つけたらしいぜ。」
「また見つけたのか。これで何頭目か、きっと殺されるはずだ。」
「全くだよな。」
2人の話を聞いて、ダンボール箱に身を潜めていた2匹は立ち止まった。
アクティ「オカシラ?お菓子のことかなぁ。」
アクリュ「う~ん。どうだろう。それにしても、ドラゴンが殺されるって、ここ危ないよ、アクティ…。」
アクティ「確かにそうみたいだね…。」
双子の兄弟は不安に満ちてしまった。ドラゴンを殺す。オカシラ。どうやらこの船、海賊船のようだ。と、一人の海賊がこっちにくる。
「ん?何だ?このダンボール箱。」
しまった、気づかれたか。と思いきや。
「こんなところに置いたの誰だ?ったく、邪魔になるだろうが。よいしょ!やけに重いな。」
海賊は2匹が入ったダンボール箱を持ち上げ、隅っこの方に置いて自分の持ち場に戻っていった。
アクティ「ふぅ、何かスリルがたくさんあるよね。」
アクリュ「そうだね。…あれ?何か飛んでくるよ。」
顔をひょっこり出して上空を見上げる。1頭のドラゴンがこちらに向かって来る。その姿は燃えさかる赤い炎のようだ。最強属性種に間違いない。だが、この炎最強種、アクティとアクリュには見覚えのあるドラゴンだった。
アクティ「あ、降りてきた。」
アクリュ「それにしても、あの右腕の傷跡、どこかで…。」
アクリュは炎最強種の右腕の傷跡に注目していた。頭の中で思い出そうとする。
アクリュ「あ!思い出した!バローゼだ!」
「おい!そこで何をしている!」
通りかかった一人の海賊が2匹に気づいた。このままでは捕まってしまう。
アクティ「あわわわ!アクリュ逃げるよ!」
アクリュ「分かってるよ!」
必死で逃げようとするが、ダンボール箱から身体が抜けず、うまく逃げ出すことができない。
バサッ!網がかぶさる音がした。
「この俺から逃げられると思うなよ!おい!侵入者だ!オカシラを呼べ!」
アクティ「うわ~ん。アクリュのバカ~。」
アクリュ「アクティこそ~。」
あっけなくアクティとアクリュは捕まってしまった。このままでは処刑されてしまう可能性が…。
エルム「風が気持ちいいわ~。」
レッシュ「そうですね。いい天気で暖かいです!」
エルムとレッシュは潮風に当たりながら、外で景色を満喫していた。
エルム(ルクの背中に乗ったら、もっと気持ちいいだろうなぁ。でも、もう乗ることはできなくなっちゃったけど…。)
レッシュ「どうかしたですか?エルム。」
エルム「ううん、何でもないわ。」
レッシュ「あ!何か泳いでいるです!」
レッシュが水面を指すと野生のイルカたちが泳いでいた。
エルム「可愛い!海ってこんなに美しいんだ~!」
初めての海にエルムは感激していた。
ウォール「ご主人…ご主人!」
「ぐ~すぴ~。」
眠っているリュシフルをウォールは起こそうとする。しかし、呼ぶ声だけでは起きようとしなかった。
ウォール「むぅ…。」
ギュウウ!ウォールはリュシフルの頬を思い切って両手で摘む。
「いででで!な、何だウォールか。どうしたんだ?」
ウォール「リンゴの皮をむいてくれ!」
「何だそういうことか。ちょっと待っててくれよ。」
そういうとリュシフルはリンゴの皮をむき、一切れずつ、食べやすいように切ってあげた。
ウォール「(シャリシャリ)(さっきのより甘みが無いような…まいっか。)」
一方その頃。
アクティとアクリュはマストのところで縄で縛られていた。そこへ船長がやって来る。
「ほうほう、これはまた珍しい侵入者だなぁ。」
アクティ「放せ~!このワカメ!!」
アクリュ「そうだそうだ!このみそッカス!!」
縛られていても、言いたい放題ヤジを飛ばすアクティとアクリュ。
「こ、このおっ!言いたい放題いいやがって!」
「オカシラ落ち着いてください!相手はただのチビですよ!」
海賊が、剣を抜こうとする船長を止める。
「ふん!まぁいい。それより熱いの。ちゃんと仕事はできただろうな。」
船長は炎最強種の方を見て言う。その最強種は片手に持っていた宝箱を下ろす。
アクリュ「バローゼ!…バローゼだよね!」
腕の傷跡を見て判断してアクリュが助けを求める。しかし。
バローゼ「……。」
「なんだ?熱いの、このチビどもお前の知り合いか?」
バローゼ「ふっ、知らねぇなそんなチビども。」
バローゼは知ったかぶりをした。そのチビども、誰なんだよと…いったい何故。
アクティ「僕たちのこと忘れたの!?アクティとアクリュだよ!助けてよ!」
何度助けてを求めても無駄だった。
バローゼ「それより、侵入者が来たぐらいなら、牢にぶち込むぐらいしたらどうなんだ?」
「むぐっ、(無駄口をたたけるのも今のうちだぞ、熱いの。覚悟しておけよ。)おい!そのチビどもを牢に入れておけ!」
「あいさ!オカシラ!」
海賊達がアクティとアクリュを引っ張っていく。
アクリュ「バローゼ!バローゼ~!!」
バローゼ「……。」
2匹は牢屋に閉じ込められることになってしまった。中も狭く、小さな丸い窓から外が見られるぐらいだ。
アクティ「ごめんアクリュ…僕がこんなこと言ってこうなっちゃって…。」
アクリュ「謝らなくていいよアクティ…僕も最初から誘惑に負けてたし、僕も悪いよ…。」
ここからもう逃げ出すことができないのか。今頃ご主人たちはどうしているのか。
「おい、飯だ。」
海賊が2匹にパンをやる。
アクティ「むぅう、ここから出せー!!」
アクリュ「そうだ!出せー!!」
グルルル。2匹のお腹の虫が鳴く。
「おとなしくしてろ!オカシラに怒られるだろうが!ったく。」
そういうと海賊は見張ることもなく、持ち場を離れていった。
アクリュ「むぅ…。はぁ。とりあえず食べようアクティ。」
アクティ「そうだね…。」
パンを均等にちぎって食べ始める。でも、これだけじゃ腹の足しにもならない。エルムの料理が食べたい。そう思っていた。アクリュは魔法技を使い、ダガーを投げてはキャッチしていた。
アクリュ「あ!アクティ、いいこと思いついたよ!」
アクティ「なぁに?ここからでることはしばらくできないよ。」
アクリュ「そうかもしれないけどやってみるよ!」
アクリュが思いついたこと。それは、牢屋の鍵をダガーの先端で開けることだった。しかし、これでうまくいくのでしょうか。
カチャカチャ!鍵を開けようとする音がする。
アクリュ「う~ん。なかなか開かないなぁ。」
アクティ「他の方法を探そうよ。」
でもアクリュは諦めなかった。アクティが他の方法を探そうと言ったその時だった。
ガチャッ!カラン!
アクティ・アクリュ「あ、開いた!」
なんと鍵を開けることに成功した。しかし、開けたとしてもこの先どうすればいいのか考えなければならない。
アクティ「開いたのはいいけど、どうしよう。」
アクリュ「とりあえず見つからないように外に出よう。」
アクティ「そうだね。」
2匹は海賊に見つからないように逃げ出すことにした。
徐々に階段を登って上に行く。出口が見えてきた。外は夜になっていて、空には満月が見えていた。
アクティ「誰か居るよ。」
アクリュ「あれは、バローゼとみそッカス。何をしているんだろう。」
アクティとアクリュが捕まった、マストの付近でバローゼと船長が居た。2匹に話し声が聞こえてくる。
バローゼ「用件は何だ?」
「いやぁ君に休みを与えようと思いましてね。」
バローゼ「ただそれだけか?ふっ、くだらねぇ。てめぇも対した大物じゃねぇなぁ。」
休み?この船長、バローゼをかなり働かせていたのだろうか。ちょっと優しいところもあると見たやさきだった。
「ふふふふ。あ~っはははは!!」
バローゼ「何がおかしい。それとも壊れたか?」
「愚か者めが。」
と、その時だった。ザクッ!
バローゼ「ぐぅっ!!…ぐはっ!!」
バローゼの背中に斧が刺さっていた。力が一瞬抜けて、膝と手をつく。すると後ろの方からドラゴンが現れる。技からして金属性基本種淡だ。
バローゼ「な…何の真似だ…。」
「散々この俺様をこけにしやがって。もう貴様には用はないってことだ!」
船長はバローゼの背中に刺さっている斧を、両手で体重をかけ押さえつけはじめた。
バローゼ「ぐぁああああ!!」
アクティ・アクリュ「やめろ!!」
こっそり見ていたアクティとアクリュが思わず飛び出した。
「ほうほう、これはさっきのチビどもじゃないか。」
バローゼ「く…来るな…チビ…。」
しかし、バローゼが言ったことは双子の兄弟には届かなかった。
「邪魔が入ったな、後で料理してやる。おい!あのチビどもを殺れ!」
金属性のドラゴンに命令を出す。バローゼも止めようにも、身体が動かなかった。そのドラゴンは徐々に双子の兄弟に近づいてくる。
アクティ「アクリュ!」
アクリュ「アクティ!」
2匹はそれぞれ祈り技を使った。アクティは精神統一の調べを。アクリュは見切りの心得を身に纏った。これで準備は整った。だが。
「グガァアアア!!」
相手のドラゴンがアクティにものすごいスピードで突進してきた。いきなりアームズクラッシュを打ってきた。
アクティ「うわぁあああ!!」
ガシャーん!!アクティは避けきることができず、吹っ飛ばされたうえに、タルにぶつかってしまった。
アクティ「うぅ・・・。」
どうやらクリティカルヒットをしたようだ。アクティは動けなくなった。
アクリュ「アクティ!うぅ、これでも喰らえ!」
それを見ていたアクリュが、アピアソードを放つ。相手は金属性。アクリュの技はあまり効かない。と、そのドラゴンは素早くシールドを張った。鉄球返しの盾だ。魔法を打ち消しモーニングスターが発動。
ドスッ!!
アクリュ「うわぁああ!!」
同じ属性同士でもアクリュは吹っ飛ばされ、アクティの上に重なるように倒れた。それにしても打撃といい魔法といい、威力が高すぎる。このままでは2匹が危ない。
アクリュ「うぅ…ここで倒れるわけにはいかない…。アピアソード!!」
ひるみながらもアピアソードを放つが相手はシールドを張る。さっきと同じ鉄球返しの盾で魔法を跳ね返す。
アクリュ「うがぁっ!!」
ズザァア!何度も吹っ飛ばされてしまう。
アクティ「アクリュ…。」
またアクリュは立ち上がった。身体がもうボロボロになっている。このままだとアクリュの命が危ない。
アクリュ「まだ倒れない…。うわぁー!!」
今度は打撃技で攻めるが、これも同じだった。金属性のドラゴンは尻尾でアクリュを攻撃する。
アクリュ「あぐっ!!」
尻尾がアクリュを直撃した。アクリュはその場で倒れてしまった。
バローゼ(何だ、チビども…俺のために戦っているのか…。何故…何故戦う。俺はおまえ達を見捨てたんだぞ…。それなのに何故戦うんだ…。)
アクリュ「うわぁあああ!!い、痛い!うわぁあああ!!」
アクティ「アクリュー!!」
金属性のドラゴンはアクリュを踏みつぶそうとしていた。
バローゼ「(俺にはわからねぇ…だが、何でこんなに胸騒ぎがするんだ…。俺も戦えというのか・・・。)ぐぅっ…ウォアアアア!!」
「な、なななな何だ!?あち熱い!!」
バローゼの闘志に炎が灯された。身体中メラメラと炎が燃えさかる。先ほど背中につけられた傷も徐々に消えていく。バローゼの身体に何が起こったのか。
第17話 「水面は戦場へ」おわり
更新が早いかもしれませんがお許しを・・・(滅)ここ最近、次々と頭の
中でストーリーが浮かんできます。でも、そのうちまた詰まってしま
って遅れるかもしれませんね・・・(^_^;)さて、今回は・・・え~っと、
ちょっとお見苦しい文章もありますがご了承くださいm(_ _;)m
次回はこの続きと、リュシフルたちの先の話になります!感想など
お待ちしております音符
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